「はい。全全霊でお二人の命を繋ぎます」

するとそれにメルマンさんも応えようとしてくれる。

頼もしい限りだ。

「それでは旦那様、醫師として進言させて頂いてもよろしいでしょうか？」

さらにメルマンさんが言ってくれる。

おお、早速何か助かる手が思いついたのか？　さすがだな。

「ああ。頼む」

「それでは……旦那様も相當怪我をされたと伺いました。ですのでおのためにも、もうお休みになられた方がよろしいです」

「……ん？」

真剣な表で言われる。

そんな思ってもみなかったことを言われ固まってしまう。

「そのおですと免疫力も低下するでしょうし、より寢不足が影響を與えかねません。ですので、何をするでもまずはしっかりと食べて、そしてしっかりと寢てください」

最後の方を強調して告げてくる。

今度は笑顔でだが、何故だろう。こっちの方が圧をじる。

「は、はい……そうします」

そのため大人しく従う。

そうか。そっちの心配はしていなかったな。

「じゃあ、二人共。おやすみ」

メルマンさんは會釈をして答えてくれる。

「早く寢て、ちゃんと休みなさいよ」

するとサナがイタズラ顔で告げてくる。

「ふふっ。ああ、ちゃんと休むよ。だからサナも休んで、頑張ってくれ」

「もちろん！　おやすみ！」

「おやすみ」

挨拶を終え、部屋を出る。

食事……は寶庫から適當なで済ませ──

「おかえりなさいませ、旦那様」

「　︎」

部屋へ向かおうとした所でいつの間にか橫にいたポールさんに呼び止められた。

びっくりした。全然気配をじなかったぞ。

やっぱり『天眼』は常時展開させてないとダメだな。

「お食事でしたらご用意出來ますので、よろしければ如何ですか？」

タイミングといい容といい、まるでずっと話を聞いていたかのようだ。

この見た目なのにすぐに俺と分かった所も含めるとその可能は高そうだな。

……ま、良いか。

「ありがとう。なら、いただくよ」

「かしこまりました」

あ、そうだお風呂にもった方が良いか。汗も掻いたし、も流したからな。

「あ、悪いんだけど先にお風呂にりたいから、えっと、準備って出來てる？」

「はい。問題ありません。それではお食事のご用意はし遅らせます」

「うん、ありがとう」

「いえ。それでは失禮いたします」

洗禮されたきで禮をし、廚房へ向けてを翻す。そして足音を立てぬまま去って行く。

ああいうは戦闘面でも役立ちそうだな。時間が出來た時にでも習えないかな。

そんなことを考えながらポールさんと別れて俺は浴場へと向かう。

そういえばこのでお風呂って大丈夫なのか？

だってうちの浴槽って……

「だよなぁ……」

道中で抱いた不安が的中する。

うちのお風呂は通常の大きさ。つまりこのでは湯船で溺れる。

まあ、座らなければ首は出るけど。足はばせるけど！　そうじゃない。

「ま、良いか」

お風呂には元に戻った時にゆっくりれば……え、戻るよね？

まさか一生このままなんてことはない、よね……？

思わず怖い想像をしてしまい、湯船に浸かっているにも関わらず震いがする。

「……もう上がろう」

嫌な想像をしないためにもゆっくりする時間を終わらせる。

服は帰った時と同じ要領で加工する。ズボンが長くて歩き難いから早く戻ってしい。

そしてそのまま食堂へ向かう。

するとすでに料理が並べられている。タイミングばっちりだな、さっきから。

監視されているのでは？　としだけ不安と恐怖を抱きながらも席へと向かう。

椅子はルーシィさんが引いてくれた。

「登れますか～？」

椅子と同じ高さに目線がある様を見て、彼が訊いてくる。

この姿を見ても驚かないし訊いてもこないが、すでにポールさんから話が行っているのだろうか？

「いや、大丈夫」

彼の提案を斷り、椅子に手を置いてジャンプする。

そしてその手を軸に椅子にを寄せ、乗る。

このくらいの高さなら余裕だな。

「子供のぉ、お姿でも旦那様は旦那様ぁ、ですね～」

「ん？　そうだけど？」

何を當たり前のことを？

らかい笑みを浮かべながら言われたルーシィさんの言葉が引っかかる。

ちなみに夕食は好のハンバーグだった。ただいつもより味が濃かった気がする。

いた後だったから気を利かせてくれたのだろう。