《異世界に転生したのでとりあえずギルドで最高ランク目指します》屆かない質問、そして対処

獄の主犯ってどういうことだよ⁈ そんなのに憶えがないぞ!」

朝方いきなり大勢で侵して來たかと思えば、俺がボアアガロンのボスを獄させた犯人?

そんな突拍子もないことを言われて「はいそうですか。すいません」と納得が出來る訳がない。

「ですから貴方ではなくアズマ・キリサキの事です。答えてくれるのでしたら、キリサキの仲間よりは良い扱いを確約しますから安心してください」

しかし答えない。

今は見た目が子供だからまともに取り合う気がないのだろう。し言葉がらかいし。

ただそうなると事を訊くことが出來ない。

それは困る。今日はシリシセス國に行かないといけないのだから。

「……私たちは怖くないわ──」

「首長。敬語になってます」

が何か話そうとした所で先ほど彼に報告をした男が彼の耳元で囁く。

しかし聞こえた。小さい聲だったが男が何を言ったか聞こえた。

首長、か。警邏とは違うし、なんの首長かは知らないが話を訊いて行けば自(おの)ずと分かっていくだろう。

聞いて、話す気があればだが。

「ん、んっ! そういう訳だ、子供。さ、言いなさい。アズマ・キリサキはどこへ行った?」

咳ばらいをしてから再度同じ容の質問を言い換えて投げてくる。

こっちの質問に答えてくれたからにはこっちも答えなくてはならない。

そもそも俺が「先に答えろ」と言ったのだから。

しかし何て言えば良いのか。俺がそうだと言っても信じるとは思えない。

もういっそのこと捕まった方が早いのではないだろうか?

捕まっていてもゲートがあれば出なんて容易に……って、そんなことをしたら事態がより深刻になるだけだ。

それにゲートリングは囚われる際に沒収されるか。

うーん、だったらどうするべきなのか……

「……子供、聞いているのか? 知っているのなら答えろ」

敷地にいる連中を全員けなくして神様に問い詰めに行く、も現実的じゃない。

そうなると捕まった方が早いが拘束されている間に自分の無実を証明出來るだろうか。

聞いたじの容からして裁判にかけられると思うが、弁護士っているのか? アンタレス王國の公判では自己弁護だったしない可能の方が高い。

となるとやっぱり今なんとかするしかないか。

「おい、聞いているのか。あまり時間をかけさせ──」

し靜かにしてくれ!」

頭を悩ませている所にしつこく訊いてくるので思わず聲を荒げてしまう。

それにより開けていた口を閉ざし、険しい表を浮かべると彼は立ち上がる。

「どうやらいくら訊こうと意味がないらしい。調査班は殘り、証拠品の捜索を。突班はキリサキの仲間とその従者たちを連れて堅牢署へ」

が甲冑連中に指示を飛ばす。

しまった。対処の仕様がないとはいえ、下手な言いで機嫌を損ねてしまった。

「私は一度本部に戻る。後の指示は班長であるブライアンに仰げ。頼んだぞ、ブライアン」

「かしこまりました。お気をつけて」

「ああ」

要件を簡潔に伝えるとは足早で部屋を去って行く。

去り際に一瞬だけ俺の方を見たように見えたが、その目はどこか憐れんでいるようだった。

「! 待ってくれ、まだ話が……」

を呼び止めようとするが、はこちらを気にせず部屋から姿を消す。

そしてそんな彼が任せると言ったのは先ほどから彼と話をわしていた甲冑の男だった。

    人が読んでいる<異世界に転生したのでとりあえずギルドで最高ランク目指します>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください