《気になるあの子はヤンキー(♂)だが、裝するとめっちゃタイプでグイグイくる!!!》435 そんなに見ちゃ、イヤッ!(♂)

「……」

無言でその場に立ち盡くすメイドさん。

やはり、プライドの高いマリアでは、コスプレパーティーは無理だったようだ。

アンナを越える記憶はきっと、作れないだろう……。

黙り込む彼を見て、そう考えていると。

どうやら、俺の視線に気がついたようで、眉間にしわを寄せる。

こちらをギロっと睨み、ぶ。

「つ、次よ! 確か小説では、お風呂にっていたわよね!?」

「ああ……アンナの時は、あそこのジャグジーへ一緒にったな」

俺がそう言うと、マリアの整った顔がグシャっと歪む。

「アンナの時は……ですって!? まるで、あのが上みたいな言い方ね!」

まずい。墓を掘ってしまった。

「いや、そういう訳じゃなくて……」

「フンッ! 私だってタクトを興させられるわ! 見てなさい!」

なんで、俺が年がら年中、発期のみたいな扱いになってんの……。

小説というか……実際に昨年、起きた出來事を忠実に再現するため。

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マリアは、奧にある更室へと向い、メイド服をぐことに。

中に著ている、スクール水著になるようだ。

俺はと言えば、部屋の中央に向かって、ジャグジーの前へ立ち。

全ての服をぐ。

生まれたばかりの姿ってやつだ。

これは、あの時。アンナがお風呂にろうとってくれて。

俺が水著を持ってないから「バスタオルで腰を隠したら?」と言われたからだ。

當時のように、近くにあったタオルを手に取り、腰に巻いてみる。

良いじで、間を隠せたと思い。

らしいハート型のジャグジーへと、お先に浸かってみる。

ジャグジーの裏には、ガラス越しに中庭が見える。

緑と花々が堪能でき、この中にったカップルは、そのまま……。

といきたいところだが、今回は無理だ。

相手は男……はっ!? 違う。アンナにそっくりだから、勘違いしていた。

マリアは正真正銘の子だ。

そう思うと、なんだか張してきた。

~10分後~

「お、お待たせ……」

頬を赤くした金髪のが、目の前に立っている。

今は、廃止されたスクール水著。1990年代初期のタイプ。

「ああ……」

その姿に、俺は言葉を失っていた。

き通るような白い。細くて長い腳。

の長い髪は、お湯に浸からないよう、頭の上で一つに纏めている。

「私もっていい?」

「もちろんだ」

をずらし、マリアがりやすいように、余裕をあける。

すると、彼の太ももが目の前を通り過ぎていく。

橫から見ただけだが……。生まれて初めて、の子の間を直視したような気がする。

意外と、ふっくらしているんだな。

ちょっと待てよ!?

アンナがスク水を著た時は、かなりおに食い込んでいたのに、ツルペタだったぞ!

男なのに……。

だが、のマリアがふっくらしているだと。

何故だ……取材だからと、ヌードになってもらい、確認するのは、無理だ。

「う~む」

ひとり、唸りながら、考え込んでいると。

お湯に浸かったマリアが、自を手で隠していた。

そして、眉間にしわを寄せる。

「ねぇ、さっきからずっと、視線が怖いのだけど? 私の大事なところばかり見てない?」

「あ、いや……そのキレイなだなと思って」

笑ってごまかそうとしたが、鋭いマリアにはづかれてしまう。

「タクト。ひょっとして……アンナと比較してるの?」

「そ、それは……」

ここで噓をつけば、絶対あとでブーメランが返ってくる。

本當に思ったことだけを、言葉にしよう。

俺は人差し指を立てて、豪快にんだ。

「マリアのおって……けっこう膨らんでいるんだな!」

これなら、褒めていることになるだろう。

「……タクト。極めて、不快なのだけど。じゃあ、なに。私がデリケートゾーンに、気を使っていない子だと言いたいの?」

怒らせてしまった。

「す、すまん」

「フンッ!」

どれが、正解だったんだろう。

にしても、なぜアンナのおは、ツルペタだったんだ?

わからん……まさか、マリアの方が男なのかな。

最初こそ、會話というか。口ゲンカをしていたが。

しばらくすると、マリアは黙り込み、視線を合わせてくれなくなった。

俺は怒っているからだと、思っていたが。

全然、目を合わせてくれない彼に、もう一度謝罪を試みる。

「なあ。マリア悪かったよ……そろそろ仲直りしてくれないか?」

「……」

視線は、ずっと湯船の中。

顔を赤くして、返事もない。

「おい、どうしたんだ? 風呂の湯加減が悪いのか?」

「……」

全然話してくれないので、俺は敢えて彼を寄せ、顔を覗き込む。

すると、マリアは何を思ったのか、自の顔を両手で隠してしまった。

「こ、こっちへ來ないで!」

強気な彼にしては、隨分と弱々しい聲だった。

「へ?」

「わ、悪気はないのよ……でも、どうしても無理なの!」

「なにがだ?」

「タクトのお!」

「え……」

に言われて、自分の間を確認したが。

タオルはちゃんと腰に巻かれている。

はみ出ていない。

なのに、マリアはこれに拒絶反応を起こしている。

「マリア。どういうことだ?」

「わ、私……パパの間すら、あまり見たことがないの! だから、いくらタオル越しとはいえ。タクトのおがあると思うと……恥ずかしくて、直視できないわ!」

「そうなんだ……」

普段から積極的な彼だから、もっとグイグイ來るのかと思ったが。

はめっちゃピュアな子だった。

この反応が普通なんだろうな。

アンナは、あくまでも裝男子だから……。

去年、一緒にアイツと仲良くお風呂へったけど。

あの時はめっちゃ楽しくて、興できたな。

俺がバグっているのかな……。

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