視界が赤い。

が目にったのか？　しかしそれにしては瞬きで取れないな。

まあ、視界は『天眼』があるしどうでも良いか。

意識を上の方に向ける。

......痛みで頭が冷靜になる。というか寒い。

濡れた服を著て吹雪いている外に出ているみたいだな。

そんなことより『天眼』で見渡してみたが悲慘な、まさに地獄絵図と言っても良い狀態が広がっている。

地面は大きなヒビがっている場所があるが、ほとんどは隆起や沈降している。

半徑十メートル程。それの先はさっきまでと変わっていない。

まるで限定的な地震があったみたいだ。

馬車はバラバラになって地面に散らばっている。

俺が地面にぶつかったのは、そもそも馬車が壊れていたからか。

いや、壊された、が正しいか。

そしてそんな地面の上にはボコボコになっている甲冑の隙間からをダラダラと流し、地面に倒れている連中。

馬は......グチャグチャだな。前腳や腹が裂けてや臓が見えている。

顔も同じで所々がめくれている。

「ゔぅぇえ！」

口からと一緒に嘔吐する。

グロテスクなを見たからなのか胃から込み上がって來た。

吐くだけで痛いな。

呼吸もし難い。

ちなみに『天眼』のグロテスクなの中には俺も含まれている。

かなり大変な見た目になっている。

馬よりは軽傷だが、目や鼻、口、耳、腕や指先、からはが流れているし、手腳ともし変に曲がっている。

骨まで折れているらしい。

弾で焼かれなかった瀕死の人間みたいだな。

こんなことが出來るってどんな能力だよ。

「ゔぁあー」

口の中に違和があるじ。聲がちゃんと出ているのかも聞こえない。

多分舌を切ったな。中痛みで舌が痛いのかは分からないけど。

それと耳。水がった時以上に何も聞こえない。

耳からが流れていたことから考えて鼓もやられたか。

「！」

『天眼』に映っていたこの場で俺以外の立っている者たちがく。

見えはしないが憶えのある名前が表示された。

恐らくローブにガラスの様な鱗を取りつけているだろう。

______________

カレメローンの鱗:発中

カレメローンの鱗:発中

カレメローンの鱗:発中

カレメローンの鱗:発中

カレメローンの鱗:発中

カレメローンの鱗:発中

______________

なるほど、六人いるのか。

し見難いけど大まかな場所は分かるし、なんとかなるだろう。

そう楽観的に考え、応戦するために腳を踏み出すために一歩前に足を出す。

「ぼぉあっ！」

地に足を著けると再び胃からが迫り上がってきて、我慢出來ずに吐した。

さらに中の傷からが吹き出す。

ああ、クラクラしてきた。でも治すにしてもこいつらの相手をしないと。

でもがこんなでは満足にけない。

どうしたものか............あ、良いこと思いついた。

今は水儒核を取り出す余裕もないが、都合の良いのがたっぷりと転がっている。

かない手から魔力を流し、能力を発させる。