《気になるあの子はヤンキー(♂)だが、裝するとめっちゃタイプでグイグイくる!!!》438 裏切りの代償

マリアが俺にかけた手錠だが、どうやら前のお客さんが忘れていったらしい。

ハードなプレイがお好みのカップル……。置いていくなよ。

おかげで、ドМプレイを験してしまった。

仕方ないから、俺がフロントに電話して、手錠のことを伝える。

「ごめんなさい……タクト。どうしても、あなたが遠くに行ってしまいそうで。怖かったの……」

かなり罪悪を、じているようだ。

しゅんとしているマリアは、なんだからしい。

「気にするな。別にケガをしたわけじゃないからな」

それよりも、寢相の悪さをどうにかしてしい。

「あ、ありがと……タクト。優しいのね。大好き♪」

好きなら、もうちょっと優しくしてね……。

別に悪いことはしていないが、俺とマリアはなりを整えると。

急いで、ラブホテルから出ることにした。

早朝の方が、近隣を歩く人がないと思ったからだ。

ホテルから出たその時だった。

近くの電柱から、人影をじる。

視線はずっとこちらに向けられている……気がした。

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ラブホテルから、出てきた俺たちだ。

自意識過剰だとは、思うが……。

しかし、突き刺すような視線だとじてしまう。

ひょっとして、アンナかと思ったが。

違う。

間違いない。

裝したり、々と用な彼だが、型までは変えられない。

相手は40代ぐらいの中年男

ぽっちゃりしたおじさん。

サングラスに、白いマスクをつけている。

明らかに不審な男。

もしかして、以前カナルシティで出會った癡漢か?

アンナやマリアに、固執していた変態だもんな。

ここは、俺が注意すべきだろうか。

ふと目と目が合う。

「ひっ!?」

相手は俺の顔を見て、怯んでしまい、慌てて逃げ去ってしまう。

「なんだ、あいつ……」

俺がその場に立ち盡くしていると、マリアが袖を引っ張る。

「タクト。早くここから離れましょうよ! やっぱり……恥ずかしいわ」

頬を赤くして、俯くマリア。

らしいところもあるんだと思った。

「そうだな……」

3回目のラブホテルへ行ったわけだが、今回も何事もなく終わってしまう。

ただ、今回の宿泊代は、マリアが払ってくれた。

の個人的な理由で、利用したから……だそうだ。

せめて半分ぐらい支払わせてしいと言ってみたが、彼は頑なに斷った。

たぶん俺を無理やり連れて行った割には、何も出來なかったことが悔しいのだろう。

どうでもいいけど、何もしないのにラブホテルをご利用って、金がもったないよね?

~それから1週間後~

今回のラブホテルで起きた出來事は、ネタとしては使わないと考えていた。

経費で落ちていないし。

なんかマリアのことが、かわいそうで……。

特に何もない日常を送っていると。

今年、初めてのスクーリングが近づいてきた。

ただの授業じゃない。期末試験だ。

それが連続で、2回も行われる。

アホなミハイルからしたら、苦行だろう。

今もきっと自宅で、試験勉強をしているに違いない。

去年も俺と進級したいがために、必死に頑張っていたものな。

その點、俺は勉強なんて必要ない。

前期も何もせず、オール満點だったしな。

ま、あの學校が稚園児レベルだからね……。

ただ試験當日になるまで、毎日ダラダラ過ごしていれば良いのだ。

その日も、學習デスクの上に置いてある、PCモニターを眺めていた。

去年から撮りためていたアンナのパンチラ寫真。

ウインドウを10個も並べて表示させ、アンナを堪能する。

「ふぅ……」

最近、アンナの新しい寫真。特に出度の高いラッキースケベが起こらないから。

なかなか新鮮なネタが、手にらないな……。

早く次の取材が來ないかな。と思っていた最中。

機の上に置いてあるスマホが、鳴り始めた。

だと思い込み、急いでスマホを手に取る。

「もしもし?」

『あ、タクト……もう例の記事を見たかしら?』

その大人びた話し方で、すぐに相手が彼じゃないと分かる。

電話をかけてきたのはマリアだ。

「マリア。記事って……なんのことだ?」

俺が首を傾げると、マリアは深いため息をつく。

『まだ見ていないのね……本當にごめんなさい。私のミスだわ』

「は?」

『この前、二人でラブホテルへ行ったじゃない? あの時に記者が近くにいて、寫真を撮られたのよ……』

「え!? なんで俺たちを撮るんだよ。ただの一般人だろ」

『私がモデルだからよ。こう見えてに人気なの。詳しくはインターネットを見ればわかると思うわ……本當にごめんなさい。でも噓は何も言ってないから』

「マジかよ……」

それからすぐに電話を切って、俺はウェブブラウザで検索をしてみることに。

の名前で調べたら、すぐにヒットした。

見出しはこうだ。

『人気モデル、MALIA。帰國してすぐにラブホテルでドッキング!』

「ブフーーッ!!!」

思わず、大量の唾をモニターへぶっかけてしまった。

『お相手は、2歳年上の自稱作家。DO・助兵衛氏、18歳。一般人のため、顔は隠させていただいております』

と記事には書いてあった。

肝心の寫真は、ラブホテルから出て來たマリアと俺。

誰にも見られたくない……とキョロキョロしている二人だから、妙に怪しくじる。

一応、俺だけ目元を黒塗りにされていた。

でも俺を知っている人なら、すぐに分かるだろう……。

ていうか、なんで自稱作家になってんだよ! 俺はプロだ!

記事を読み進めていくと。

後日、記者がマリアへ直撃インタビューを行ったようで。

その際の質疑応答が、載っていた。

記者。

「ラブホテルで一泊を過ごしたということは、DO氏とお付き合いしているのですか?」

マリア氏。

「いいえ。本気で婚約しております。10年前から」

とカメラに向かって、婚約宣言を発表するマリアさん。

記者。

「では、結婚を約束しているのなら、ラブホテルでそういう行為をされたと認めるのですね?」

マリア氏。

「それは斷じて認められません。私たちは婚約しておりますが、らな行為は何一つしておりません。これだけは言わせてください。一線は越えていません!」

と言い訳するマリアさん。

それを聞いていた記者は、信じられないと耳を疑ったそうな……。

一連の記事を読み終えた俺は、揺から右手がガタガタ震え出す。

マウスカーソルがモニターの中で、左右に踴りまくっていた。

「な、なんじゃこりゃ!」

ほぼ認めている回答じゃねーか!?

クソ……俺と一緒で、マリアも噓をつくのが苦手だった。

もうすぐ試験だというのに。

ミハイルに、この記事を知られたら……。

俺はどうなるんだ。

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