《【書籍化】宮廷魔導師、追放される ~無能だと追い出された最巧の魔導師は、部下を引き連れて冒険者クランを始めるようです~【コミカライズ】》奇しくも
「……」
その魔の見た目は、一般的なゾンビとほとんど変わらない。
違いと言えば背に紫で縁取られた黒の十字架を負っているところくらいで、そこまで目立つような容姿はしていない。
謎のゾンビは黙ったまま、腕を組んでいる。
この世に殘した怨嗟の聲をぶでもなく、ただただ周囲に憎悪を振りまくでもなく、ただ泰然とした様子で黙って瞑目していた。
「――なんだ、あの化けはっ!!」
ヴェッケルはかつては侵略戦爭の前線で活躍をし、歳を重ねてからも総督として屬州叛を平定してきた実力者だ。
故に彼は、目の前の化けの異常をで、そして魔法でじ取っていた。
その魔の魔力量は、恐ろしいことに軍団長であるヴェッケルを上回っていた。
魔力に秀で、魔法に関しての鍛練を重ね、気力による戦闘をマスターし、その上でいくつもの戦果を上げなければなることの敵わない軍団長である彼をして化けと言わしめるほどに異常な魔力。
ヴェッケル自、こいつには敵わないという相手と戦ったことは何度もあった。
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けれど彼は結果として、勝利を摑み取ってきた。
ある時は搦め手を使い、またある時は相手を疲弊させ、あらゆる手を盡くしてきたからこそ、彼は今この場に立っている。
だが視線の先にいるゾンビに対しては、まったくと言っていいほどに勝ち筋が見えなかった。
そのような経験をするのは、人生で初めてのことだ。
それがこの地獄を現世に顕現させているとでも言うのだろうか。
そしてその周囲では、阿鼻喚の地獄絵図が繰り広げられている。
「う……ウヴォオォ……」
生者が、為すもなく死者に変えられていく。
そしてゾンビへと変えられたデザント兵たちが、意志を失った死兵としてかつての同胞達へ襲いかかる。
昨日まで共に戦場を駆けていた仲間たちに、それを完全に振り払うことはできない。
たとえ戦う意志があったとしても、どうしてもその剣の腕は鈍り、魔法は彩を欠く。
結果としてゾンビたちの攻撃の全てを防ぎきることができず、ゾンビのかみつきを許してしまう。
そこでゾンビ細胞を注されてしまえば、待っているのは新たなゾンビの誕生だ。
謎のゾンビと、それによって新たにゾンビにされた者によるゾンビ化現象。
二つの相乗効果により、とてつもない速度で軍団兵達のゾンビによる浸蝕が進んでいく。
「ちいっ……退卻だ、退卻の銅鑼を――ッ!?」
即座に振り上げられたオリハルコンの剣。
魔力による強化により高速で振るわれた武が、甲高い音を立てて何かを弾いた。
「何が――ッ!?」
「ぐっ!?」
「あ、が……っ!?」
迎撃が間に合ったのは、ヴェッケルだけだった。
周囲にいた參謀や高達が一刀のもとに斬り伏せられていく。
陣幕の中に舞い降りた、一陣の風。
刃を持って飛び回る斬撃の嵐の中心にいたのは、一匹のスケルトンであった。
一瞬最上位のスケルトン・オーダーかとも思ったが、その考えを即座に否定する。
ヴェッケルは以前、隊を組んでだがスケルトン・オーダーを討伐したことがある。
けれど今目の前の魔から発されるプレッシャーは、その時をはるかに凌いでいる。
「……ガガッ」
スケルトンが周囲の掃討を終える間、ヴェッケルはその場をくことができなかった。
冷靜に隙を探していたのだが、攻撃を差し込めるタイミングが一つとしてなかったからだ。
もし仲間を助けるために剣を振れば、即座に自分がやられる。
それがわかってしまうほど、両者の間には実力者が広がっていた。
奇しくも目の前のスケルトンは、先ほど見たゾンビと同様自分では敵わないとじさせるほどの圧倒的なプレッシャーを放っている。
(奇しくも……いや、そんなはずがあるか)
両者の影が差した。
一合、二合と剣を打ち合わせていく。
本來なら圧倒的な度で相手の武がもたないはずなのだが、スケルトンが持つ直剣は刃を合わせても刃こぼれ一つ生じなかった。
次第にヴェッケルのに切り傷が増えていく。
「こんな……こんな偶然があるものかっ!! この場にありえぬほど強力なゾンビとスケルトンが、同時に現れるなどっ!!」
ガルシアとの戦爭は、勝ち戦だったはずだ。
被害こそ出たものの、彼は軍団長としてデザントに凱旋して軍団長の任期を終えることができるはずだった。
だというのに、なぜ……ヴェッケルが考えることができたのは、そこまでだった。
「が、は……」
ヴェッケルは倒れながら、目の前のスケルトンの無機質な眼窩を見つめる。
當然ながらそこにのはなく、アンデッド達の狙いは何一つわからない。
彼の最期の言葉は、
「逃げろ……第六軍団では、こいつらには……」
けれど彼が最後まで言い切るよりも、スケルトンがその首を落とす方が速かった。
こうしてヴェッケル率いる第六軍団は謎のアンデッド集団により壊滅することとなる。
文字通りに全滅したために対ガルシアの戦力は大きく目減りしたが、その事実が前線基地にいる軍団長に屆くにはしばしの時間がかかる。
そしてその間のタイムラグを活かさぬということもなく。
アルノードは更なる電撃作戦を進めていく――。
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