ハルナは、即座に倒れたサヤの元へ駆け寄る。

「サヤちゃん！大丈夫！？サヤちゃん！しっかりして！！目を開けて！！」

『ハルナ様、サヤ様は私が……』

姿を見せたラファエルは、ハルナの腕からサヤを預かった。

そして、サヤをこのようにした迫りくる脅威に対して対応してもらう様にハルナに告げる。

ハルナはラファエルにサヤのことをお願いし、その周りには念のため壁を設けた。

それと同時に、ハルナが先に創り出したドームが連続する発音によって消え去り、黒焦げになった地面の向こうから更なる小さな生きたちがこちらに向かって歩き始めた。

その様子を警戒しつつも、先ほどサヤに何が起きたのかを考えてみる。

確か以前聞いた話だと、あの能力はある質の中に空間を創り、その中にれていると言っていた。その質は、この世界に存在する質であれば創り出すことが可能であると。創られた空間の中の容量は、基となる質の大きさには影響をけず、その能力を使用した者の持つ資源の量に基づいた大きさで創られるとのことだった。

ハルナ自信、何度もその空間の中で過ごしたことはある。あの空間の中では、創り出した者のむままにその中の環境を構築できるとサヤは言っていた。だからこそ、外で起きていたあの発があの空間の中でも起こったということが信じられなかった。それは気絶しているサヤも同じだっただろう……だからこそあの空間に閉じ込めて、この小さな人型の數を減らそうとしたのだ。

それと同時に、自分が取りこぼしてしまったことによってサヤはこのような危険な事態になってしまったのだと、ハルナは強い責任をじていた。

（どうしよう……？）

『――ハルナさま！！！』

壁を創り出してもらい安心したラファエルは、ハルナがおかしいとじ壁の端からハルナの様子を見ていた。すると小さな人型がすぐそこまで迫ってきている狀況にも、呆けた表のまま周囲が見えていない様子だったため、ラファエルは聲を出して危機を知らせた。

「……え？」

その聲に気付いた時には既に人型の數が、ハルナに向かって飛びかかってきた。

その目は何とも言えない、恐怖に染まっている目が瞬間に見えた。

――バン！

人型が側から膨張し破裂するまでの瞬間が、ハルナの目にはスローモーションで映っていた。それは自分がこの世界へとやってくる切っ掛けとなったあの時の現象に似ていた。

ハルナは、今やるべきことは防を取ると判斷し、殘された元素を出し切り自分の上半だけを守った。

ちょうど壁を形作ることを終えると同時に、破裂した衝撃がハルナを襲った。

「――ぐっ！？」

創り出した壁により、何とか最悪の事態を免れることはできた。だが、発の衝撃波までは防ぐことができず、ハルナは後方へと吹き飛ばされた。

ハルナは飛ばされたあと、地面にを打ち付けた。その衝撃はハルナの意識を奪い、力がらなくなったは勢いのまま転がり続けて、三回ほど開店した後に止まった。

『ハルナ様！！』

ラファエルはそうぶも、サヤの近くからはけなかった。

盾の創造者は、ハルナのところまで近づいて上からその姿を見降ろした。