《凡人探索者のたのしい現代ダンジョンライフ〜TIPS€ 俺だけダンジョン攻略のヒントが聞こえるのに難易度がハードモード過ぎる件について〜【書籍化決定 2023年】》146話 ビターエンドルート 一つの犠牲ーー
◇◇◇◇
暗くて、冷たくて、寂しいが全部だった。
わたしは、ぼくは、あたしは――うちは、捨てられたん。
おっとうも、おっかあも迎えに來てくれるって言ったのに、全然來てくれやんかった。
ずっと、ずっと、待ってた。
――●●、ちょっとここで待っとってな。おとうとおかあはし、山の神様に挨拶にいってくるから
――●●はお姉ちゃんやから我慢できるよね? し待っとってね。
そういわれたから、そうした。
だってうちはお姉ちゃんやもん。
今年は全然米がとれんっておとうもおかあも、村の皆も困ってて、それで山の神様にお願いに行くんやって。
「うん、わかった、ここで待ってるん。おとう、おかあ、気を付けてね」
おとうとおかあはうちの言葉に靜かに笑って山道を進む。
ああ、うち、うちな、ほんとは気づいとったんよ。
おとうとおかあが、もうきっと戻ってこんことを。
だって普通に山道を降りてるんやもん。
でもな、それを言葉に出してしもうたら、きっと追いかけてしまうと思ってん。
困るもんな、うちが戻ったら。
困るもんな、村のみんなが。
うち、山に捨てられたんよな。
山の神様に、食われるために。
これで、雨が降って、コメが取れるようになるんよな?
皆がひもじい思いせんでよおなるんよな?
――●●、はお姉ちゃんやから大丈夫よな?
うん、大丈夫。
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うち、お姉ちゃんやから、大丈夫よ。
お姉ちゃんやから、ずっとずっと我慢できるよ。
――●●はほんとに聞き分け良い子やなあ、お母さん助かるよ
うん、だってそうせんと皆困るやろ?
うち、お姉ちゃんやから、お手伝いするよ。
ほんとは弟や妹みたいに、おとうとおかあに遊んでほしいけど、我慢できるよ
――●●をお山に嫁りさせよう、そしたらきっとこの日照りもなんとかなるはずや
うん、知ってるよ。
おとう、おかあ。
あんまりうちの事好いとらんかったよね。
――そうするしかないか。まあ、もともと何考えてるかわからん子やったし、ええか
――そうやな、無表で何いうてもうなずくしかないし、いけるやろ
なんで?
うち、うち、々我慢してたんよ。
だって弟や妹みたいに泣いて笑ってばかりやとおとうもおかあも困るやろ?
やから、ずっと我慢してたんよ?
ほんとはうちも遊びたかった。
誰かにあそぼうって言ってほしかった。
誰かに見てもらいたかった。
あそびたい、あそびたい。
おもいっきり思った事を言ってみたかった。
あそびたい。
あそんでほしかった。
うちだけを見て、うちだけと遊んでほしかった。
うちは、うちを見てほしかった。
でも、誰も見てくれん。遊んでくれん。
気づいたら、もう寒いもひもじいも怖いものうなってた。
――ああ、なんて哀れな……
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神様がきづいたら目の前におった。
さくらのはなのようにきれいなの人。
ぼさぼさでどろまみれのうちとは全然ちがう。
お花の神様、綺麗でった瞬間にとけてしまいそうな、かみさま。
――ごめんね、ごめんね、何もできなくて、ごめんね
ああ、かみさま、うちなんかを抱きしめたら汚れてしまいます。
なんで泣いてるんですか。なんで神様はそんなにきれいなのに、悲しそうなんですか。
――せめて、せめて一緒にいましょう。
ひとの世がどれだけ殘酷で厳しくても、せめて一緒に。
ああ。かみさま、ありがとう。
ああ、かみさま、でも、泣かんでよ。
そんなにきれいで、そんなに悲しそうで。
でもね、うちは、ほんとは、ただね、かわいそうって言われたいんじゃなくてね。
ただ、只、ね――。
――は――はははは
いつのまにか、神様はいなくなってた。
代わりにうちにはおやまのことが全部わかるようになって。
ああ、かみさま。
おやまは良い所やね。
ああ、かみさま。
ねえ。ねえ、見て、おやまにまたこどもが捨てられとる。
ああ、かみさま、全員助けにいこうや
ああ、ああ、皆、かわいそうや。
うちはこどもを迎えに行き続けた。
捨てられた子、迷った子、遊びに來てくれた子。
みんな、みんな、うちと一緒におろうや。
――あなた、いーですねえ。
闇がうちを見つけた。
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――純粋でしくてく、何よりも殘酷で。とてもいい。お名前は?
ないよ、名前なんて、ない。
――じゃあ、私が名前をあげましょう、あなたは今からアサマ様で~す、ねえ、アサマ様、あなた、ほんとはしいものあるでしょ?
ないよ。
しがってても何もくれんもん。
でも、今は皆がいるから。
――家族、しくないですか~?
かぞく?
――はーい、あなたと遊んでくれて、あなたを見てくれて、あなたを大事にしてくれる家族でーす。私ならそれを用意してあげれますけど? どうします?
うちは。
あそびたい。
もっと、もっとあそびたい。
誰かに見ててほしい、誰かに覚えててほしい。
誰かに大事にしてほしい。
うちはその闇の手を取った。
――ひどい事をたくさんした。
ああ、でも、たのしかった。
あの子たちはとてもたのしかった。うちが何度驚かしても泣きながら、びながらなんどもなんども立ち上がってくれた。
たのしかった。はじめて人と遊べた気がした。
あののお姉さんは優しかった。
最初はあれだけ怖かったのに。うちとお話してくれて、うちのお友達になってくれた。
あとは――あとは。
――ぎゃははははははははははははははははは
ああ、嗤い聲が聞こえる。
なんなん、この気持ち。
あそぼう。
ギャハハハハハハハハハハハハハハ!!
たのしい。
これ、すごい。
止まん、止まん。
なんど遊んでも、やまない。
驚かしても止まらん。
壊しても止まらん。
ああ、すごい、すごい。
こんなんがおるんや。
たのしいよ、うち、今すごい楽しいよ。
ああ、あんただれ?
ねえ、うちとずっとずっと遊んでよ。
ねえ、うちは楽しいよ。
ねえ、あんたはどうなん?
ずっと一緒に遊ぼうよ
あそんで。
ねえ、うちとあそんでどうやった?
――それなりに楽しかったぜ
ああ。
ほんとにそう。
笑い聲。
ーーありがとう。
あ、でも終わってしもうた。
あーあ、もう、うち、終わりかあ。
でも、まあ、楽しかったしなあ。
消えるんか、今度こそ。
どうなるんやろ、終わり、死ぬ、終わり。
ああ、そうや、結局、おとうとおかあ迎えに來てくれんかったなあ。
嫌やなあ。
たのしかったのに、せっかく楽しくなってきてたのに。
あ。
『あ、お疲れ様です。アサマさん。うわ、見事にぶった斬られてますね。あの人ほんと容赦ないな。まあいいや、アサマさん、貴に良いお話があるんですが」
だれ?
『あ、オイラ、バベルの大です。気軽にバベル君って呼んでください』
なんのよう?
『用というかいいお話というかスカウトというか。アサマさん、貴の家族兼友人兼ピッタリな人を紹介したいんですが、興味ありませんか?』
◇◇◇◇
「神への道……?」
TIPSで聞こえた胡な言葉。
だが、味山はその言葉から耳を離せられなかった。
「かっけえ。パワーアップイベントじゃん」
最近ひとつ、味山は思う事がある
耳男で戦うのは気分が良い。
殺されるのはめちゃくちゃに痛いし怖い、だがそれ以上に気分がいい。
が再生していく覚は面白いし、酔いが進行していくのも気持ちがいい。
「この覚に、先があんのか?」
味山只人は凡人だ。
今、彼がそろえた戦力は確かに現代最強の異能たる52番目の星との戦闘まで可能にした。
だが、その人間や幹の部分は何も変わらない。
何の意味もなく。なんの意義も必要ない。
その時のノリとテンション、それだけでこの男はどこまでも行ってしまう。
《う、っわ。おっも……あ、もうダメかも……だめぽ……》
「ウチが、ウチは……」
眼下には、逆さ富士。
それをなんとか地上に落ちないように頑張ってるデカ天使。
同じの背にはそのと引き換えにそれをなんとかしてしまいそうな。
勝利條件は1つ。
逆さ富士の攻略。
TIPS€ 報酬 ”神への道”を進行させた場合、新たな力、”神種・耳神”への道が開かれる。
TIPS€ 神種の権能には神種の権能による攻略が可能、以降の神話攻略も権能による攻略が可能になるだろう
TISP€ 報酬を選択するか?
「ほーん」
もう迷ってる時間もない。
他人を犠牲にするのは居座りがよくないが自分なら別にいいか?
それにこの覚の先があるのなら、それも、良い。
「……アシュフィールドよりも、強くなっちゃったりすんのかァ?」
耳男になってる間は悪酔いする。
味山が、その選択に頷こうとして。
「あり?」
がしり。
右腕、燃え盛る右腕が勝手にいた。
左腕、骨が剝き出しになるその腕が勝手にいた。
首から生えたエラが、警告するように引き攣って。
「あれれ? 諸君、どうしたどうした、ストライキかァ?」
ーー待て、バカ。
味山を構する味山が揃えた道たち。
神の殘り滓が、味山を一瞬止めて。
TIPS€ 技能"汝、只の人なりて"発
TIPS€ 神種からの神汚染、及び神からのによる影響がリセットされる
TIPS€ 特殊イベント"異常存在(パラノーマル)"へ移行
「あ?」
神の殘り滓たちが作り出した一瞬。
それはきっと、味山の運命を変えた。
TIPS あ、お疲れ様です、味山さん。オイラです、バベルの大です。いや〜オイラびっくりしました。天邪鬼さんがこんな早く殺されるとは思いもよりませんでした、流石のオイラも素直に帽です
「うわ出た、悪いが今お前と仲良くお話出來る狀況じゃねーんだけども」
TIPS なんだろう、オイラも別に味山さんと仲良く話しているつもりはありません、まあ、いいや。すみません、味山さん。報酬リスト間違えちゃいました。これ(神への道)は味山さんは無理な奴でしたねww
「あ? どういう意味だ。なんで半笑いなんだ、神様にさせろや」
TIPS いや、これは才能ある人部位保持者や保有者が向かえるルートなんです。味山さんは凡人なんで、本當に無理なんでしたw まあ、こういうのって元からなれる人決まってるんで、すみません、味山さんはこっち、超常存在、いや人のまま超えたモノを狩る存在、"異常存在"への道をプレゼントします
「響きが嫌なんだけど」
TIPS€ 深淵の聲がお前に屆く
《まあそう言わずに、聞いてください。あれどうするおつもりなんです? このままじゃニホン、めちゃくちゃになりますけど》
「俺がその異常存在とやらになれば、なんとかなるのか?」
《なりますね》
短い返答。
遠回しな言い方が特徴のこの聲とは思えないほどの。
《味山さん、あなたは神にはなれませんが、神を殺す存在になりえます。オイラはそれを知っています。完したあなたを止めれるものなんていません。味山さん、いえ、凡人探索者さん》
時間が止まっているような錯覚の中最強の聲は世界のどこかで嗤った。
《あなたはいずれ最強の異常になるでしょう》
《あなたは決して満ち足りない。あなたにはを満たす信念も未來も願いもない。ただ、敵が出れば殺すだけ、敵が現れればそれを殺し、また別のが現れたらそれを殺す。あなたは決してたどり著かない》
《あなたはただ進むだけ。たどり著く場所がないから、終わる事もない。敵を與えれば與えるほどに強くなる》
《だから、あなたが一番強い》
《神ならざるにて、神を殺す矛盾。異常存在》
《――味山只人、ここはちょっと一発、全てを殺して最強になっちゃってください》
「そうなれば、あの逆さ富士どうにかできんのか?」
《はい。あれだけじゃありません。これからあなたとあなたの周りに起きる全ての理不盡。あなたは理不盡を喰らう理不盡となれます》
「的には?」
《あ、そこはですね、ほら、よく聞こえるお耳を傾けてください、じゃ、期待してますよ》
「……好き放題言ってとんずらか。ろくな奴じゃねえな」
まあ、いいか。
徐々に、徐々に下へ向かう逆さ富士。
必死に抗う熾天使の翼のきの必死がどんどん深刻に。
「ウチが、ウチが……」
TIPS€ 逆さ富士、攻略報開示
「熊野ミサキ。今しようとしてること、全部キャンセルで」
TIPS€ 熊野ミサキと八咫烏の消滅と引き換えに熊野ーー
「えっ?」
「全部ナシだ。俺はこう見えてハッピーエンド廚でな。1流のビターエンドやバッドエンドよりも、ド3流のクソハッピーエンドの方が好きでよー」
「何を言うてはるの?」
「ああ、うん。ここまでお疲れさんってこと。あと、もし出來たらよお」
クソ耳、全部キャンセルだ。
味山が、熊野の方へ振り返り。
「ーーまた回収頼んでいいか? もしまだ俺が生きてたら」
「は? また、って、あ!! また!?」
熊野の聲が遠ざかる。
最後の、跳躍。
味山が、空を、イズの空にを投げる。
流れる空気、裂けていく雲。
東の空、夜が終わっていく。
海が赤々と染まり、世界に朝がやってくる。
恐怖の夜は終わった。
人の朝がやってくる。
「まあ、逆さ富士が落ちたら全部意味ねえけど。ーー教えろ、クソ耳。攻略のヒントを」
TIPS€ 逆さ富士攻略方法、報酬"異常存在"により更新
TIPS€ お前は深淵の報酬により、異常存在への道を歩み始めた
TIPS€ 數多の神種を屠ったことにより、お前は神種にとって1人で一國の信仰心に匹敵するエネルギーとなった
TIPS€ 特殊イベント・"燃え盛るモノ"
TIPS€ 熾天使セラフに自分を吸収させろ、そうすれば逆さ富士を押し返すことが可能だ
TIPS€ 代わりに自的に"耳の化"が発し、お前の自我は消えるだろう
「クソルートじゃん。でも、まああれだ。教えろ。アシュフィールドならその耳の化どうにか出來るよな?」
TIPS€ 覚醒した52番目の星ならば、耳の化への対抗が可能
提示された終わり。
味山以外の人間、アレフチームからすれば溜まったものじゃないバッドエンドだがーー。
「ならいいや。よし、やるか」
TIPS€ セラフに命令しろ、己を神に食わせろ、死にはしない。多分。
「了解」
逆さ富士を追い越し、味山が落ちていく。
向かうは、逆さ富士の底、火口を下から支える熾天使の元。
山の斜面をって、落ちて、またる。
削れる、問題ない、治るから。
襲う激痛、問題ない、死なねえから。
己が消えるかもしれない恐れ。
問題ない。
ーー今は、とても気分が良いから。
気付いてしまった。
味山は最悪のタイミングでふと気づいた。
「好き放題にすんのって、気分いいなァ」
味山はきっと、アレフチームから離れるべきではなかった。
この男は1人で生きるのに、向(・)き(・)す(・)ぎ(・)て(・)い(・)る(・)。
英雄がやったやらかしへの糾弾を完全に棚に上げて。
バカは酔いすぎていた。
「セラフ!! 命令だ! 俺を喰え! 仕事をしろ!!」
耳男が、ぶ。
逆さ富士を支えるその神。
報酬。
味山が進んだご褒として深淵から贈られた味山の味方をする神。
その関係は、既に主従関係とも言えるべくもの。
味山が言えば、セラフは全て言うことを聞くだろう。
その証拠に荒唐無稽なこの命令、逆さ富士を止めろなんて無茶を彼は今まで律儀に守っている。
味山が覚悟を決める。
まあ、食われるのは初めてではない、筈。
せめて痛くありませんように。
味山がセラフのエネルギーになる覚悟を決めて。
《あ、ごめんなさい、熾天使、ゲテモノは口にしない事にしてますので》
「は?」
ひゅん!!
無視。
通過。
大手を広げて落ちていく味山を、セラフを完全に無視した。
「え?」
《いや、ほんと熾天使的に人喰いは無理ですし、それにそもそも人の子、どう見てもお腹壊しそうなのでパスです。ーーうお、重たい……! あー、どうしよ、これ、ほんとにさ》
「え、噓、持ち上げ継続? 俺は?」
《ですので、人の子と東洋の伝來の子、あなたたちは熾天使が遠くへ運びます。ーー短い間でしたが、楽しかったです、ご機嫌よう》
「あ?」
TIPS€ ルート変更 特殊條件達・イズ王國で"人を助け続ける"
《人の子よ、貴方のことをずっと見てました。わかってますよ、あなたは殘酷で冷たい人です。善き者ではありません、審判の日に再生することは決してないでしょう》
人の前を見守るその存在が、落ちていく味山に優しい顔を向ける。
《でも、あなたは人を助けた。その心がどうあれ、その本質が善でなくとも、貴方の行は多くの人を助け、多くの希とを守ることになった。ーーそれが大事なことです》
「ちょ、お前、セラフ!! どうするつもりだ!? 逆さ富士が、もう!!」
《大丈夫です、熾天使なので、本気出せば》
TIPS€ セラフが消滅するぞ。異界創世と異界圧、異界崩壊の前兆を確認
《ニホン、この國から最も高き山を消すのは心許ないですが、か弱き、しかしたくましい定命の者ならば新たな拠り所を見つけるでしょう?》
その神種はただ、見守り、寄り添うだけの存在。
支配し崇められるのではなく、ただ先で待つことを選んだ神。
人のこれからを、そして何よりーー。
《人の子、只の人よ。良いのです。目的なくとも、満ちることなくとも、歪で壊れていても。命に価値なくとも。あなたは只、生きていれば良いのです。それが人の特権でしょう?》
「待、て! セラフ! てめえ、俺の報酬なら俺のいうこときけよ!」
《ふふ、無理です。きっとあなたはセラフの口に合いませんので》
その、優しい顔が、ふっと綻んで。
白いが、逆さ富士とセラフを包んだ。
これは一つの終わり。
上出來だ。
白川親子は恐怖の贄から解放され、熊野ミサキは過ちと敗北に向き合い、イズ王國に巣食う闇は大きなトラウマを背負い撤退した。
上出來だ。
たった1日で味山はイズ王國を攻略した。
己の手にれた報酬をただしく使った。
全ての者が納得し、けれる展開だ。
全ての者が、頷く終わりだ。
「ふざけんな」
味山以外は、だが。
「目指すのは全員生存のハッピーエンド。死んでいいのは、俺だけだ」
その男は初めから終わりまできっと、このままだ。
「それにはお前も生存前提なんだぜ、セラフ」
落ちていく、落ちていく。
翼なき、神ならざるの味山に空を翔ける力はなく。
だが、それでも。
「もう一度、だ」
落ちながら、出來ることを。
「教えろ、クソ耳。完全攻略のヒントを」
そして、始まりの1番最初の味山の探索道はいつも、その命令に応える。
TIPS€ 攻略方法再定義、…………條件達
TIPS€ 神種アサマに一度も同せず、対等に殺し合い続ける
「……アサマ?」
味山が、その名前を呼んだ。
《おやま、あじやま。みーつけた》
「あ?」
目の前に、あれがあった。
小さな小さな、こけし。
の子を模したこけし人形が、浮かんで。
《ーーあそぼう》
「クソ!! まだ遊び足りねえか! クソジャリ! 今それどころじゃ!」
味山が死亡に備えながら、アサマの出現を待ち構えてーー。
《ちが、う》
「あ?」
こけしが、プルプル震えて。
TIPS€ 神種アサマの敵対が終了
TIPS€ 特殊イベント発生"アサマ神話語"
TIPS€ 神種アサマはーー
《こんど、は一緒に、あそびましょう》
TIPS€ お前の味方だ
読んで頂きありがとうございます!ブクマして是非続きをご覧ください!
2巻そろそろ報出ます、多分。
今回も挿絵や口絵が良すぎるので早く見てほしいです。
いや、スカイ・ルーンマジで良いからほんと。
俺+UFO=崩壊世界
木津 沿矢と言う少年は過去、UFOに攫われた事がある。とは言え彼は別段その事を特に気にしてはおらず、のほほんと暮らしていた。しかし、そんな沿矢を嘲笑うかの様に再び彼等は沿矢に魔の手を伸ばす!! そして、次に彼が目覚めた場所は地平線を埋め盡くす程に広大な荒野のど真ん中であった。そこで彼は崩壊した世界を逞しく生き抜く人達と出會い、そして彼自身も共に生きていく事を余儀なくされていく。
8 162【WEB版】高校生WEB作家のモテ生活 「あんたが神作家なわけないでしょ」と僕を振った幼馴染が後悔してるけどもう遅い【書籍版好評発売中!】
※書籍化が決定しました! GA文庫さまから、好評発売中! 書籍化に伴いタイトルが変更になります! (舊タイトル「【連載版】「あんたが神作家なわけないでしょ」と幼馴染みからバカにされたうえに振られた) 陰キャ高校生【上松勇太】は、人気急上昇中大ベストセラーWEB小説家【カミマツ】として活動している。 ある日勇太は、毎日のように熱い応援を送ってくる幼馴染が、自分のことが好きなのだろうと思って告白する。しかしあえなく大玉砕。 「ぼ、ぼくが作者のカミマツなんだけど」 「はあ?あんたみたいなオタクと、神作者カミマツ様が同じわけないでしょ!?」 彼女は勇太ではなく、作品の、作者の大ファンなだけだった。 しかし、幼馴染みはのちに、カミマツの正體が勇太と気付いて後悔するが、時すでに遅し。 勇太の周りには、幼馴染よりも可愛く性格も良い、アイドル聲優、超人気美少女イラストレーター、敏腕美人編集がいて、もはや幼馴染の入る余地はゼロ。 勇太は自分を認めてくれる人たちと、幸せ作家生活を続けるのだった。
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8 193アイアンクロス
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