「……ラファエル」

『はい、サヤ様』

推測を語っている途中で、急に名前を呼ばれたラファエルは、語の中から現実に引き込まれたような覚になる。

そしてサヤから投げかけられた質問は、ラファエルにとっては然程遠くもないつい最近のような時期で、その人は前國王の関係者でもあったためよく覚えている容だった。

「カメリアはアンタとの所に何度か質問をしに行ってたよね？」

『はい……ですが、カメリアからの質問に関しては、知っていること知らないこと含めて”答えられない”ものがほとんどでしたが』

「つまりあまり人間に知られないように、報の制限をしていたわけだね……」

「そしてカメリアは、ある方法を見付けてしまったらしいんだ……」

『ある方法とは……それは一？』

期待を寄せるラファエルの意識を弄ぶように、サヤはその答えをかなりの間を開けてじらした。

そして、ラファエルの意識がすべて自分に向いたことをじて、サヤは楽しそうに止めていた言葉を告げる。

「……それは、”四元素”の習得方法と、霊の人型を創るための方法だったんだ」

『え！？……あれは、偶然に起こるものだと』

「だけど見つけたみたいなんだよね？でも、それができたのはカメリアだけじゃないみたいなんだよ、今までにもその方法にたどり著いてた人間もいたんだ……だけど」

『ま……まさか、消されてしまっ…た？』

「そう、そこにいる奴にね」

ラファエルはこの世界において全ての霊を管理はしていたが、その全てを把握していたわけではなかった。

人間との契約が終り、人間と共に生活をしている霊たちには、それぞれ好きなようにさせていた。

その一部の霊たちが”消された”としても、ラファエルにはそれをじ取ることはできなかった。

先ほどのサヤの話しだと、自分たちの存在を創り上げた盾の創造者がある特定の霊――もちろんその主の人間も含む――を消していたことに驚いた。だが、これまでのことをみると、それは決してあり得ない話ではないと納得する。そのままラファエルは恐怖と驚きを一緒にの奧に飲み込み、なるべく盾の創造者と視線を合わさないようにサヤのことを視界に固定した。

『サヤ様……しかし、なぜ”そのような”ことをする必要があるのでしょうか？現に人型の霊は多くはありませんが、一定の數は存在しております。その者たちが消されない理由は……？』

「それはね……”コイツ自”のが危ないからだと思ったんじゃないかな？」

サヤはそう言って、親指だけを立てて橫に向け、クイックイッと二回と近くにいるきの取れない盾の創造者を指す。

ラファエルは、そう返答をけたがその容は全く理解できないものだった。それに対し、さらに質問をしてもいいのかどうか迷っているうちに、じ取ったサヤが言葉を繋げた。

「アタシが思うには、人型になるっていうのは、生きを創造するための機能の一つなんじゃないかな？」

そう言ってサヤは、盾の創造者の顔を橫目で見る。剣の創造者からの報と自の推測の答え合わせを、盾の創造者からの表で探ろうとしていた。しかしその結果は、全く変化のない表からは何も読み取ることはできなかった。