《『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……》23話 究極超神化3のバーゲンセール。

23話 究極超神化3のバーゲンセール。

(平やゾメガを差し置いて、最初に、3に辿りつくとは……やるじゃねぇか……)

 

『たどり著く順番』で『能の差』が決まるわけではない。が、やはり、一つの指標にはなる。

究極超神化のナンバリングで上位の階段に上がるためには、『潛在能力(センス・運命力・可能)』と『積み重ねてきた努力(ステータス・存在値・戦闘力)』と『乗り越えた絶(トリガー。抵抗力。)』が総合的に判斷される節がある。

覚醒に到るために、実際のところ、どんな計算式が行われているか、その辺に関しては、あまりにも複雑な計算式が用いられているため、常人では理解できない。

田中なら、その辺も、理解できているし、それを踏まえた上でプログラムを組んでいるが、ここに関しては、個々の資質や狀況に激しく振り回されてしまうオーバーカオスポイントであるため、完全な計算は不可能。

計算だけで、そこを見通すのは、ほとんど『5年後の天気を當てる』みたいなもの。

100%の不可能ではないが、ほぼ不可能。

 

(カンツの場合、すべての水準が高く、その上で、センスとがズバ抜けている。超神化や究極超神化や究極超神化2になるまでの速度でも、常に上位をキープしていたが、ここにきて、一つ、殻を破ったじがするな……)

 

カンツの『スペック』が、正式に、ゾメガや平を超えたかというと、決して、そういうわけではない。

一応、現時點では、3になれるカンツが、ヒロインズをのぞけば、配下最強の出力を誇るわけだが、しかし、ゾメガと平が3化できれば、カンツよりも大きな出力を出すことができる。

 

あくまでも、『3に覚醒する速度』では、カンツが上だった、というだけの話。

 

事実、その後、ちょっと時間が経ってから、

平→ゾメガの順番で、究極超神化3への覚醒を果たした。

 

そうなってしまえば、もう、二人は、カンツよりも大きな力を出せる化けとして戦場に君臨することができる。

 

3人に負けじと、他のメンツも、どんどん覚醒していく。

そして、152億回目の時、グレイが究極超神化3への覚醒を果たしたことで、全員が『3までの覚醒』を完了させた。

 

(グレイの3化……エグいぐらい時間かかったなぁ。3になるだけで1500億年って。絶対、俺より才能あるはずなのに、なんで、こんなことになるかね。……つぅか、あいつ、毎回、一歩、遅れるんだよなぁ……潛在能力では、そこまで他のメンツに劣っているわけではないはずなんだが……)

 

グレイの潛在能力は、確かに、平やカンツと比べれば劣るが、他の十席メンバーと比較した場合、激烈に劣るというわけではない。

魔法や剣の長に個人差があるように、

『覚醒』に関しても、長率に個人差がある。

それに、単純な上下だけではなく、早型や晩型などの、ピーク時期の差もあるため、一概に、グレイがゴミだと言い切ることは出來ない。

――それは事実だが、しかし、現狀だけを切り取り、『天上の中限定』という『閉じた世界だけの相対的な話』をするのであれば、グレイは、間違いなく、だいぶゴミである。

言い訳のしようがないレベル。

毎回、記憶がリセットされているので、そこまでの恥心はじていない様子だが、もし、己の現狀を、客観的に正しく理解した場合、頭を抱えて、自分のスペックの低さを、さめざめと嘆いていたことだろう。

(まあ、なにはともあれ、これで、全員が究極超神化3になった。正直な話、4と5は、燃費がゴミで、コスパ的には、そこまでいい変じゃねぇから、『戦力を整える』という観點で言えば、現段階で、既に完と言っても過言ではない。……ここまで仕上がれば、もう、さすがに、シュブを殺すことも可能だろう)

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