「え！あれ、霊なの！？」

「そうみたい……あの形をしているのは、私の霊だったフーちゃんみたいに稀に人型に進化する霊がいるんだけど、その応用なんじゃないかな？」

ハルナの言葉を聞き信じられなくなったサヤは、ハルナの聲が聞こえていたであろう盾の創造者の反応を伺った。盾の創造者の表は変わっていないが、目には何らかの揺が見て取れる。

「それ、どうやら……”當たり”のようだね。なんで、分かったの？何かあったの？」

「うん……それがね」

ハルナは、その考えに思い至った経緯を説明する。

ハルナはこの場所で気を失った後、気が付くと始まりの場にいたという。そして目覚める前に、おかしな夢を見たという。意識を失っている中、真っ黒な世界なハルナの意識は自分を呼ぶ聲によって起こされた。その聲で意識が覚醒し、ハルナは自分の狀況がうっすらと理解できた。フワフワとした意識の世界の中で、小さな霊たちのがハルナの周りを回っていた。そのにれようとするも、意識だけの存在のためれることは出來なかった。

ハルナの意識は何もできずにその行を見守っていると、周囲を回っていた霊たちの回転がのとなった。のは眩しさを増し、ハルナの意識を真っ白に染めていく。

の強さの頂點が過ぎていくと、次第に城の中に黒が混じり始める。そして、気が付けばのが消えてて前にはラファエルのような覚の存在がハルナの前にいた。

現れた存在は、ハルナに対して何か話しかけてくる。

……だが、音が無い空間の中では、その音は伝わってこなかった。

埒が明かないと判斷した存在は、指先に一つのの玉を創り出　す。そして、そのをハルナの意識に押し付けた。ハルナはその行に対し、何の警戒心を抱くことなくけれた。目の前の存在は誰だかわからないが懐かしい気がして、安心してその行為をけ止めることができた。

勝手な思い込みかもしれないが、けるハルナがけれる態度を見せたことが相手にとっても嬉しいことだというがじられた。

ハルナにが付けられると、そのはハルナの意識の中に水のように浸していく。

それと同時に、ハルナの意識は再び深い所へと潛り込んでいった。

次に気が付くと、今度は視覚によるやが目の中からってきた。

その狀態で辺りを見回すと、ここは始まりの場所だと気付いた。

「……そして、気が付くとモイスさんが私を迎えに來てくれたの」

「……ふーん。で、どうしてこいつらが霊ってわかったのかを聞いてんだけど？」

サヤは自分が知りたいことを話さないハルナに苛立ちながら、もう一度自分が気になっていることを尋ねた。

「……迎えに來てくれたモイスさんにも、霊の核が見えたのよ」

「え？……核って……あの核？」

「うん、そう。當然だけど、モイスさんも霊の力によって存在しているの……それで、その小人さんたちにも同じものが見えるのよ」

そしてハルナは、モイスだけでなくこの世界に存在する質も同じようなものが見えると伝えると、サヤは腕を組んで、今の報を整理した。

「……ってことはアンタはきっと、この世界の存在している仕組みみたいなのが見えてるってことだね」