《【書籍化決定】ネットの『推し』とリアルの『推し』が隣に引っ越してきた~夢のような生活が始まると思っていたけど、何か思ってたのと違う~》ひよりん の まるくなる!
「ひよりんさん、暫くの間ビール止です」
「そ、そんな…………」
ゴト、と空のグラスがひよりんの手から落ちテーブルに転がる。
「ひよりんさん痩せたいんですよね? ビールなんか飲んでたら痩せられないですよ」
「うぐっ」
ひよりんも心は分かっていたのか、きながらテーブルに突っ伏した。倒れたグラスを元に戻しながら続ける。
「日本酒も良くないですね。飲むなら焼酎かウイスキーにしてください」
本當は健康の為にも酒量自を減らしてしいんだが、いきなりあれもこれも、では続かないだろう。継続のコツは「出來ることからコツコツと」だ。
「やっぱりこのままじゃダメよね…………私、もう若くないし…………」
「それは、まだまだ若者だと思いますけど」
ひよりんの年齢はプロフィールによると26歳。確かに蒼馬會の他のメンバーと比べたら歳が離れているが、一般的にはどこからどう見ても若者だろう。
「どうせ私なんて……もうおばさんなのよ……」
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今日のひよりんはお酒が悪い所を刺激しているのかネガティブモードだった。テーブルにおでこをつけたまま、ぶつぶつと何かを呟いている。
「…………そもそも俺は、別にひよりんさん太ってないと思いますけどね。寧ろいいじっていうか……」
元気付ける為に褒めようと思ったんだが、ちょっと変な言い方になってしまった。俺も俺でし酔っている。
「…………ホント?」
ひよりんはずぞぞ、と顔をズラして俺の表を探ってくる。何故かその目は赤く腫れていた。泣いていたのか……?
「ま、まあ…………俺、寫真集も買いましたし……」
「────ッ!?」
ひよりんは思い切り仰け反ると、お酒で赤くなった頬をさらに赤くする。椅子から崩れ落ちるように降りると、両手で顔を押さえてうずくまってしまった。
「…………噓でしょぉ……恥ずかしいよぉ……」
「どっ、どこが恥ずかしいんですか! めちゃくちゃ綺麗でしたって!」
ひよりんの奇行に俺まで焦ってしまい、また変なことを言ってしまった気がする。
因みに俺はひよりんの寫真集を「お隣さんになった以上、見たらヤバい」と封印していたんだが、この前我慢出來ず見てしまっていた。「お忍び旅行」がコンセプトのその寫真集には、海外のビーチではしゃぐ水著姿のひよりんや、宿のベッドでリラックスする薄著のひよりん、現地の食べを笑顔で頬張るひよりん等々が沢山収められていて、一言で言えば大変やらしい……間違えた、よろしい寫真集だった。
「止めてええええ言わないでええええ…………」
フローリングの床にうずくまっていたひよりんは、びながら膝を抱えごろんと橫に転がった。育座りをしていたら橫から押されたようなじの姿勢だったが、丁度俺におを向ける角度で転がった為、俺は咄嗟に目を逸らした。いくら何でも無防備過ぎる。
「あれは違うんだもん…………マネージャーさんとかがテンション上がっちゃって思ったより過激になっちゃっただけだもん…………私はそんなつもりじゃなかったんだもん…………」
酒を飲んだひよりんは基本的に面倒なことになるんだが、今日のひよりんは一層をかけて出來上がっていた。ここまでおかしくなることはそうないんだが…………。
ひよりんは亀のようにスポッと頭をルームウェアの中に収納すると、一際トーンダウンして呟く。
「…………でもね……もうあの頃の私はいないのよ…………はぁ……贅退散……贅退散……」
「…………」
すっかり丸まってしまったひよりん26歳に対し、俺は切れる手札が何一つなかった。ただ、何となくめたほうがいい雰囲気が出ている気がした。直を信じてひよりんの傍に寄る。
「大丈夫ですよ、きっとすぐ元に戻りますから。俺と一緒にダイエット頑張りましょう?」
「…………一緒にやってくれるの……?」
「勿論です。俺はひよりん推しですから。推しが困っている時は力になりたいんです」
「…………ぐずっ……ありがとう蒼馬くん…………」
「気にしないで下さい。とりあえず…………今日はもう寢ましょっか?」
「…………うん」
「じゃあ……運びますね?」
俺は腰に力をれ、丸まったひよりんを持ち上げる。持つ所を選べなかったので々ともちすべな部分が當たっている気がするが、今は思考から取り除く。これを気にしていたらひよりんの晩酌相手は務まらないんだ。
合鍵を使い家にお邪魔し慣れた足取りで寢室に辿り著く。ベッドの上にひよりんを乗せると、育座りフォームのひよりんはごろんと転がって壁で止まった。
「寢る前にちゃんと歯磨きはしてくださいね。じゃあ……お休みなさい」
「おやすみ…………」
後ろ手に寢室のドアを締め、俺は深い溜息をつく。いつもこのタイミングで、々なが実を伴って襲いかかってくるんだよな。二十歳の男には々と辛いものがある。本當に。
「…………優しすぎるよ……蒼馬くん……」
ドアの向こうから何かが聞こえた気がした。寢言だろうか。
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