《【書籍化決定】ネットの『推し』とリアルの『推し』が隣に引っ越してきた~夢のような生活が始まると思っていたけど、何か思ってたのと違う~》味は濃ければ濃いほどいいらしい
大変お待たせ致しました!
本日から連載再開します!
本作のコミカライズがコミックガルドで連載開始しました!
また、推し推し2巻が8月25日発売します!
よろしくお願いします!
30分ほどのウォーキングを終え、俺たちはマンションに帰ってきた。
「いやー、この時間に運するっていうのも中々いいものだねえ。がいいじに仕上がってる覚があるよ」
よっ、と軽快な掛け聲とともに靜が俺の背中から降り、そんなことを言い出す。背中から重荷が消え、が羽のように軽くなった。
「お前、それはギャグで言ってるのか?」
「いやいや、しがみついているのもれっきとした運だよ」
「途中寢てたけどなお前」
訳の分からない理論を展開し、靜は自慢げな表を浮かべる。普段部屋から出ないひきこもり生活をしているコイツからすれば、誰かの背中に乗っているだけでもハードな運だったりするんだろうか。考えるまでもなくそんな訳はない。コイツは外で睡眠していただけだ。
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「でもホント、何だかすっきりした気分よね」
「…………確かに。これなら続けてもいいかも」
ひよりんの呟きに真冬ちゃんが続く。靜という重りを背負っていた俺と違い、二人はただ歩いていただけなので汗をかいていたりはしないものの、いいじにのエンジンがかかったみたいだ。
「流石にこれくらいじゃ痩せたりはしないでしょうけれど、徐々に負荷をあげていきましょう」
「そうですね。いきなりハードにしても怪我の元になりますから、それがいいと思います」
「えっ…………これよりキツくなるの…………?」
顔を絶に染める靜。お前はまず自分の足で歩く所から始めてくれ。それはきっと人類にとっては小さな一歩だが、靜にとっては偉大な一歩のはずだ。
「一応ダイエットが目的だからな…………あ、そういえば靜ってワッカフィット持ってたりしないか? ひよりさんが探してるんだけど、どこも売り切れで手にらないんだよ」
ワッカフィットはっか型の専用コントローラーが必要だから、ネットでソフトだけダウンロードしても意味ないんだよな。俺もし検索してみたんだが、どうやら現在は供給が追いついてなくてどこも品切れ狀態らしい。
「ワッカフィット? うーん…………多分部屋のどっかにあると思うよ? 企畫で使った時にそのまま貰ったはずだから」
「本當!? えっと、それ売って貰うことって出來るかしら……?」
「絶対に使わないからタダでいいですよ。寧ろ見たくもないから貰ってくれるとありがたいっていうか……」
「いいの!? ありがとう靜ちゃん!」
ひよりんが靜の両手をがしっと摑む。ひよりんが嬉しそうで俺も嬉しい。
「ワッカフィット、そんなにキツいのか」
「あれはゲームというか地獄だよ。どうして私だけ3Dお披目會であんな苦行を…………」
「見てる方は面白かったけどなあ、あれ」
清楚なイメージのエッテ様だが、不思議と酷い目にあっている姿がしっくりくるんだよな。今思えば林城靜という中の人が滲み出していたのかもしれない。まさかエッテ様の中の人がこんなポンコツだとは夢にも思わなかった。
「それじゃあ、今日はそろそろ解散するか。明日も同じ時間集合でよろしく」
「はーい」
「うん、お兄ちゃん」
「私は…………もういいかなあ…………」
解散と言っても帰る所は同じ。俺たちはぞろぞろとマンションにり、エレベータに乗り込んだ。
◆
「お、ひよりさんだ。やっぱり普段とキャラ違うねえ。何ていうか…………ハキハキしてる」
靜が油淋鶏を頬張りながら俺のスマホを覗きこんでいる。畫面の向こうでは毎週恒例のザニマス生放送が流れていて、ひよりんが元気よくタイトルコールをしているところだった。今日はひよりん不在の蒼馬會。
「流石人気聲優ってじだよな。それより油淋鶏初めて作ったんだけど、二人とも味どう?」
「んまい! おさいこー!」
「とても味しいよ、お兄ちゃん」
「そっか…………良かった。今日は意識して濃いめの味付けにしてみたんだよ。二人ともそっちのほうがいいかなって」
今日のメニューは油淋鶏と中華スープの中華盡くし。今週はずっとヘルシーメニューにしていたんだが、ついに靜がブチギレて口から炎を吐きそうになったので止む無くチートデイにしたという訳だった。まあ俺もそろそろが食べたい気分だったから、渡りに船と言うじではあった。心なしか真冬ちゃんもいつもより箸が進んでいる気がするし、いい判斷だったな。
「いやー、味は濃ければ濃いほどいいとされているからね。私は今日の味付け好きだなー」
「には悪いけどな。まあ濃いのが味くじる日もあるのは同意だ」
「私もたまにならこういう日があってもいいかも。ご飯を食べ過ぎちゃうからそこは注意が必要だけれど」
と言いながらも、真冬ちゃんは珍しくご飯をおかわりしていた。つまりはそれだけ今日のご飯を味しくじてくれているってことで、じんわりと嬉しさが込み上げてくる。負けじと靜もおかわりをし始めるが、こちらはいつものことなので特にはない。いっぱい食べてくれるのは嬉しいことだけどな。
そんなこんなでいつもよりしだけテンションの高い蒼馬會を過ごしていると、スマホに大きく『重大発表!』という文字が踴った。つい箸を止め、畫面に気を取られてしまう。
「重大発表…………?」
真っ先に思い浮かんだのはアニメ化だった。ザニマスは最近人気が出ているし、アニメ化してもおかしくはない。でもそういうのはLIVEで発表しそうな気がするんだよな。何となく違う気がする。
となると…………。
「…………まさか」
俺の頭に、これだという答えが一つ浮かんだ。俺はそのヒントを既にひよりんから聞いていたんだ。
『────LIVEも控えてるし、痩せなきゃいけないの』
俺がその答えに辿り著いたのと同時、畫面から勢いよくひよりんの聲が響いた。
『なんと────ザニマス3rdLIVEの開催が決まりましたーーーッ!!!』
モテない陰キャ平社員の俺はミリオンセラー書籍化作家であることを隠したい! ~転勤先の事務所の美女3人がWEB作家で俺の大ファンらしく、俺に抱かれてもいいらしい、マジムリヤバイ!〜
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