《Relay:Monsters Evolve ~ポンコツ初心者が始める初見プレイ配信録~》第528話 意識の変化
今日は夏休み前の最後の授業がある日! 明日は終業式だけだから、もうしで夏休みだー!
「……暑い」
登校中の電車を、高校の最寄駅で降りれば夏の暑さが襲いかかってくる……。ぐぬぬ、この暑さはなんとかなりませんかねー?
「でも、今日を乗り切ればもう夏休みは目の前!」
文化祭を手伝うかもしれない件もあるけど、その話は明日のお晝から! 姉さんの住んでるマンションに遊びに行くのはお盆になったから、そこまでに配信用の和室の庭作りと並行して出來そうならいいなー。
「……服かー」
姉さんを筆頭にしたプロの人達に『サクラ』の著せ替えを狙われてる狀態だけど、それはそうとしてリアルの私の服もちょっと考えなきゃねー。
姉さんのマンションに遊びに行くだけだけど、流石に完全ないつもの普段著じゃ駄目な気がする! 學校に行く時は制服でいいけど、そうじゃない時に出歩く事ってないもん。
「……お金は大丈夫そうだし、何か買おうかな?」
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んなお店の宣伝で結構な金額はこれから何件か貰えるんだし、それで買うのもありかも! 今持ってる服、姉さんが買ってきたやつばっかだしねー。長してサイズが合わなくなったのを含めたら數はあるけど、理的に著れないのは意味ないし!
それに、『サクラ』の著せ替え裝を自分で作るのもありだよね? 家にあった和服を參考にはしたけど、普通に売ってる洋服を參考にしてみるのもいい? そのまま丸パクリは駄目だろうけど、參考にするくらいはいいよね。
「何か悩み顔だけど、どうかしたのかい?」
「あ、立花さん」
出たね、料理部の副部長さん! まぁ同じ電車で見かける事があるって言ってたし、同じクラスなんだから通學路が被ってて當然だけど!
「それで、本當にどうしたんだい? 暑さでダウンしてた?」
「それも無くはないけど、し悩み事が……」
「まぁ々とあるみたいだし、悩む事もあるんだね。私で良ければ、話くらいは聞くけど?」
うーん、立花さんに相談するのはどうなんだろ? リアルで服を買いに行きたいっていうのはあるけど、『サクラ』の方もしは絡んでるし……ちょっと悩ましい!
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「あー、どうも私には言いにくい容みたいだね。おっと、いいところに結月を発見!」
「わっ! 楓、いきなり何!?」
「櫻井さんがなんか悩んでるみたいだし、相談に乗ってやんな! 私は先に行くからね!」
「えっ!? あ、楓!?」
わー、し前を歩いてた結月ちゃんの元に走り寄って、そのまま駆け抜けて行っちゃった。なんか気を遣わせちゃった気がする!?
「えーと、咲ちゃん、大丈夫? 悩み事って、何かあったの?」
「あ、大した事じゃないよ!? 服の事を考えてただけ!」
「……服? あ、夏用の裝を考えてたの?」
「それもあるんだけど、リアルの方の服も買おうかなーって。あんまり持ってないんだよね……」
「そっか、両方ともなんだ。あ、だから楓には話せなかったじ?」
「うん、そうなんだよねー。お晝に、ちょっと相談に乗ってもらってもいい?」
「もちろん! 文化祭で無理を言う事になっちゃってるし、私に出來る事なら可能な範囲でやっちゃうよ!」
「ありがと!」
姉さんに相談するのは今回は駄目だし、兄さんや聡さんに相談するのは何か違う容だもんね。それに、同年代の友達とこういう話をするのは新鮮な気がする!
◇ ◇ ◇
忌まわしき午前の授業は終わって、お晝休み! 夏休みまでの授業もあと僅か! そして、お弁當を食べる為に結月ちゃんと一緒に家庭科室へ向かっていってるのです!
「もう夏休みも間近だねー。あ、大丈夫だとは思うけど、咲ちゃんは補講は大丈夫?」
「うん、大丈夫! ……ギリギリだったけど」
「え、ギリギリなの!? ちょっと意外だったかも?」
「……あはは」
自分で言うのもあれだけど、私は績はあまり良くないのですよ! でも、変に定著しちゃってたイメージの方では頭が良さそうには思われてそうな予! ……ぐぬぬ、イメージって恐ろしい!
「でもまぁ、補講になってないなら普通に夏休みはけるね」
「うん! 夏休みの課題は山積みだけど……」
「……あはは、その辺も計畫的に終わらせなきゃね」
「正直、面倒だよ……」
夏休みの課題がどんどん配られているのは気が滅るよね……。うがー! 夏休みは夏休みだけでいいんですよ! 課題なんかいらなーい!
そんな事を話している間に家庭科室の前まで到著! 結月ちゃんが手慣れた様子でドアを開けて、冷房もれて、お湯を沸かし始めた!
「まぁ夏休みの課題の話は置いておくとして……あ、咲ちゃんは今日も緑茶?」
「うん、緑茶で!」
「はーい。それで服の話だっけ? 配信で話題に出てた浴とか? 服って事は、水著ではないんだよね?」
「あ、うん。お盆に姉さんのとこに遊びに行く事になったから、その時用に服を買おうかなーって? あと、『サクラ』の著せ替え裝の參考になりそうなやつも見てみたい!」
「んー、それならアバター用の服のデータも一緒に買えるのとかがいいのかな? リアルだけなら実店舗で々見ていくのもいいけど、フルダイブの料品店ならその手のデータも――」
「あ、その手があった!?」
わー!? 普段は全然意識してなかったけど、そういえばフルダイブで仮想空間での販売店とかもあるんだった!? リアルの服とアバターの服を一緒に買うとか意識した事がなかったよ!?
「えっと、咲ちゃんって普段はどこで服を買ってるの……?」
「……姉さんが買ってきたのを著てるだけで、自分で買った覚えがないような?」
「そうなの!? あ、だから相談!?」
「うん、そうなるね!」
姉さんのマンションに遊びに行く時用の著替えでもあるんだから、姉さんに選んでもらうのじゃ意味がないもんね! あー、でもリアルと『サクラ』で同じ服が著れるっていうのは全然考えてなかった! そっか、そういう選択肢もあったんだね。
尾は服があっても著替える時に貫通するようにはなってるから、問題ないはず! というか、『サクラ』を作る前のアバターの服ならそれなりにあった気がする!
「あ、でも下手に『サクラ』の裝を変えたら、狙われてるのはどうなるんだろ?」
服とアバターは別々に作ってるから、裝データさえあれば著せ替え自は簡単だけど……普通に売ってる服に著替えるとなると、姉さんに狙われる!?
「え、狙われてるって……どういう事?」
「あ、言ってなかった気がする? 実は、姉さんが『サクラ』の著せ替えを畫策しててね? なんだか姉さんの同業者の人達も一緒に狙ってるみたいで――」
「えー!? コメント欄のんな人がいるとは思ってたけど、そんな事になってるの!?」
「結月ちゃん、聲が大きいよ!?」
「あ、ごめん。……咲ちゃん、それはやらないの?」
「……流石に気後れしてて、悩んでるところ。なんかお金を払うから著せ替えさせてって話になってるし……その筆頭が姉さんなんだもん」
「……見てみたい気はするけど、揃ってる人が人だから確かに凄い事にはなりそうかも?」
「だよね!?」
有名どころの人が多いし、下手にけれたらとんでもない事になりそうな気がする! 姉さん1人だけならまだしも、集団で狙ってきてるのが危険だー!
「んー、咲ちゃんって『立花サナ』の妹って事がバレるのは嫌そうだったよね?」
「あ、うん。それで々あったから……」
「それは聞いたけど……それって、今でも?」
「……え?」
今でも嫌……なのかな? 姉さんの名前で々言われたのがあって、中學のあの時以降は比較されるのが嫌だったのは間違いないけど……今もそうなの?
々と意識が変わってきた狀態で考えてみたら、そうでもないかも? むしろ、この前の連休で姉さんに々教わったし、ある意味では弟子みたいな狀況にもなってきてるよね。それまでは自分でやるだけだったけど、姉さんに本格的にやり方を教わったのってあれが初めてだし……。
「……言われてみれば、今は嫌じゃないかも?」
「そっか。私が偉そうな事は言えないけどさ、堂々と宣言しちゃうのも考えてみるのもいいんじゃない? 超えたい相手なら尚更にさ!」
「……それは、確かにそうかも?」
もう既に『ヤラセ』だとか言われたりしてるし、聡さんには『野生の金の卵』とも言われたし、別に姉さんが嫌いな訳じゃない。私が私として頑張っていくなら、『立花サナ』は憧れの目標だし、実の姉でもあるけど師匠にもなってきてるもん。
そっか、いつまでも『立花サナ』と比べられるのを怯え続けてても仕方ないんだよね。あはは、自分が思ってる以上に意識は々と変わってきてるっぽい!
「結月ちゃん、その辺はちょっと考えてみるね」
「うん、々と考えてみるのがいいと思うよ! それに、咲ちゃんは咲ちゃんだし?」
「あはは、ありがと。あ、ゆっくりし過ぎてたら食べる時間がなくなっちゃうね」
「あ、それはそうだね。とりあえず食べながらにしよっか。はい、緑茶をどうぞ」
「うん、ありがと」
まだこの場ですぐに決める事は出來ないけど、それでもなんだか自分自の意識がどんどん変わってるのを実した気がする。
これまではただひたすら拒絶してたけど、今はじっくりと考えて、その上でどうするかを考えてみようっと!
「ふっふっふ! 戻ってきましたよ、私が!」
「……復活早々、そういう反応かー」
「そりゃ當然ですよ! しのお休み期間かと思ったら、3ヶ月経ってますもん!」
「いやいや、流石に親が院とか予期できなかった事態は勘弁してくれない? 別に遊び惚けて放置してた訳じゃないんだしさ」
「まぁそれはそうですね。こうやって再開になりましたし、良しとしましょう!」
「という事で、連載再開となります。あ、『Monsters Evolve Online 〜生存の鍵は進化にあり〜』の電子書籍版、第12巻が新たに発売中になってますので!」
「ちょっと待ってください! なんでそっちは進んでるんです!?」
「ん? 同時並行は無理だったから、電子書籍の方だけの作業をしてただけだけど?」
「私は完全に放置だったんです!?」
「……まぁここが一番利益にならないしねー。同時に作業出來なくなった狀態では、優先順には一番下になるのは間違いない」
「うぅ!? こんなところでも、あっちとの格差が!?」
「ちなみに第13巻ももう出來て、予約開始となっております」
「なんで2巻分もあるんです!?」
「いやー、文字數増えちゃって、分割2巻になったパターン? ちょっとそっちに時間がかかり過ぎたというのはあるね」
「うがー! なんですかね、それ!?」
「そうは言うけど、まだ電子書籍と普段の更新の同時作業は一度も出來てないからね? 生活ペースが変わっちゃってるから……正直、まだ同時に上手く回せるかは分かってないし……」
「え、そうなんです?」
「々とやる事が増えたりやタイミングがズレちゃってて、ペースの再構築の真っ最中だからね。場合によったら、電子書籍の作のために章終わりに毎回お休みにする可能はあるけど、そうなった場合はご了承ください」
「むぅ……なんか私の方の電子書籍化は遠のいてません?」
「もう一度言うけど、決して遊び呆けて放置してる訳ではないからね? そりゃ息抜きでゲームしたりはしてるけど……」
「遊んでるんじゃないですか!?」
「息抜きだってば。ずっと出力ばっかじゃ、んな意味で持たないしさ」
「……むぅ」
「まぁその時々でお知らせはしますので、々とご了承下さい。さて、次回は『第529話 今日の配信の準備』です。お楽しみにー! あ、隔日更新なのは今のところは変更の予定は無いので!」
「何はともあれ、再開ですね! 頑張っていきますよー!」
栴檀少女禮賛
究極の凡才である僕が出會った、悪徳だらけの天才な彼女とのお話。彼女が持ってくる厄介事と、それの処理に追われる僕の日常劇。 イラスト作者:haЯu サイト名:21:works URL:http://hrworks.main.jp/
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