《ひざまずけ、禮》第3章87話 消滅後の裏話

アス「あの後、いろいろとありまして・・・ええと、どこから話せばいいものやら。」

困ったような笑みを浮かべて、彼はそういう。

1日中クラスメイトに引っ張りまわされていたせいだろうか、々疲れている様子だった。そのせいでお互いゆっくり話せず、放課後になった途端、この基地に逃げてきたわけだが。珍しいのはわかるが、節度ある行をしてもらいたいところだ。

比影「そうだな・・・まずはナーテアさんまわりのことを教えてよ。あ、そういえばなんで名前元に戻したの?アスティは本名じゃなくて偽名でしょ?」

アス「學校の手続き上の問題です。學校には元々アスティ・ナーテアで登録してましたし、書類作り直すのが面倒だったもので・・・。それに不都合もないし、偽名のままでも良いかなって。」

佐和「なるほど、まあ確かに面倒よね。」

箕浦「頭固いやつばっかだからな、うちの學校。ほんと嫌になってくるぜ。」

アス「まあ仕方ないですよ。で、多分皆さんが聞きたいには、この話題ですよね?1度は姿を消したはずの私が、なんで戻ってくることができたか。」

比影「うん。教えてもらってもいいかな。」

アス「ええ、構いませんよ。」

ナーテアさんは、コホンと咳払いをしてこう言った。

アス「まあそう難しい話ではないのですが・・・結論を先に言いますと、神様業クビになっちゃいました。」

・・・え?はい!?

比影「いやいやどういうこと!?神様業クビって…そもそもクビとかあるの!?神様なのに!?」

アス「そりゃありますよ。ふさわしくないと判斷されたもの、忌を犯したもには神としての資格を剝奪されます。」

佐和「ナーテアさんのことだから、ふさわしくないってことはないと思うし…今回は忌を犯したってことにされたってこと!?どうしてよ!?紅き街を悪用していたのはイザレアだしさ。」

アス「いやあ、前に神の立場にあるものが紅き街に干渉するのは忌って話したじゃないですか。」

比影「ああうん、言ってたね。でも、特例でナーテアさんは許されてたはずでしょ?イザレアのスパイとして行するのにさ。」

アス「ええ、そうなんです。そのはずだったんですが、どうもその権限、紅き街の管理者であることを突き止めるまでが有効だったそうで、そのあとイザレアを倒すために乗り込んだのがアウトらしいです。」

箕浦「は?それおかしくないか?あの人を止めるには、紅き街にるしかないんだからよ。」

アス「ええ全くです。殘念なことに、うちの神々も頭固いんですよ。どれだけ説明しても『ダメなものはダメ』としか言わないし。こっちがどれだけ苦労したかわかってんのかって話ですよ。」

ナーテアさんは髪のをいじりながら、不服そうに口をとんがらせてそういった。

比影「そ、それは大変だったね。」

アス「ええ。・・・その、それでですね、私もう神じゃないので天界に戻れませんし、住むとこもないんですよ。比影さん、またお世話になってもいいですか?」

比影「もちろん。またよろしく、ナーテアさん。」

即答すると、ナーテアさんはとてもいい笑顔になった。

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