――！

盾の創造者の背後にある黒い球から、真っ黒な闇の束が放たれた。

そのは、ハルナの背後のの球を突き抜けると、ハルナの背後から消えていった。

「――！？何……これ！？」

『ふふふ……驚いてくれてうれしいわ？私もあなたの真似をさせてもらったの。先ほどの話しだと、あなたは元素でそのを生み出していたようね？だから私は、その対極にある魔素を使って作ってみたのよ』

その行は、盾の創造者にとってんだとおりの結果となった。

元素と魔素は、水と油のようにわることは無い。そのため、ハルナの元素で作り上げたの球は、魔素によってその形を保つことができなくなってしまっていた。

更に、盾の創造者は自分の優位な立場をハルナたちに知らしめようとした。

『……確かにこの方法は資源の制がかなり高度な部類になるわね。だからあなたは、二つまでしか出せないんでしょ？』

「――あ！」

その言葉の後に、盾の創造者はさらに二つの闇を生み出し、ハルナが作り出した數以上のを作り出した。

ハルナの驚く表を見た盾の創造者は、優位に立った立場に満足しねっとりとした笑顔を浮かべた。

そして再びの球を用意していたハルナに対して、再び闇の束に打ち抜かれて元素の霧となって空気中へと消えていった。

盾の創造者は、先程の自分の高火力の攻撃を抑えられたことへの焦りは完全に消えていた。そして再び、小さな人型たちは、悲痛な表を浮かべながらハルナたちへと向かってきた。

「ごめん……サヤちゃん」

「なんでアンタが謝るんだよ……それよりさっき頼んだのはできそうなの？」

「うん……それはさっきやってた中で、なんとか功したんだ。でも……」

サヤは、ハルナの言葉を途中で止めて、これから対応すべき行を口にした。

「ってことは、まずアイツの線を何とかしないとダメってことだね」

ハルナも同じことを考えており、サヤの言葉に頷いて応えた。

その二人の間に割ってるように、闇の線が二人をかすめていった。

『何の悪だくみしているのか知らないけれど、あなた達にそんな余裕はないでしょ？』

その言葉の次に、盾の創造者は小さな人型を一摑み、ハルナたちの頭上に向かって放り投げた。

今までと同じように、ハルナがの線を準備しようとする。しかし、盾の創造者はそれを邪魔をする。さらには、別の線が小さな人型を貫いた。

――ドン！

ハルナたちの頭上近くで、小さな人型は発を起こした。ハルナはとっさに氷の壁を創り出したが、風に耐えられずに々に砕け散った。

二人は抑えきれなかった風によって、勢を崩して倒れ込んだ。

サヤはすぐに制を起こし、ハルナを探した。

幸いにして、ハルナ自信も大きなダメージをけてはいなかった。

「くそっ！？アタシだけ何にもできないなんて……」

悔しそうにするサヤは、の前で手を合わせ目を閉じて集中する。そしてゆっくりと合わせた手を離していくと、掌には小さな黒い球が生まれていた。