《ひざまずけ、禮》第3章最終話 これにて完結
比影「⋯そういえば佐和さん、ずっと忘れてたんだけどさ。」
紅き街騒から一月が経とうとしていたある日、ふとあることを思い出した。
佐和「ん、何比影くん。⋯あ、もしかしての告白とかかしら?そういえばされてなかったわね~」
アス「⋯私もされてません。佐和さんにするなら、私にもちゃんとしてください。」
比影「いやの告白じゃなくて⋯それもおいおいするけれど、それよりも大事な事だよ。佐和さんにも関係してること。」
佐和「私にも?」
比影「ここ1ヶ月さ、いろいろと振り返るタイミングがあったじゃん?それでさ、イザレアと最初にあった時のことを思い出してたんだけど⋯」
佐和「最初⋯あぁ、紅き街に初めてって、ゾンビにやられた時ね。あんまり思い出したくないけれど⋯」
比影「そうそう、その日のこと。⋯あれさ、結局僕たちの命ってどうなったのかな?普通に生きてるってことは、特に大丈夫ってことでいいのかな?」
最初も最初、そもそもの話だ。なぜ紅き街の化け退治をすることになったのか、その幹の話。
佐和「命ぃ?えーっと⋯そんなのあったっけ?」
比影「あったんだよ、覚えてない?僕たちゾンビにやられて、天界に飛ばされたじゃん。そこでイザレアにあって、死んだことと特別に命を與えられたことを知ったじゃんか。」
佐和「そう⋯だったかしら。そうだった気もするわね。」
比影「そうだったの。でさ、紅き街を消滅させることが生き返る條件だったわけで⋯その任務は果たしたし、そもそも命を與えた張本人が消えたわけでさ⋯大丈夫なのかなって。」
そういうと、ナーテアさんが軽い口調でいった。
アス「それなら大丈夫ですよ。あなた方はそもそも、死んでないことになってますから。」
比影「⋯え?マジですか?」
アス「大マジです。そもそも、死んだ人間を生き返らせるなんてこと、いくら神とはいえ、許されるわけないじゃないですか。」
佐和「で、でもイザレアは、人の命を司る神なわけで⋯」
アス「司るっていうのはつまり、誕生までのサポートと、死んだ後の生まれ変わりの手続きとか、そういうのです。1回死んだ人を同じ人として記憶を持ったまま生き返らせるとか、無理無理。」
佐和「そ、そうなのね。」
比影「そ、そっかぁ。⋯なら、僕はずっとみんなといられるんだね。」
そこが唯一気がかりだった。せっかく生きのびても、數日後命を取り消されるとかなったら、いろいろと辛いからな。 イザレアの策にまんまとハマった訳だが⋯まぁ、佐和さんやナーテアさんと仲良くなれたし、いいとしますかね。
佐和「⋯えぇ、そうね。これからもよろしくね?比影くん、ナーテアさん。」
アス「よろしくです、2人とも。」
僕らは皆して微笑んだ。
何かを願い、葉えることは、自分をかにし、時に誰かを幸せにすることもある。その反面、たまに誰かを傷つけることや、その引き金にもなりうる。
紅き街だって、元は心優しい神の願いから生まれたもの。その思いは、尊ばれるものであるべきだ。
その純粋な願いが、曲解されたり利用されたりすることのないようにすること。それが大事な事ではなかろうか。夢は願い葉えるものではなく、願い葉え続けるものであると、そう思う。
それを踏まえて、あなたに聞こう。
「あなたの夢は、願いは、なんですか?」
〜完〜
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