《ほんじつのむだぶん》23年8月30日號『嬉しさ半分、寂しさ半分』

貴重なお時間を割いて、

無駄文に目を通してくださいまして、

誠にありがとうございます。

今は近くを高速道路が走り、

そこを軸にショッピングモールが

建設されたのをけて

一気に新興住宅地化され、

田舎は急激に薄れましたが、

逸般人が生徒だった頃の地元は

其処等(そこら)中に丘が點在し、

手つかずの森が広がっていました。

外燈もLEDでもない蛍燈で薄暗く、

「癡漢に注意!」の立て札を

よく見かけたほどで、深夜帯に

外に出歩くなんて以ての外の地域で、

最近は近くにコンビニや

ショッピングモールが建設され、

外燈も明るくはなったとはいえ

危険度が若干抑えられた程度で

安全とは言い難い地域です。

と、當時を振り返りますと、

車がなければ買いも覚束ない

買い難民一直線でしたが、

運のいい事に、徒歩圏

中堅どころのスーパーがお店を構え

難民にならずに済みましたが、

徐々に開発の手が進んだ事で

競合相手が近くにスーパーを展開し、

価格競爭に敗れたのか、

閉店に追い込まれたのが10年以上前。

コンビニの居抜き件は

他のテナントがったりしますが、

結構な広さのスーパーを

居抜きに流用するのは難しい上に、

先程申し上げた

ショッピングモールに活気を

持っていかれて寂れるばかり。

しかし、個人の力で

どうにかできるものではなく

うらぶれた店舗姿も

すっかり見慣れてきましたが、

つい最近、雑草が目立つ駐車場に

車やトラックが停まり、

明らかに人の出りが見られ、

遂に抜く相手が見つかったと

嬉しさがこみ上げてきます。

そこで発する逸般人の早とちり。

スーパーの居抜きですから

後継も恐らく小売業で、

町の活気づくりに一役も二役も

買ってくれると思い込みました。

ところが、待てど暮らせど

【開店記念】の類の広告が來ない。

最近はインターネットに載せて、

自主的に報を取りに行くのが

主流になっているとしても、

初手ぐらいは大々的に……と

思い込んでおりました。

しかし、どうも様子がおかしい。

人の出りがある。

件の明かりもついていて

何らかの営業行為は行われている。

とはいえ、お勤めの方を捕まえて

「この店舗で何やってるんです?」

と尋ねるのも度がいる。

通りすがりにブラインドの隙間から

見えるのは棚と荷ばかり、

駐車場に停まっているのが

中型トラックが多いと

推理(邪推?)を繰り広げて

勝手に導き出した結論は

宅配便の中継基地。

それなら多くの荷を保管する

スペースは必要になりますし、

近くに高速道路が走って

利便が一気に向上して候補地に

挙がったと考えるのが自然でしょう。

居抜きとして復帰できた嬉しさと

地域の活化になりそうにはない

寂しさがり混じった

複雑な思いになっています。

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