《モフモフの魔導師》500 大衆娯楽
フクーベの催しに使われる広場は、人で溢れていた。此処に來るのも音楽祭以來だ。
「いけっ!!」
「そこだっ!!」
熱気に包まれた広場で繰り広げられているのは、『拳闘(ボクシング)』と呼ばれるもの。
その名の通り、己の両拳のみを使用した闘い。皆が観戦しやすいよう、し高く設置された舞臺(リング)の上で、闘士と呼ばれる者達が一対一で闘う。
武や魔法を使わず、素手のみで闘うボクシングは、観戦する者のを熱くする。
オーレン達にってもらって、興味を惹かれて観戦にきた。テムズさんの姿に変裝したのも久々。
「ウォルトさん!楽しんでますか?!」
「うん。凄く興してるよ」
生で毆り合う拳闘は、異種戦とは違った興がある。洗練された魔法や技能ではなく、鍛え上げたのみで相手を倒そうという
「正直、私は苦手です。見てて痛々しくて」
「ウイカはそうだよな。わざわざ怪我するために毆り合ってんだから」
「治癒師にとっては理解に苦しむかもしれないけど、遙か昔から行われてるんだ。西の國では、拳に棘が付いた武を嵌めさせて、奴隷同士を闘わせてた歴史がある」
中々の殘行為だと思ったので覚えている。
「それって…相當危ないんじゃないですか?」
「どちらかが息絶えるまで続いたらしい。今でも存在するか知らないけど」
「信じられないです…。なんでそんなこと…」
「単なる娯楽だよ。賭けの対象でもあって、熱狂的な人気があったらしい。たとえ奴隷であっても、勝ち続けることで英雄視されて、拳一つでり上がった者もいる」
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過去から現在に至るまで、カネルラには奴隷制度がない。でも、世界で見ると數派だと云われてる。奴隷が存在する國では、似たようなことが現在進行形で行われていてもおかしくない。
「奴隷にとっては、生き延びるための手段でもあったんですね!」
「真剣勝負だから面白かったんだろうな。本気の闘いは、見てるだけで興する」
オーレンの言う通りだ。真剣勝負は、見る人の心を激しく燃やす。
この拳闘という競技は、カネルラではない國から來た見世。賭けの対象でも、命のやり取りでもない。萬國でウケるよう改良された、いわゆる競技だ。
見世小屋(サーカス)のように、國を渡りながら各地で興行しているとのこと。カネルラにはない娯楽なので、客もっている。
暴力を忌避する者もいるだろう。けれど、ボクのように面白いとじる者も多いから、興行としてり立っている。
「拳闘は、格も近い者で闘ってるし、そこまで一方的な闘いにならない。審判もいて、ただのケンカとは違う。そこが人気なのかもしれない」
「良い勝負が多いですよね!」
「一方的に相手を嬲るような闘いは、殘なだけだからね」
「それは見てて辛いです」
古代の拳闘は、その殘ゆえに人気を博したとも云われている。賭けの対象としてもそうだし、自己の歪んだを投影して、狂ったように応援したと。
「この闘ってる人達…闘士だっけ?沢山いるけど、お前らはどの人が一番強そうに見える?」
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オーレンが言うように、沢山の闘士が並んでる。人間もいれば獣人もいて、中にはの闘士もいる。
「俺は、あのゴッツいゴリラの獣人だと思う。力が半端なさそう」
「私は…格のいいモヒカンの人かなぁ」
「私は、裏をかいてあの瘦せてる男の人だと思う!凄く素早そう!ウォルトさんはどうですか?!」
「ボクは、あの人だと思う」
最も強そうに見える闘士を指差す。
「……えっ!?本気で言ってます?」
「もちろん。あの人が一番強そうに見える」
ボクが選んだのは、獣人の。
「俺には普通のに見えます」
「強者のオーラがある。この中では、あの人だけだ」
「闘士の並びからして、次が出番みたいだから実力がわかりますね!」
「だから頑張ってしいね」
ボクが選んだがリングに上がる。人間のような顔をしてるけど、三角の耳や尾、皮から推測するに豹の獣人だ。
相手は人間の男闘士。格が一回り以上大きい。
「始め!」
互いに駆け出して激突する。
勝負は一瞬だった。
間合いにった瞬間にが放った右拳は、見事に相手の顎を捉えて膝から崩れ落ちた。意識を失って起き上がれない。
「速っ…」
「拳がハッキリ見えなかったぞ…」
會場は靜まり返り、闘士はリングから降りようとした。
「八百長すんじゃねぇよ!金返せや!」
一人の観客が聲を上げた。
闘士が振り返って答える。
「八百長だぁ?」
「ふざけんじゃねぇ!つまらねぇ茶番見せやがって!細いのパンチが効くわけねぇだろうが!」
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「…面白ぇ。だったら、お前が相手になんのか?」
「なんだと?」
「八百長呼ばわりするのなら、お前が相手しろや。強いんだろ?犬っころが」
「…んだと、コラァ!!」
審判が笑みを浮かべながら前に出る。
「お客様。我々は誓って八百長などしておりません。お代を頂いているのですから、れっきとした真剣勝負でございます」
「あんなモヤシが強ぇわけねぇだろがっ!!なめてんのか?!あぁん!?」
「困りました……。そこまで仰るのなら、リングへお上がり下さい。こちらの闘士、クーガーと闘って頂けば、強さをお分かり頂けるかと」
観客席から聲が上がる。
「面白ぇ!やってやれ!」
「それは見たいぞ!」
「確かにちょっと噓臭いからな」
審判はじることなく、り付けたような笑顔のまま言葉を続けた。
「如何ですか?もし怖いと仰るのなら、無理にとは申しませんが」
「んだとテメェ……やってやるよ!ただし、そのをぶっ倒したら速攻金返せや!」
「勿論そのつもりで座います。では…特別試合を開催致します!仮にクーガーの実力が本であった場合、皆様から彼へ心付け(チップ)を頂きますよう、何卒お願い申し上げます!」
なるほど。そういうことか。
「いけよ!」「やってやれ!」と煽られながらリングに上がる犬の獣人。中々良い格をしている。
「人を犬っころ呼ばわりしやがって。後悔させてやらぁ!!」
「本當のことを言って、何が悪いんだよ。雑魚が」
「この(アマ)ぁ…!!」
「それでは、雙方準備はよろしいですか?はじめっ!!」
數秒後。
犬人はリング上でうつ伏せに倒れていた。
勝負は一撃だった。
クーガーさんは獣人の拳を潛るように躱し、さっきよりも鋭い拳が下から打ち上げるように顎を捉えた。
犬人のは見事に宙を舞って、気を失ったのかピクリともかない。無様に這いつくばっている。
「やっぱ雑魚じゃねぇか。クソつまんねぇ」
靜寂の中、無表で見下ろしながら呟く。
「さぁ、皆様!クーガーの実力はお分かり頂けましたでしょうか!楽しめたお客様、どうぞチップをお願い致します!」
審判の煽りで會場が沸く。
「面白かったぞ!」
「口ほどにもないわ!の強さを見たか!ざまぁみろ!」
様々な聲と共に、小銭や札がリング上に舞い、クーガーさんはつまらなそうな表でリングから降りた。
まさに、文字通りの噛ませ犬だったな。
観客を煽り、新たな闘いを提供して、チップを出すのも痛くないと思わせる手法。恒常的に行っているのか、流れが秀逸。
きっかけは、彼の強さが始まりなのかもしれない。さっきのように難癖をつけられるのが常で、思いついた可能もある。
「皆様、ありがとうございます!我々旅団は、本気で至上の娯楽をお屆け致します。引き続き、我らが拳闘をお楽しみくださいませ!」
幕引きの口上も見事。客に拳闘は八百長でないと思わせた。たとえ事実でないとしても、効果的な演出によって刷り込まれる。
これは、計算された見世(ショー)だ。
その後も拳闘を観戦したけれど、やっぱり彼以上に強いと思える闘士はいなかった。それでも拳闘を充分楽しんで、四人で會場を後にした。
★
「お姉ちゃん。気分は大丈夫?」
「大丈夫だよ。街のケンカよりはマシだったから」
「冒険の方が傷は酷かったりするしな」
観戦を終えて、森の白貓のアジトにお邪魔している。皆で食事をすることに決めたけど、まだ時間が早いので皆でまったりお茶を飲んでいた。
…と、テーブルに置いているアニカの魔伝送が震えた。サマラの魔石がってる。
ウイカ達はサマラとチャチャもったらしいけど、チャチャは狩りで忙しく、サマラは「他人の毆り合いを見ても面白くない」と仕事らしい。仕事終わりに食事だけ合流する予定だ。
『アニカ~。行くの、ちょっと遅くなりそう』
「何かありましたか?」
『なんかね、街中で暴れてる奴がいるみたい。野次馬の集団で道が塞がれてるの!腹立つ~!』
「わかりました!巻き込まれないように気を付けて!」
『ほんじゃまた後で~』
アニカは通信を切る。
「気になりますね…」
「立派な野次馬だな」
「うるさい!でも、ちょっと行ってきます!サマラさんの家から此処までの経路上でしょうし!」
「ボクも行くよ。調味料がしいから買い出しに」
「一緒に行きましょう♪お姉ちゃん達は?」
「毆ったり毆られたりは、今日はお腹いっぱいかな」
「俺も待っとく」
アニカと並んでサマラの家の方角へ向かうと、しずつ人混みが見えてきた。現場は彼処かな。
「結構いますね!人の壁になってます!」
「こんなに野次馬が集まるまで暴れてるのか」
相當な目立ちたがり屋だ。
「どんな奴か見たいです!ちょっと失禮!」
アニカは人を押しのけて前に進む。ボクも興味があるので後ろに続いた。最前列に割り込んで、目に飛び込んできたのは意外な景。
人の壁の間で闘っているのは、拳闘士のクーガーさんと…ティーガだ。既に數人の男が這いつくばっていて、ティーガも見るからにボロボロ。
「クソが…。ちょこまかと…」
「黙れ、雑魚が。見かけ倒しなら獣人やめろや」
「テメェ!グラァァァァ!」
ティーガも俊敏な虎の獣人。それでも、華麗なきで攻撃を躱す。
…と、ボクらと反対側の人混みから、ニョキッ!とサマラが顔だけ出したのが見えた。
「あっ!サマラさん!」
「……ん?アニカ!ウォルトもいる!」
左右の人を軽々押しのけて、サマラは前に出た。そのまま、ボクらに向かって一直線に駆け出す。
「なんだ…?」
「アンタら邪魔っ!!」
「ぐっ…!!」
「ガアァァ!!」
サマラは、眼前で闘っている二人を蹴り飛ばした。
まともに顔面に食らったティーガは、吹き飛んで目を回している…。クーガーさんは辛うじて両腕でガードした。
「往來で何考えてんの?!通行の邪魔なんだよ!」
「……何者だ…?」
「見ての通り、ただの獣人。じゃあね」
不機嫌そうに告げて歩き出そうとしたサマラに、クーガーさんが毆りかかった。
「オラァ!………ぐはっ!」
華麗に躱して振り向きざま放ったサマラの拳が、クーガーさんの鳩尾に突き刺さる。
「手加減してやれば調子に乗って…。黙って寢てろ!!」
「…くっ!オラァァァ!!」
「あっぶなっ!!…もう許さん!」
獣人同士の毆り合いが始まる。
といっても、二人ともパンチが當たらない。高速の攻防。どっちも凄い。
「…ふはははっ!この街で、初めて歯ごたえがある奴に會った!楽しいぜ!」
「ふざけんな!こっちは最悪だよ!」
からの打戦で野次馬も大盛り上がり。
「サマラさ~ん!頑張って下さ~い!」
アニカに負けず、目立たないよう控え目にサマラを応援しよう。
「サマラぁ~。夕食は、脂ののったステーキだよぉ~。今から食材を買いに行くんだぁ~」
「それ…応援になってますか?」
サマラの応援はこれでいい。
「マジで!?こうしちゃいられない!くらえっ!!」
「なっ…!?消えた?!……があっ!!」
久しぶりに見るサマラの必殺技『兄殺し』が顎に炸裂したが、クーガーさんは倒れない。
上手く顎の下に手をれてガードしたな。凄い反神経だけど、完全に足にきてる。
「大したもんだね。いつもよりフニャリが足りないとはいえ、初めて耐えられたよ。でも、もういいでしょ?」
「……いいわけあるかっ!ぶっ殺してやる!」
「心意気は買うけど、そんな狀態で私に勝てるか!うらぁぁ!!」
「…がぁぁあっ!!」
踏み込んだサマラの拳が顔面を捉えた。クーガーさんは大の字に倒れて、野次馬から歓聲が上がる。
「ねぇ、起きてる?」
「…あぁ」
「アンタは強い。けど、私の食には勝てない!相手が悪かったね!」
「……ははっ。…なんだそりゃ」
空を見上げるクーガーさんのお腹が、『ぐぅ~』と大きな音を立てた。
「お腹空いてんの?じゃあ、今から味しいご飯を食べに行くか!」
「はぁ…?」
サマラはボクを見て笑った。
★
「うんまっ!!めっちゃくちゃ味いな!」
「こらっ!ちょっとは遠慮しなさいよ!人の家だぞ!」
「知るかっ!おい!お代わりをよこせ!」
「ちょっと待ってて下さい」
「クーガーさんは、凄く食べますね!」
「ケンカして腹減ってるからな!」
凄く味しそうに食べてくれるから嬉しい。
サマラは、毆り倒したクーガーさんを夕食にった。ボクなら付いていかないけど、空腹の限界だったらしい。
どうやら、街で味い料理店の場所を訊いただけなのに獣人に絡まれてしまい、空腹でイライラして派手に暴れていたら、いつの間にか野次馬に囲まれていたと言う。
あの犬の獣人、ティーガ達の知り合いだったのか。
「がははっ!!お代わりだ!」
「こんのっ…負けるか!ウォルト、私も!」
サマラとクーガーさんは、張り合うように料理を平らげていく。やっばり二人とも負けず嫌いだなぁ。
でも、ボクは知っている。
「も、もう食えねぇ…。死ぬ…」
「私も…。苦しい…」
「あれ?もういいんですか?」
「ウォルトさん!お代わりお願いします♪」
「うん」
ウイカとアニカの姉妹、特にアニカには勝てるレベルじゃない。ウイカも長著しい。異次元の胃袋を持つ凄い姉妹だ。
「コイツらの胃袋はどうなってんだ…?へなちょこ娘にしか見えねぇのに…」
「二人は見た目詐欺だからね…」
「またまたぁ。失禮ですよ♪」
「私達は普通だよね」
食事を終えて、皆にお茶を差し出す。
「おい。ウォルトっつったな」
「なんですか?」
「お前、なんで変裝してんだよ?魔道かなんかだろ?」
初めて見抜かれた。
「良く気付きましたね。匂いですか?」
「そうだ。お前から獣人の匂いがする。ずっと気になってた」
「嗅覚が鋭いですね」
『変』を解除する。バレてるのなら変裝の意味は無い。
「白貓か。…つうか、何かしたか?魔道を使ったようには見えなかったぜ?」
「そんなことより、ボクも一つ訊いていいですか?」
「何だよ?」
「もしかして、クーガーさんはリオンさんの娘ですか?」
「…お前、ウチの親父を知ってんのか?」
「はい。しばらく會ってませんが」
クーガーさんから、知ってる匂いがする。記憶を辿った結果、リオンさんの匂いだと気付いて、種族は獅子ではないけれど、強さや格から可能が高いと思った。
「今、この街にいんのか?」
「外國だと思います。旅に出ると言ってたので」
「けっ!勝手な野郎だ!クソ親父が!」
「隨分會ってないんですか?」
「會ったことなんかねぇよ」
「え?」
「知ってんのは名前だけだ。ウチのお袋を孕まして逃げやがったクソ野郎だ」
「それは、マジでクソ野郎だ!」
「そうです!」
「ひどい!」
「お前らもそう思うか!…けどな、アタシが強く育ったのは親父のおなんだと!自分じゃそう思ってねぇ!クソほど鍛えたから強いんだ!それでも…お袋はクソ親父を恨んでねぇんだよ」
ひどい話に聞こえるけど、に奔放な獣人は勢いで子供を作る者も多い。リオンさんは強くてモテるはずだから、充分ありえる。
ただ、皆が嫌悪を抱いている気持ちもわかる気がする。それをけれられないばかりだということ。
「ただ…アタシは會って文句言わねぇと気が済まねぇ!だから、カネルラに來たのもある!見つけたら…おもいっきりぶん毆ってやる!」
「止めはしませんけど、リオンさんは強いですよ。それに、何か事があったのかもしれません」
「知るかっ!ただのジジイだろうが!お前、えらいクソ親父の肩持つな」
「そう思っただけです。憧れてはいますけど」
リオンさんの行ではなく、獣人としての誇りと生き方に憧れている。
「なんだとぉ!やっぱ同類じゃねぇか!コイツらを騙してんじゃねぇのか!?」
「そんなことしてません」
「信じられねぇな…。お袋みたいな被害者が出る前に、お前を教育してやる!」
「教育って、どうやるんですか?」
「決まってんだろ。拳で教えてやるんだよ。表に出ろ!!」
やっぱり親子だな。獣人らしくて豪快なところが似てる。
「リオンさんは、ボクにとって恩人なんです。クーガーさんを毆りたくない」
「ざけんな!親子だろうが関係ねぇだろ!大、瘦せたお前にアタシが倒せるってのか!?雑魚のくせに笑わせやがって…!毆れるもんなら毆ってみろ!」
「やってみないとわかりませんが」
「やろうじゃねぇか!いいな!」
はぁ…。やりたくないけど、走り出したら獣人は止まらない…か。
表に出ると、すっかり人通りは無い。
「いくぞ!覚悟はいいか!?」
「はい。いつでも」
「オラァァァ!」
一瞬で間合いにってくる。サマラには劣るけど、かなり速い。
でも、もう知っている。
「シッ!」
迫る拳を躱し、返す刀で脇腹に拳を打ち込む。
『崩拳』
「ぐはぁっ…!!な…んで…」
効いたのか片膝を著いた。
「晝に拳闘を、夕方にはケンカを見せてもらいました。貴のきはある程度予測できます」
「…クソッ!まだだ…!お前みたいな奴に負けてたまるか!」
ボクをどんな男だと思ってるのか。
「クーガーさん…。まだやりますか…?これ以上は、獣人流になります」
「…うっ!」
いくら恩人の娘でも、虛仮にされて気分が悪い。これ以上は、ボクの許容範囲外。全力でいかせてもらおう。
「クーガー!私にやられたダメージが殘ってるんだから、今度にしなよ!」
「そうです。ウォルトさんは、手合わせなら何度でもけてくれます」
「本調子で勝負した方が楽しいですよ!」
「……チッ!今日は…このくらいにしといてやるよ!」
今日はというより、もう會うこともない。興行団は、明日には次の街へ移すると聞いた。國を周遊しても、一ヶ月と経たずにカネルラから出國するはず。
いつか、リオンさんに會えたら伝えよう。
「貴方の娘は、とても獣人らしくて強かったです」と。
いつも「モフモフの魔導師」を読んで頂き、ありがとうございます。ブックマークして頂いたり、いいねも頂いて嬉しい限りです。
驚くことも何もない平々凡々な語ですが、これからも暇なときに読んで頂けると幸いです。
( ^-^)_旦~
お薬、出します!~濡れ衣を著せられて治療院から追放された薬師さんが辺境で薬屋を開きました。極めたポーションは萬能薬と呼ばれて回復魔法を超えるようです~【書籍化コミカライズ企畫進行中】
田舎から出てきた15歳の少女メディは町の治療院で薬師として働いていた。ある日、患者が毒殺されそうになる事件が発生する。 多數の目撃者や証言により、メディが犯人とされてしまった。先輩に當たる治癒師がメディの高評価に嫉妬して陥れたのだ。 「やっぱり薬なんて危ないわ。治癒魔法こそが安全よ」 今までの功績に免じて、院長はメディを追放処分とした。しかし治癒魔法ではすべての體調不良は癒やせない。 何年も入院していた患者の難病を癒やすなど、メディは治癒師顔負けの実力を発揮していた。 治療院の評判に大きく貢獻していたのだが、彼女がいなくなると雲行きが怪しくなる。 一方、メディは新天地で薬屋を開くことにした。萬病をも治すという噂が広まり、いつしか客層もおかしなことになっていく。 王國最強と呼ばれた『極剣』の女剣士や破滅的な威力の魔法を放つ『皆殺し』と呼ばれたエルフ魔術師と、気がつけば特級戦力が集うようになった。 メディは今日も聲を張り上げる。 「お薬、出します!」 やがて治療院は新たな動きを見せるが、やはり傾き始める。 メディの薬屋は辺境を飛び出して名が知られるように――
8 64[書籍化]最低ランクの冒険者、勇者少女を育てる 〜俺って數合わせのおっさんじゃなかったか?〜【舊題】おい勇者、さっさと俺を解雇しろ!
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8 53No title
「人は皆’’才能’’という特別な力を持っている」 森で暮らす青年レイスは、ある日突然「なんでもひとつだけ願いを葉えるから」と訳も分からず國王に魔王討伐の依頼をされる。 幼馴染のカイと共に、お金も物資も情報もないまま問答無用で始まってしまった魔王討伐の旅。 しかし旅をしていく內に浮かび上がってきた人物は、2人の脳裏に在りし日の痛烈な過去を思い出させる。 才能に苛まれ、才能に助けられ、幸福と絶望を繰り返しながらそれでも生きる彼らは、どんなハッピーエンドを迎えるのか。 初めてなので間違えてるとこは教えて頂けると大変幸せます。 駄作ですが暖かい目で読んでやってください( _ _)
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日本で殺されたはずの少年は、死ぬ前に「次は自由に楽しく暮らせる人生がいいな…」と願いながら命を落とした。 そして次に目を覚ますと……そこは見知らぬ家のベッドで、少年は5歳になっていた、しかし少年には日本での記憶があった。 そこで少年が目にしたのは…剣を腰に差す男性と、手から火を出し調理をする女性だった。 男性は自分は父だと言いと女性は自分は母だと言った。 この2人には全く見覚えがない。 2人は少年の事を見ると口を揃えてこう言った。 「「おはよう、ルージュ!」」 ………いや、誰? どうやら少年は異世界に記憶を持ったまま転生したらしい。 少年は…ルージュは誓う、この世界では、楽しく、自由に生きると。
8 112異世界転移で無能の俺 ─眼のチートで成り上がる─
淺川 祐は、クラスでの異世界転移に巻き込まれる。 しかし、ステータスは低く無能と蔑まれる。 彼が唯一持ったスキル「眼」で彼は成り上がる。
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