《問題が発生したため【人生】を強制終了します。 → 『霊使いで再起しました。』》6-470 連結
「……え?」
エレーナはラファエルから聞かされた年月に、冗談ではないかという思いが最初に浮かんだ。
その橫で見る真剣なサヤの表……いや、このあとで急に”噓でした!”という可能もあるはず。
だが、そのことを伝えたのは、これまでこの世界の最高地位にある大霊のうちの一人、ラファエルが発言した。
サヤとラファエルが組んで、悪さを仕掛けていることも考えられる……が、その考えはすぐに消えていく。
ハルナの顔には、悲しみの表が浮かんでいた。
「ハルナ……この話……」
エレーナの心が、ズキズキと痛む。
どうしてだかはわからないが、何か大きな不安がエレーナの心を塗りつぶしていく。
「エレーナ……私、みんなとお別れしなければならないの」
ハルナの目には、涙がギリギリのところで溜まっていて、零れる前にソフィーネがそっとハンカチを當てた。
「ハルナ……どういうことか、教えてもらってもよいか?」
信じがたい年月の時間を耳にし、この場にいる者たちを代表してステイビルがその詳細を聞く。
まずは、どういった理由でそのような年月になるという結論に至ったのかを。
そこには、”ハルナたちが考えた方法以外に何か良い手が見つかることもあるかもしれない”という、期待を込めての発言だった。
が、返ってきた容はステイビルたちには、どうがんばっても手が出せない容だった。
ステイビルからの質問には、サヤとラファエルが答えた。
闇の石は、剣の創造者の資源を使って作られているため、この大きさでも恐怖にじるほどのエネルギーを持ったものであるという。
サヤたちも最初はこの石をハルナので打ち抜いて壊そうと考えたが、もしこの資源の量が一気に流出した場合は、この世界が崩壊してしまうほどのエネルギーとなる。
盾の創造者がこの世界を崩壊させるために、相手を消そうとしていたことと同じ行を取ってしまうことになる。
さらに言えば石だけではなく、その中にはもう一の創造者が収まっている。その二つの存在を一気に崩壊させてしまうことが、どれだけ恐ろしいことになるかはこの場にいる者たちに説明をする必要もなかった。
「そ……そんな……」
ステイビルは、自分たちが関與できる範囲ではないと悟り、絶に染まり背中を椅子の背持たれに預けた。
「ステイビル様……」
隣にいたニーナが、ステイビルの肩に手を置き、けた心の衝撃を和らげようとする。
「ちょっと待って……千年って言っても、人間がそんなに生きられるわけないじゃない!?ハルナだってそこまで生きていられない……よね?」
人間の壽命に気付いたエレーナが、ハルナの発言の不可解な點を指摘する。だが、それも途中で”何かあった”のではないかと気付き、その確信が薄らいでいく。
ラファエルは、エレーナの言葉とその変化に気付きながら、エレーナの言葉に返した。
『……エレーナ。もう、ハルナに課せられた試練は、そういうものではないのです』
「アタシたちは……創造者と連結しちゃったから、壽命もアンタたちとは違うみたいなんだよ」
【書籍化】白の平民魔法使い【第十部前編更新開始】
魔法使い。 それは魔法を駆使して戦い、守り、救う超越者。 だが、魔法使いの世界は才能が物を言う。長く続く魔法の歴史は才能ある一族だけを拾い上げ、今では魔法使いは貴族のみとなった。 ここマナリル國でもそれが常識。 マナリル國有數の教育機関であるベラルタ魔法學院には今年も優秀な魔法使いの卵が集まっている。 そう、一人を除いては。 一際目を引く素樸な少年。 煌びやかな世界とは無縁の田舎者。 そこにいたのは學院唯一の平民だった。 "魔法使いになりたい" 魔法になりきれない魔法の使い手による夢を葉える物語が今始まる。 ※この度KADOKAWA様から書籍化する事となりました!11月13日発売です! ♢ 第五部完結しました! 第一部『色の無い魔法使い』完結。 第二部『二人の平民』完結。 第三部『初雪のフォークロア』完結。 第四部『天泣の雷光』完結。 第五部『忘卻のオプタティオ』完結 第六部『灰姫はここにいる』完結。 第七部『氷解のミュトロギア』完結。 第八部『翡翠色のエフティヒア』完結。 第九部『呪われた魔法使いとお姫様』完結。 第十部前編『星生のトロイメライ』更新準備中……。 第十部後編『???』 王道ファンタジー、だと思います。
8 156【書籍化決定】婚約破棄23回の冷血貴公子は田舎のポンコツ令嬢にふりまわされる
【第十回ネット小説大賞受賞。11月10日ツギクルブックスより発売です!】 侯爵家の一人息子アドニスは顔よし、頭よし、家柄よしのキラキラ貴公子だが、性格の悪さゆえに23回も婚約を破棄されていた。 もうこれ以上婚約破棄されないようにと、24番目のお相手はあえて貧しい田舎貴族の令嬢が選ばれた。 そうしてやってきた令嬢オフィーリアは想像を上回るポンコツさで……。 數々の失敗を繰り返しつつもオフィーリアは皆にとってかけがえのない存在になってゆく。 頑ななアドニスの心にもいつの間にか住み著いて……? 本編完結済みです。
8 82クリフエッジシリーズ第一部:「士官候補生コリングウッド」
第1回HJネット小説大賞1次通過‼️ 第2回モーニングスター大賞 1次社長賞受賞作! 人類が宇宙に進出して約五千年。 三度の大動亂を経て、人類世界は統一政體を失い、銀河に點在するだけの存在となった。 地球より數千光年離れたペルセウス腕を舞臺に、後に”クリフエッジ(崖っぷち)”と呼ばれるクリフォード・カスバート・コリングウッドの士官候補生時代の物語。 アルビオン王國軍士官候補生クリフォード・カスバート・コリングウッドは哨戒任務を主とするスループ艦、ブルーベル34號に配屬された。 士官學校時代とは異なる生活に悩みながらも、士官となるべく努力する。 そんな中、ブルーベルにトリビューン星系で行方不明になった商船の捜索任務が與えられた。 當初、ただの遭難だと思われていたが、トリビューン星系には宿敵ゾンファ共和國の影があった。 敵の強力な通商破壊艦に対し、戦闘艦としては最小であるスループ艦が挑む。 そして、陸兵でもないブルーベルの乗組員が敵基地への潛入作戦を強行する。 若きクリフォードは初めての実戦を経験し、成長していく……。 ―――― 登場人物 ・クリフォード・カスバート・コリングウッド:士官候補生、19歳 ・エルマー・マイヤーズ:スループ艦ブルーベル34艦長、少佐、28歳 ・アナベラ・グレシャム:同副長、大尉、26歳 ・ブランドン・デンゼル:同航法長、大尉、27歳 ・オルガ・ロートン:同戦術士、大尉、28歳 ・フィラーナ・クイン:同情報士、中尉、24歳 ・デリック・トンプソン:同機関長、機関大尉、39歳 ・バーナード・ホプキンス:同軍醫、軍醫大尉、35歳 ・ナディア・ニコール:同士官 中尉、23歳 ・サミュエル・ラングフォード:同先任士官候補生、20歳 ・トバイアス・ダットン:同掌帆長、上級兵曹長、42歳 ・グロリア・グレン:同掌砲長、兵曹長、37歳 ・トーマス・ダンパー:同先任機関士、兵曹長、35歳 ・アメリア・アンヴィル:同操舵長、兵曹長、35歳 ・テッド・パーマー:同掌砲手 二等兵曹、31歳 ・ヘーゼル・ジェンキンズ:同掌砲手 三等兵曹、26歳 ・ワン・リー:ゾンファ共和國軍 武裝商船P-331船長 ・グァン・フェン:同一等航法士 ・チャン・ウェンテェン:同甲板長 ・カオ・ルーリン:ゾンファ共和國軍準將、私掠船用拠點クーロンベースの司令
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