ふふーん！　今回の窟はすぐに行き止まりではなかったし、どんどん奧へ進んでいこー！　うふふ、明かりのるキノコの量の違いが窟部の変化の兆候みたいだし、この先にまた違った景が……あ、広くなってる！

「し明るくなってますし、広くなってるみたいですね！　何があるんでしょう？」

ふっふっふ！　いざ、窟の景を見に行こう！　どんな場所かなー？

「あ、鍾ですね、これ！」

上から細長い巖が何本もツララみたいになってるし、地面からもびてるのがあるよね！　それに結構広い！

水無月　：　おー！　鍾！

金金金　：　ほほう、鍾ときたか！

ミツルギ　：　奧には……続いているか？

いなり壽司　：　これは、どうなんだ？　死角が多くて、なんとも言えないな。

ミナト　：　んー、奧へと進む経路は……ここからじゃ分からないね。ここが行き止まりの可能もあるけど、広いから奧にまだ広がってる可能もあるよ。

「あ、そうなんですか！　それじゃ、敵に気を付けつつ奧に進んでみましょう！　……ところで、なんか明るいのはなんでですかねー？」

ってるキノコはここには見えないんだけど、何が明かりになってるの？　なんか地面のあちこちが青くってるし、ライトアップでもされてるのかな？　でも、それは何か違う気もする？

金金金　：　地面が青くってるが……いや、これは地面じゃないのか？

Ｇ　：　その青いは、水だぞ。実際に目に見える何かいる訳じゃないが、鍾の一部ではこういう形で源になってるからな。

ミナト　：　一応、『ヤコウチュウ』の一種って事にはなってるけど、あれは海洋なんだよねー。だから、まぁゲーム的な都合だと考えればいいかな？

「あ、これって水場がってるんですか！？　『ヤコウチュウ』って初めて聞いた気がしますけど……どういうものなんです？」

とりあえずその辺を聞きながら、先へと進んで……。

「わっ！？　わわっ！？　ここ、りやすいです！？」

このり方、沢を進んでいた時に近いじ！　でも、それなら爪を立てて進めば、りにくくなるはず！　伏せて四つん這いの狀態なら、より良いよね！　うん、それで進んでいこー！

イガイガ　：　りやすいのは當然だな！　水が垂れてきて形されるのが鍾石だし！

水無月　：　沢を進んでた時と同じ進み方だね！　これなら進めそう！

Ｇ　：　くっ！　転ぶところが見たかった！

「ふっふっふ！　私だって、そう何度も同じような転び方はしませんよ！」

進むのがし遅くはなりそうだけど、まぁ転ぶよりはこの方がいいよね。えーと、青くってる所が水場なら、そこは避けながら進んだ方がいいのかな？

あ、逆にってる水の中に何かあったりする可能もありそう！？　んー、どうしよう？　とりあえず、一番近くの水場まで近付いてみようっと！

ミナト　：　あはは、まぁ転ばないのは大事だしね。ちなみに『ヤコウチュウ』は夜にる蟲って書いて『夜蟲』で、まぁこれは海に住んでるプランクトンなんだけど……赤とか聞いた事ない？

「あ、赤は知ってます！　海が赤くなるやつですよね！」

何かの畫で見た事あるよ！　多分だけど、授業でも習ったような気もする？　うん、そっちは自信はないけど！

ミナト　：　必ずしも赤と原因が同一ではないんだけど、赤みたいなじで夜に海が青くる事があってね？　それを引き起こしてるのが『ヤコウチュウ』なんだよ。

富岳　：　淡水では起きないはずなんだが……まぁそこはゲームだから、深く気にしなくていい。モンエボならでは景だと思って楽しんでくれ。

チャガ　：　リアルのものを基準に使っているとはいえ、リアルとは違ったものも多いからな。

真実とは何か　：　それが真実なのである！

「あ、はい！　なんとか爪を立てながらなららずに進めそうなので、慎重に進みつつ楽しんでいきますね！」

ふふーん！　青くる水場が、天井の鍾石まで照らしているのは幻想的な景だもんね！　りやすいのが難點だけど、まぁ水場がこれだけあれば仕方なーい！

「耳を澄ませば、『ピチョン』と水が落ちる音も聞こえてきますねー！」

モンエボに限らずフルダイブのゲームではよくある事だけど、自然にある音だけになるもんね。でも、外で聞こえる音とはまた違った新鮮な――

「わっ！？　え、なんか『バサッ』って音が聞こえ……あ、コウモリです！？」

どこから飛び立ったのか分からなかったけど、コウモリが奧へと飛んでいったのが見えた！　窟で、初めてを見た気がする！

ミナト　：　えーと、今のコウモリは一般生みたいだね？　でも、普通の敵も出てくるから注意してね。

咲夜　：　コウモリは群れてくる事が多いから、特に要注意だぞ！

「群れって事は、知恵系統の個が率いているんですか！？　……この足場で、コウモリの群れは相手したくないですね！？」

りやすい場所で、遠距離攻撃しか屆かない飛ぶ敵とか相手にしたくないのですよ！　しかも、知恵系統がいるなら尚更にだよね！

いなり壽司　：　まぁその気持ちは分かる。分かるけど……敵はそういう都合は考慮してくれないからな。

イガイガ　：　そうなんだよなー。まぁ敵もランダム生だから、そこは運次第か。

サツキ　：　コウモリの群れが出ないといいね！

「そうですね！　というか、通った部分しかマップが埋まってないので、索敵があんまり役立ちませんね！？」

看破だと死角は見抜けないし、ぶら下がってるのや地面からびてる鍾石に隠れてたら分からないよ！　ぐぬぬ、これは地味に戦闘をする場所としては厄介かも！？

「あ、奇襲対策でこうしておきましょう！　『放電』！　わっ！？　え、勝手に流れていきました！？　え、なんでです！？」

待って、待って、待って！？　溜めながらカウンター用に置いておこうと思ったのに、なんでそうなったの！？

こんにゃく　：　あー、鍾の地面は全的に薄っすらと水がある狀態だから……放電は溜められずに流れていくぞ。

イガイガ　：　ってる水場に近ければ近いほど、その可能は高まるしなー！

真実とは何か　：　この地での真実なのである！

サツキ　：　サクラちゃん、水場に近付いてるもんね！

「え、そうなるんです！？　むぅ……それは厄介ですね。って、水場の中から何か出てきましたよ！？　あ、トカゲ……じゃなくて、サンショウウオですか！？」

さっきの放電で攻撃しちゃった事になるのかも？　というか、水場の中にも敵はいるんだね！？

サツキ　：　おー！　『巧妙なサンショウウオ』だ！

金金金　：　Lv33……窟の敵って、Lvはどう決まっている？

「わっ！？　水を飛ばしてきましたよ、このサンショウウオ！？　『構え』！　Lvは離れてますけど、その辺はどうなってるんですかねー！？」

下手に回避にいたら転びそうだし、Lv差はあるからここは耐えるのです！　その上で、他にも放電で呼び寄せた敵がいないかを確認だー！

ミツルギ　：　あー、まぁある意味ではサクラちゃんが基準ではあるけど……窟で出てくる敵のLvの範囲は、その窟があるエリアのLv帯が反映されるぞ。

富岳　：　ここの場合はってきた平原のLv帯が反映されるから、Lv31〜40の範囲になるな。まぁ窟では奧ほど強くなる傾向があるから……ここでその程度なら、まだ奧はあるな。

ミナト　：　敵のLv分布で、窟の広さはそこそこ推測は出來るんだよねー！

「あ、そうなんですか！　なら、この辺ならそれほど強い敵はいなさそうですね！　……なんか、続々と集まってきてるようですけど」

水の中からサンショウウオが何も出てきてるし、水の中から水を飛ばしてきてる敵もいるみたいだもん！　マップに地形は出てないけど、戦狀態になった赤い印が……6くらいいるよねー？　これ、どうやって相手にしよう？

「作者さん、鍾ですよ、鍾！」

「あー、はいはい。……なんだか妙にテンション高いね？」

「それはそうですね！　こう、窟ってワクワクしません！？」

「……まぁ非日常的な場所ではあるしね」

「そういう事です！　神的なじが、特にいいですよね！」

「窟、行く機會ってないからねー」

「作者さん、実際に見に行った事ってないんです？」

「いや、子供の頃に何かのイベントで鍾を見た覚えはあるにはあるね。でも、それっきり？」

「今でも行こうと思えば行けるんじゃないです？」

「……わざわざ1人で行くのもねー。サクラの方とは違って、リアルで行く必要があるからさ」

「あ、そういえば作者さんの方にはフルダイブはまだないんでした！？」

「フルダイブが現実のものとなる日はくるのやら？」

「それは私には分かりませんね！」

「だろうねー。さて、次回は『第５５０話　窟の中の敵』です。お楽しみに！」

「……どうやって戦いましょうかねー？」