《僕の妹は〇〇ですが何か問題ありますか?》ケンカの原因
ゲームクリア後、太《サン》ちゃんは僕が作ったゲームを全宇宙に売り出そうとした。しかし、月《ムーン》ちゃんはこれに反対。理由はそのゲームをやるとしばらく他のゲームのことを考えられなくなり、その間他のゲームが売れなくなるからだ。
「珍しいな、お前があたしに意見するなんて」
「意見しないと決行するでしょ?」
「するな、確実に」
「じゃあ、私はそれを全力で阻止する」
「できるのか? あたしがいないと地味なお前に」
「できるよ。太《サン》ちゃんがいる限り、私は輝き続けるから」
「……なあ、ちょっといいか?」
「なんだ?」
「何?」
「このゲームがケンカの原因……なんだよな?」
「そうだな」
「そうだね」
「じゃあ、今すぐこのゲームを消去するよ」
「ま、待て! それはダメだ!」
「そ、そうだよ! それだけはダメだよ!」
「いや、でも、このゲームのせいで太と月がケンカすることになるのなら僕は今すぐそれを実行するよ」
「い、今すぐ仲直りするからそれだけは勘弁してくれ!」
「うんうん!」
「そうか。じゃあ、今後一切このゲーム絡みでケンカしないと誓えるか?」
「誓う!」
「誓うよ!」
「分かった。じゃあ、さっそく仲直りしてくれ」
「わ、分かった。月《ムーン》、あたしが悪かった許してくれ」
「私こそごめんね」
二人が握手をすると二人の周囲で震えていた星の王たちはほっとをで下ろした。
「よし、ちゃんと仲直りしたな。じゃあ、晩ごはんの支度でもするか」
「そうか。なあ、雅人《まさと》手伝ってやろうか?」
「わ、私も!」
「え? いいのか?」
「ああ、もちろんだ」
「うんうん!」
「そうか。じゃあ、味噌作ってくれ」
「分かった」
「わ、分かった!」
「おーい、子《わらこ》ー。二人の補助を頼むー」
「かしこまりました」
こうして星の王たちの件は終了した。まあ、違う宇宙から何か來る可能はあるから油斷はできないがな。
【書籍化/コミカライズ決定】婚約破棄された無表情令嬢が幸せになるまで〜勤務先の天然たらし騎士団長様がとろっとろに甘やかして溺愛してくるのですが!?〜
★書籍化★コミカライズ★決定しました! ありがとうございます! 「セリス、お前との婚約を破棄したい。その冷たい目に耐えられないんだ」 『絶対記憶能力』を持つセリスは昔から表情が乏しいせいで、美しいアイスブルーの瞳は冷たく見られがちだった。 そんな伯爵令嬢セリス・シュトラールは、ある日婚約者のギルバートに婚約の破棄を告げられる。挙句、義妹のアーチェスを新たな婚約者として迎え入れるという。 その結果、體裁が悪いからとセリスは実家の伯爵家を追い出され、第四騎士団──通稱『騎士団の墓場』の寄宿舎で下働きをすることになった。 第四騎士団は他の騎士団で問題を起こしたものの集まりで、その中でも騎士団長ジェド・ジルベスターは『冷酷殘忍』だと有名らしいのだが。 「私は自分の目で見たものしか信じませんわ」 ──セリスは偏見を持たない女性だった。 だというのに、ギルバートの思惑により、セリスは悪い噂を流されてしまう。しかし騎士団長のジェドも『自分の目で見たものしか信じない質』らしく……? そんな二人が惹かれ合うのは必然で、ジェドが天然たらしと世話好きを発動して、セリスを貓可愛がりするのが日常化し──。 「照れてるのか? 可愛い奴」「!?」 「ほら、あーんしてやるから口開けな」「……っ!?」 団員ともすぐに打ち明け、楽しい日々を過ごすセリス。時折記憶力が良過ぎることを指摘されながらも、數少ない特技だとあっけらかんに言うが、それは類稀なる才能だった。 一方で婚約破棄をしたギルバートのアーチェスへの態度は、どんどん冷たくなっていき……? 無表情だが心優しいセリスを、天然たらしの世話好きの騎士団長──ジェドがとろとろと甘やかしていく溺愛の物語である。 ◇◇◇ 短編は日間総合ランキング1位 連載版は日間総合ランキング3位 ありがとうございます! 短編版は六話の途中辺りまでになりますが、それまでも加筆がありますので、良ければ冒頭からお読みください。 ※爵位に関して作品獨自のものがあります。ご都合主義もありますのでゆるい気持ちでご覧ください。 ザマァありますが、基本は甘々だったりほのぼのです。 ★レーベル様や発売日に関しては開示許可がで次第ご報告させていただきます。
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