《問題が発生したため【人生】を強制終了します。 → 『霊使いで再起しました。』》

「……あ」

サヤの口から、思わず言葉がれた。エレーナのその言葉に対し、真っ先に反応を示したのはサヤの方だった。

エレーナの言葉をヒントに、サヤはなにか思い當たることがあったようだ。

ステイビルも、まさかすぐに思い當たることがあるだろうとは思ってもみなかった。

だからこそ、そのサヤの聲に反応し、ハルナたちは期待を込めてサヤの方へ一斉に視線を送る。

その圧力にサヤは、手に持っていたカップが揺れてお茶がカップから零れそうになった。

「な……なんだよ?っていうか、ハルナアンタもわかってんだろ!?」

「え?……あ!もしかしてラファエルさん?」

ハルナは二人の創造者のやり取りの中で、傍にいてくれたラファエルのことを思い出した。

他の大霊や大竜神たちは各世界で別々に存在していたが、ラファエルだけは二つの世界の中で自分たちと同じく唯一の存在だった。

だからこそ、本來の世界に戻って盾の創造者と対峙した時も協力してもらったのだ。

ハルナ自は自分の意思により、世界を渡ることはできなかった。その能力は、同じに存在した盾の創造者の能力によって行われていた。その際にハルナが保有する資源を利用することによって、短期間での能力の発が可能となっていた。

しかし、ラファエルは自分の力だけで、二つの世界を行き來しており、盾の創造者が何かの力を貸しているようには見られなかった。

盾の創造者が、ハルナが保有する能力や資源を用いるときには、ハルナ自にもそのことは伝わってきていた。

そのため、あの世界を渡る能力についてラファエルと一緒に行っていた時は、盾の創造者だけに資源が用いられていたため、をラファエルに使用していたとは考えられなかった。

「そう……ラファエルは、盾のヤツと一緒に世界を行き來していたよね?あれはアイツもその能力を持っているからじゃないの?」

「あ!確かに、そうだったね。じゃあ、ラファエルさんを……!?」

ハルナがラファエルを呼び出そうとしたその言葉の途中で、ハルナたちが座っているテーブルから離れた位置にの塊が現れた。

『お呼びでございますか?……ハルナ様』

が収まりその姿を見せると、ラファエルは片膝折ってハルナに向かって頭を下げる。

そのきは、既に呼び出されることを知っているかのような雰囲気を持った行だった。

そうじたハルナは、ラファエルがここに呼ばれた理由を知っていると判斷し、余分な言葉を抜きにして問いかけた。

「あの、ラファエルさんって、自分の力であっちの世界へ渡れるんですか?」

『はい。可能と言えば可能ですが……』

「……なんだよ、その言い方は。何か條件でもあるっていうの?」

渡ることが可能と聞いたハルナは喜んだ表を見せるが、サヤはその言い方が気にらなかった。

そこには何か”良くない”條件があるのではないかと、そのことをラファエルに聞いた。

『サヤ様のおっしゃる通り、條件があるようです……』

ラファエルは、サヤの言葉に申し訳なさそうにそう告げた。

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