《チート能力を持った高校生の生き殘りをかけた長く短い七日間》第十四話 そのころ・・・2

神殿が表舞臺に出る準備を行っていた時に、神殿に行くことを拒絶した者たちも、自らのスキルを使ってき出していた。

最初にいたのは、教會に伝手があるフレット昴・コンラート松田だ。

「おじい様!」

「なんだ?」

コンラート家は、王家よりの人間で穏健派の筆頭と考えられる。教會の中では、穏健派をまとめている立場の家だ。

フレットが、父親や母親ではなく、祖父を頼ったのにも理由がある。

「おじい様。教會の武や防や服飾関係は、どなたが仕切っていらっしゃるのですか?」

フレットが行おうとしているのは、カルーネ清水結が作る武や防を教會騎士に持たせることだ。ギルド周りには、武の供給は出來そうにない。そのために、供給先として教會関係を考えたのだ。

それと、アルマール千葉久が作る教會の法を祖父に著てしいと考えている。

自分は、教會への伝手があり、それを使って、カルーネとアルマールと共闘する。自分は、教會の中で地位を得て、影響力を得ようと考えている。

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「ん?法は、我が家が一括で購をしている。武や防は、教會騎士団か・・・。我らの派閥が管理をしている」

「紹介したい者たちが居るのですが?」

祖父であるコンラート卿は、孫娘であるフレットを見つめながら考える。

もちろん、孫娘は可いと考えている。しかし、教會の樞機卿まで登り、次の教皇に近い位置に居る。現狀では、ボルダボ派閥と競い合っている。今の教會筋の派閥の狀況は、45対50対5になっていて、まだ先のことだが、派閥の強化が絶対的に必要な狀況だ。

「フレット。會うだけだ。その時に、その者たちができる最高の作品を持ってこさせろ。話はそれからだ」

フレットは、祖父の迫力に押されながらも、しっかりと頷いた。

一歩目が肝心だと解っていた。

そして、無事に祖父から”會う”という言葉を引き出した。

教會の穏健派は、武と防の仕れ先を変更した。

通常なら、下級騎士の裝備から変更されるが、今回の変更は上位の騎士から変更された。納品された武や防の質が高いのが理由だ。オーダーメイドで作られた武よりも品質がよかった事から、上級騎士が希した結果だ。上級騎士に武が行きわたってから、今度は武のオーダーメイド品が切り替わった。上級騎士が得ていた質のよい武は、そのまま同派閥の下級騎士に渡されることに決まった。

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は、格のこともあり最初からオーダーメイドに近い狀況だった。

それが、一人のパシリカを終えたばかりのが作り出したとは誰も考えていなかった。

は、素材の変更やフレットも知らなかった仕來りに沿った変更が行われて、派閥の者たちに配られることに決まった。

元々は、法は敵対派閥が抱えていた服飾工房が作っていたのだが、フレットの活躍で同派閥に服飾工房を招きれることが出來た。裝備関連の工房と同じように、派閥で囲むことが決定した。

二つの工房をまとめるのは、新しく最年司祭となったフレットが取り仕切ることに決まった。

工房の場所や従業員は、コンラート家の領地に置かれた。マガラ渓谷とは反対側にあり、北方連合國ノーザン・コンドミニアムの近くだ。北方連合國ノーザン・コンドミニアムからの易品を取り扱う都市であり、発展が期待される場所だ。

フレットは、領都に作られた教會を拠點にして、カルーネとアルマールと一緒に生活を始めた。王都では、二人を自分と同じように扱う事が出來なかったためだ。二人とも、柄の安全と今後の生活基盤が出來たことを喜んだ。

領都では、二人は教會騎士に降ろす武や防よりも、弱いや失敗作を売りに出した。

これが行商人に売れに売れた。提攜している店に出せば、即完売の狀況になってしまっている。

「ねぇ昴」

「なに?」

「この世界は、魔が居るよね?」

「うん。久もレベルアップのために、狩ったでしょ?」

「うん。でも、服はしょうがないとしても、武や防まで、なんであんなに脆いの?」

「あぁ・・・。服飾は、教會でも今までは、貧民街とか、働き手を亡くした人たちが行っていて・・・」

「え?それじゃ!」

「あっ!大丈夫。ほら、この前、久に聞いて、型紙とか、既製品の話を聞いたでしょ?」

「うん」

「あの報を、今まで服飾の生産を擔っていた人たちに流して、教會が一括して買い取って、施しで出すことに決まったから、仕事は奪っていないよ?それよりも、久の・・・。アルマール方式で出す計畫だけど・・・。ダメ?」

「え?私の名前?」

「そう。まだ名前は変えられるけど・・・」

「ううん。違うよ。私の名前が出てしまうと、私の功績になるよね?殆ど、昴がやったことなのに?」

「あっ。白い部屋?」

「うん」

「結とも話をしたけど、私たちの3人では、トップは無理だと思う」

「・・・。うん」

「どちらにも敵対しないで、影響力を出せるようにした方がいい」

「そうだね。そういえば、結は?」

「あっ王都に向かった」

「王都?」

「うん。王都の奴隷商から、目的の人員が見つかったと連絡がったから、結が自分で見に行くことにしたみたい」

「護衛は・・・。必要ないか?」

「うん。でも、教會騎士を3人つけた。教會騎士だと解れば、盜賊も貴族も襲ってこないからね」

「そうだね。昴から聞いていたけど、びっくりしたよ。本當に、野盜が教會関係者だと解ったら、攻撃を止めたよね」

「うん。多分、日本と違って”神”の存在が近いから、教會騎士が守っている人を攻撃して、”神”に見放されるのが怖いのだと思う。まぁ半分以上は教會のプロパガンダだとは思うけど・・・」

「そうね。あのアドラが天罰とか・・・。やらないだろうね」

「そうだよね。でも、使える権力は、使ったほうがいいよね」

「ははは。そうだね。教會なら、権力もだけど・・・。他にもいろいろ使える力があるよね」

二人は、お互いに報告を行った。

些細な事でも、報の共有は行っておかなくては、信頼が築けないと思っている。

この場所に居ない。カルーネも同じ考えだ。

カルーネがフレットにだけ伝えて王都に向かったのは、助手を務められる人材を求めていたからだ。奴隷制度は3人とも好きには慣れないが、自分たちのステータスや能力が知られるのは、もっと都合が悪い。その為に、自分たちの元を隠すために必要になる。代わりを奴隷に求めたのだ。

助手として働きつつ、表舞臺に立ってもらう人材だ。

3人と背丈が似ているの奴隷を3人と従者候補を3人。あとは、教會騎士の分を與えても問題がない位に教育を行い。護衛として使える6人が見つかったという連絡がった。

3人の中で、人鑑定の能力が高いカルーネが王都に向かうのは必然だった。

奴隷商も、コンラート家からの要なので、他の奴隷商にも聲をかけて、問題がない奴隷を集めた。

---

「どういう事だ!」

「すみません。王都だけではなく、近隣の奴隷商に問い合わせをしましたが・・・」

「奴隷が手にらない?」

「スラムや金のない奴らは居るだろう?攫ってこい!も連れてこい!この前の奴らは、壊れて殺した」

「ひっ・・・」

「どうした?」

「いえ、王家やミヤナック家の締め付けがあり、スラムも既に・・・」

「難しいというのか?」

「・・・。はい」

「っち。使えない。西沢!なんとかならないのか?」

「無理だね。君たちはやりすぎた」

「何!?」

「それに、ここでは、自慢のパパの力権力は使えませんよ?そんなにブクブク太って醜くなってしまって」

「西沢!貴様!俺様に逆らうのか!?」

「違うよ。僕は、君に現実を教えてあげたいだけ」

「西沢!!」

「あっ間違えた。君たちに、現実を教えてあげようと思っただけだよ。立花君。山崎君。橋本君。森中君。川島君」

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