《問題が発生したため【人生】を強制終了します。 → 『霊使いで再起しました。』》

「……」

「あの……ハルナ様?」

「え?……あ、ごめんなさい!?」2

ステイビルの言葉に固まっていたハルナに対し、ニーナが聲をかけたことでその空気が流れ始めた。

ハルナは、今までにないステイビルからの自分に対する直接的な要求に、思考が停止してしまっていた。

ハルナ以外の周囲の者たちは、その理由を理解しており、エレーナはハルナの反応を見て、片手で顔を覆い首を橫に振った。

「あの……それは……どういう意……いや、分かるんですけど……どうして私なんですか?」

「私はこの國の……いや、すまない。それは私自みだからだ」

ステイビルは、”國のため”という建前で誤魔化すのではなく、自分自の意思でこれまで抱いてきたみであるということをハッキリとハルナに伝えた。

その発言には、なぜかステイビルの傍にいるニーナの顔が誇らしげな表をしていた。

エレーナとアルベルトとソフィーネは、その様子をただ靜かに見守っていた。ハルナの返答の容次第によって、これから先の國の運営や未來が大きく変わる事に対するこのやり取りを注視していた。

しかし、いつまでもたってもハルナはステイビルに対して言葉を発しない。迷っているのかと判斷したステイビルは、さらに言葉を重ね自分が抱くハルナに対する想いを伝えた。

「ハルナは私にとって、とても魅力的ななのだ。キャスメルも……いや、なんでもない。あぁ、決してそれはハルナが、神々に匹敵する能力を持っているからというわけではない。王選の旅をしている中で、ハルナのことを……す……好きになったのだ。そう、一緒に人生を共にしたいと願うほどに……できることならば、二人の間に子をして、その子が次の國を守っていける存在になれば、私の人生は最高のになると信じている。だが、これはあくまでも私の希だ。共に過ごすならば命令などではなく、ハルナの意志によって私を選ぶことを決めてしい」

ステイビルはハルナにそう告げて、ハルナの反応を待つ。

これまでの共に過ごした時間の中で、大きく嫌われるようなことは無かったはずだった。

王選の初期には、”自分を王子だと思わなくても構わないと”同行する者たちには告げていた。

完全には、その立場を無かったことにはできないだろう。だが、エレーナやハルナたちは、自分が王子であることを超えた関係で向き合ってくれていた。

だからこそ、全員で様々な試練を乗り越え、王國を歩き回ることができた。

元からこの世界にいるエレーナたちは親しくもあるが、どこかでやはり自分に対して制をかけているところが見けられた。そこはどうしても、一國の王子であることは忘れられないのだろう。

だが、違う世界から來たというハルナは違っていた。

同世代でずっと共に長してきた親しい友人な距離で接してくれるに、自分の心の中でその存在が膨らんでいき、いつの日か自分だけのにしたいという気持ちが心の中に生まれていった。

そして、今日この時にその全てを打ち明けて、ハルナの気持ちを確認することにしたのだった。

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