《兄と妹とVRMMOゲームと》第四百四十六話 君が原に変わるまで①
『フェイタル・レジェンド!』
突如、してきた年ーー勇太は大剣を構え、大技をぶちかました。
勇太の放った天賦のスキルによる波が、『レギオン』と『カーラ』の者達を襲う。
「なっ、待ち伏せされていたのか?」
「どうする?」
さらに彼らが疑問を口にしようとした瞬間ーー
「……何もしなくていいぞ」
響き渡ったその聲に、『レギオン』と『カーラ』の者達は狼狽する。
「よーし、一気に行くよ!」
徹のその聲を合図に、メイキングアクセサリーの効果を解いた花音は跳躍し、『レギオン』と『カーラ』の者達と接近した。
『クロス・リビジョン!』
「なっ!」
今まさに驚愕していた『レギオン』と『カーラ』の者達に対して、花音が天賦のスキルで間隙を穿つ。
花音の鞭に搦(から)め取られた瞬間、鞭狀に走った麻痺の痺れによって、彼らはきを封じられた。
さらに追い打ちとばかりに、花音は鞭を振るい、何度も打ち據える。
「くっ、偽だったのか」
それを火蓋として、魔のスキルの使い手達が炎の矢の嵐を花音に向けて撃ち込んできた。
「させません!」
しかし、その不意打ちは、プラネットには見切られていた。
プラネットは反的に飛んできた連矢を弾くと、その方向に向かって電磁波を飛ばした。
「ーーっ」
初擊の鋭さから一転してもたついた魔のスキルの使い手の一人は、電磁波の一撃をまともに喰らい、苦悶の表を浮かべる。
「喰らえ!」
それでも攻勢に出ようとしたその時、奏良の銃弾が放たれた。
弾は寸分違わず、新たな魔を唱えようとしていた魔のスキルの使い手達に次々と命中する。
『お願い、ジズ! みんなに力を與えて!』
それと同時にリノアの母親も、自の召喚のスキルで小さな霊を呼び出し、勇太達の攻撃力を上げた。
「ここからは後戻りはできない。この狀況を覆して、作戦を功させるぞ!」
「うん。お兄ちゃん、任せて」
「はい、お任せください」
「逃げられそうもないからな」
有の指示に、花音とプラネットが頷き、奏良は渋い顔で承諾する。
「とにかく、ここからが正念場だな」
徹は一呼吸置くと、『レギオン』と『カーラ』の者達を油斷なく見つめた。
「「はあっ!」」
一方、何度か応戦した達と『レギオン』と『カーラ』の者達が改めて相対する。
「今回、リノアの座標をずらされることはなさそうだ。俺が戦っても問題ない!」
「今回、私の座標をずらされることはなさそう。私が戦っても問題ないよね!」
とリノアは『レギオン』と『カーラ』の者達を倒し、敵陣営に紛れ込むために雪原を駆け回った。
様々な思いが錯する中、戦局は一気に加速していった。
【書籍化!】【最強ギフトで領地経営スローライフ】ハズレギフトと実家追放されましたが、『見るだけでどんな魔法でもコピー』できるので辺境開拓していたら…伝説の村が出來ていた~うちの村人、剣聖より強くね?~
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