《最強の魔王が異世界に転移したので冒険者ギルドに所屬してみました。》第1669話 妖魔神に喧嘩を売る大魔王
「んっ、な、何……?」
神斗は突然の出來事に困の聲をあげた。
イダラマの『魔利薄過まりはくか』を貫く『魔』の技法、本來の『過』の役割を持った神斗の『魔力波』が、イダラマを呑み込もうとした瞬間、何者かがそのイダラマの目の前に現れたかと思うと、その神斗の放った恐ろしい速度が乗っている『魔力波』に対して、過とは別の『魔』の力が行使されるのだった。
――神域『時』魔法、『空間除外イェクス・クルード』。
イダラマの『魔利薄過』ごと『過』技法で呑み込もうとしていた『神斗』の『魔力波』は、あっさりとその『魔法』によって別の次元へと消し飛ばされた――。
「やれやれ……。僕が気持ちよく寢ている間に、とても面白い事になっているじゃないか」
そう口にしたのはこれまで『帝楽智ていらくち』によって気を失わされた後、ここまでアコウの背で眠っていた大魔王『エヴィ』であった。
「君は?」
「僕? 僕は偉大なる大魔王ソフィ様の忠実なる配下にして、九大魔王の『エヴィ』だよ」
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どうやらここまで眠っていた事で、ある程度『魔力』が回復されたのであろう『エヴィ』は、再び『二の併用』を纏いながらイダラマの前でそう口にするのだった。
「そ・の・・は・……。それに大魔王? いや、そんな事より先程の私の一撃はどうなったという……――」
「イダラマ、一旦その『過とうか』を解いておきなよ。君の魔力値がとんでもなく膨大なのは知っているけど、それだけ一気に放出し続けていたら、流石の君でもその『魔力枯渇』を引き起こすよ?」
エヴィはまだ話を続けようとしていた神斗の言葉を完全に無視して、背後で険しい表を浮かべていたイダラマに聲を掛けるのだった。
「あ、ああ……、す、すまない。し、しかし何故私を助けたのだ? お主はこの山で自分よりも強い『妖魔』が出たら『転置寶玉』を奪って離れると口にしていなかったか?」
「……そ・ん・な・事・言・っ・た・っ・け・? もう覚えてないや」
首を傾げながら両手をあげて、そうイダラマに告げるエヴィであった。
「まぁでも、確かに君達を庇いながらアイツらを相手にするのは骨が折れそうだ。君がまだ何かこの山でやろうとする目的があったのかもしれないけど、流石にここは離れた方がいいと僕は判斷するよ」
「……」
イダラマは々と逡巡している様子だが、何かを口にする前に別の場所から聲があがった。
「ちょっと待ちなよ、このまま私が素直に君達を逃がすと思う?」
神斗は勝手に話を進めていくエヴィ達を呆然と眺めていたが、ここから離れるという言葉を聴いて反応を示したようであった。
「さっきから煩・い・よ・、お・前・? 一何様のつもりなのか知らないけど、ち・ょ・っ・と・黙・っ・て・ろ・よ・?」
エヴィの言葉を聴いて驚いたのは『神斗』だけではなく、この場所近くの結界付近に居た『七耶咫なやた』や『悟獄丸』も同様であった。
「君、この私を誰だか分かっていないのかい? これでも何千年も生きていて、君達人間から『妖魔神』と呼ばれて恐れられている存在なんだけ……――」
「ああ、そうなんだ。確かに君や後ろに居る連中の立ち振る舞いを見ていると、長く生きているんだろうなぁっていうのが伝わってくるね。まぁ、別に長く生きていようがそうでなかろうが、僕には心底どうでもいいんだけど」
「……」
神斗はこれまでイダラマ達と相対していた時とは違い、不機嫌そうな表を浮かべてエヴィを見るのだった。どうやらエヴィの態度や言があまりにも気にらなかったようだ。
「君さ、人から自分勝手だと言われない? というか私が喋っているのにさ、その途中で被せるのもどうかと……――」
「イダラマ、アイツがブツブツ獨り言を喋っている間に山を下りよう。アイツは馬・鹿・そ・う・だ・か・ら・気・づ・か・な・い・よ・。僕達が居なくなっても、一人でアホみたいにブツブツ言ってるかも」
「君、いい加減にしなよ……?」
エヴィが神斗を指を差しながら、イダラマにそんな事を口にしていると、神斗はもう我慢がならないとばかりに表だけではなく、不機嫌な聲を出しながらエヴィに殺気だった視線を向けるのだった。
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