《ダンジョン・ザ・チョイス》717.レギオン・カウンターフィットの正しい使い方
『“ベータ・ドラコニアン”一では、さすがに難なく対処されてしまうか』
アルバート君が眠ってから々、勝手をさせて貰った。
『それにしても、アルファ・ドラコニアンが勝手に持ち場を離れたあげく、早々に倒されたのは痛いね』
彼等が自由にく事が許された範囲を超えた個が、早くも《龍意のケンシ》達と接し、おまけに一対二で敗れてしまった。
『今回のクエスト、ア・ル・フ・ァ・・・ド・ラ・コ・ニ・ア・ン・を・投・・し・す・ぎ・だ・と・怒・ら・れ・た・くらいだったのに』
まあ、どうせ廃棄予定だった奴等だ。これまで以上に自由に使わせて貰えるだろう。
『ベータ・ドラコニアン量産の件、さっさと進めなくてはね』
●●●
「うーん、急に窟になっちゃった」
駅を超えてかなり進んだ先、金屬の壁だったのが急にゴツゴツとした巖に。
「めちゃくちゃ天井がたっかいね」
「地下空間の巨大な亀裂を、そのまま利用しているみたいだな」
エトラも関心気味。
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「ていうか、水の音が聞こえない? 軽く波打つような」
「はい、私にも聞こえます」
マリナとケルフェの會話。
「し先に、たぶん湖が見えるわ」
“闇隠れ”で、ちょちょいと巖を登って確認してくれるエロカナさん。
「どうする、この辺で今日は野宿しちゃう?」
もう夕方近いし、朝早くからいてるから、そろそろ切り上げ時かなってね。
「こう広いと、いつの間にか囲まれているなんて可能もあるからな」
「うち一人でここら一帯を見張るのは、さすがに堪忍してくれやす」
エトラとタマモは反対と。
「私としても、もうし距離を稼いでおきたいです」
「まあ、あと二時間くらいで、ここより良さげな場所を見付けたいわね」
ケルフェとマリナも反対。
「私も、まだ大丈夫よ」
エロカナさんも進む気満々か。
まあ、私もそのつもりだったんだけれどね。
「じゃあ、休むのに適した場所を見付けるってことで! 行くぞー!」
「「「「「オー!」」」」」
起伏の激しい窟を進むこと暫く、途中から下り坂が続き、とうとうカナさんが言っていたデカい湖に到著。
「このまま暫く湖岸を伝っていくのが最短ルートやけど、道中でこの空間に幾つかのルートが通じ取るね」
「じゃあやっぱり、この窟は早めに抜けた方が良さそうですね」
「マスターの言うとおりなんやけど、道が無い湖岸部分、ちょうど向かい側の位置に行き止まりの空があるみたいや……どないする?」
「行こう! レアな寶箱があるかも!」
「コトリ……アンタが道中の寶箱を開けるから、カウントシステムのポイント、三千も無いんだけれど?」
マリナに笑顔で睨まれる!
「でもさ、結構良いの手にったじゃん」
“免許皆伝”とか、“シュメルの指”とか、“黃金白銀障壁の腕”とか、他にも々。
「マリナにちょうど良いもあったし!」
「それは……そうだけど」
「まあ、私達くらいはカウントシステムでのSSランク手に固執しなくても良いんじゃない? いかにも何かありそうな空間だし」
カナさんが庇ってくれる!
「行き止まりの空か。湖よりかなり高い位置にあるみたいだし、野宿するのにちょうど良いんじゃないか?」
おお、エトラからも援護が!
「まあ、いかにも何か起きそうだけれど、確認だけしとくのもありか。まだ余裕があるうちに」
「そういえば、ルールの中に別の突発クエストの景品が配置されてるってありましたよね? SSランクじゃないにしても、ユニークスキルが手にるかも」
マリナとケルフェも、乗り気になってきたじゃーん♪
「それじゃあ、行こうか! “戦乙の天馬”!」
「“黒灰の竜翼”!」
「“硝子の翼”!」
呼び出した有翼の白馬に私とタマモが、エトラとマリナは翼の裝備、ケルフェは腳甲の“天翔け”の効果で空を駆け、カナさんは“シュバルツバルトブルーム”に乗って湖の上へと飛び立つ。
「そういえば、“湖の主”とか居ないよね?」
マリナの発言。
「コセさんが初めてSSランクを使って倒したっていう?」
「そうそう。アレ、SSランクの化けだったみたいなのよね」
「アンラ・マンユと同格を、実質一人で倒したって、やっぱギルマ……コセ様は凄いですね」
ケルフェは、まだ名前呼びに馴染めないか。
「さっそくコウモリ共が來たぞ!」
“ビックバット”と“ダークバット”の大群が、上から突っ込んでくる!
「皆は真っ直ぐ進んで! 裝備セット3」
“マキシマム・ガンマレイレーザ”に変化させた“レギオン・カウンターフィット”を構え、発!! 途中から“線支配”でバラバラ追尾させて、ほぼ始末し終えた。
ていうか、派手なのせいか生き殘りのきがおかしい?
「コトリはん、湖から來ますえ」
湖面が膨れ上がり――蟲みたいな人型の巨大化けが出て來た!?
「何あれ?」
「Sランクの“偽エイリアン”やね」
「アレもなの!?」
ここまでに何度も遭遇したけれど、ちょっといい加減にしてしい。
「コトリ、上からも來るぞ!」
エトラの警戒先、また上から――今度は超巨大コウモリ!?
「怪獣映畫か! “大音響”!!」
指から放った音で、巨大コウモリの強襲を止める!
「さすがやね。“ハンドレッドイヤーバット”は目がないから、聴覚を封じれば暫くはまともにけん」
いや、偶然なんだけれど。
「コトリ、コウモリは私達がなんとかするわ!」
「下は頼んだ!」
マリナとエトラが、方向覚バグったデカコウモリを追っていく。
「じゃあ、とっとと終わらせるよ!」
巨大偽エイリアンの腕の振り上げを避けると、手が大量に迫ってきた!
「“神魔法”――ミスティックダウンバースト!!」
手に、まとめて重風圧をぶつけてくれるタマモ。
「あんがとさん――消えろ!!」
最大までチャージした“マキシマム・ガンマレイレーザ”の一撃をぶっ放す!! ――あのタイミングと距離で、腕一本犠牲に避けた!?
しかも、湖の中に潛っていく!!
水で屈折してしまうレーザーは、水中では効果が落ちちゃうのに。
「クソ!」
手が何本も迫ってく――水中から赤いまで撃ってきた!?
「どないします?」
「こうする――オールセット3!」
サブ職業と、“レギオン・カウンターフィット”の適用対象をあらかじめ設定しておいた別の――“ゲイボルグ・ディープシー”に変える!!
「“深淵投槍”――アビスジャベリン!!」
無數の海水の槍を隨行させながら、手の中心點に向けて青い銛を投げ放つ!!
「……ハハ、さすがSSランク」
巨大な水柱と共に、巨大偽エイリアンの死骸が辺りに散らばった。
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如月 星(きさらぎ せい)はごく普通の宇宙好きな天文探査官だった。 彼は銀河連邦の公務員で有り、科學や宇宙が好きだったので、宇宙探査船に乗って、宇宙探査局の命令に従い、のんびりと宇宙探査をしていた。 辺境の宇宙を しかし彼の少々変わった才能と、ある非常に特殊な遺伝的體質のために、彼は極めて特殊な計畫「メトセラ計畫」に関わる事となった。 そのために彼は萬能宇宙基地とも言える宇宙巡洋艦を與えられて、部下のアンドロイドたちと共に、宇宙の探査にでる事となった。 そしてある時、オリオン座のα星ベテルギウスの超新星爆発の調査に出かけた時、彼のみならず、人類全體の歴史と運命を背負う事になってしまった・・・ これは科學や探検が好きな一人の人間が、宇宙探検をしながら、しかしのんびりと暮らしたいという矛盾した欲求を望んでいたら、気が遠くなるような遠回りをして、ようやくその願望を葉える話である!
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