《ダンジョン・ザ・チョイス》718.謎の空の奧で見たもの

「“古代兵裝/六門竜砲”――ファイア!!」

エトラの攻撃が全弾命中して腹のが飛び散るも、まだ生きている巨大コウモリ。

「デカい分、しぶといな!」

「エトラはMPを溫存して」

まあ、コトリが使っている“レギオン・カウンターフィット”を“エロスハート”や“マッスルハート”に変えて貰えば、全員數秒で全回復できるんだけれど。

「“剛直なる攻防”――砂鉄腳!!」

ケルフェの攻防両方を強化する能力が腳甲に適用された狀態で、威力が高まった砂鉄の蹴り上げがコウモリの頭に炸裂。

「――“タシロカムイ”、“ピリカカムイ”」

右翼に水、左翼に桃のオーラを纏わせる

今朝手にれたばかりの“霊験あらたかな硝子の翼”には、レリーフェの“霊憑依”と同じ能力が備わっている。

おかげで“半ベルセルク”が無くてもカムイを、それも種族縛りを気にせず使えるようになった。

“魔杖のグリップ”で半魔法の杖と化した“キヤイウメアイ”に、九文字刻む。

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「“四重詠唱”、“硝子魔法”――グラスレイ!!」

円盤狀の硝子から線を放ち、死にたいだったコウモリにトドメを刺す。

「あれ、そういえばカナさんは?」

「あっちだ、マリナ」

私達が目指していた場所、湖面より十メートルは上の空り口付近で、魚人系のモンスターを倒しているカナさん。

パーティーを組むようになってから度々思ってたけれど、カナさんはパーティーのを埋めるように臨機応変にいてくれる。

正直、恰好で人格が変わる変な人くらいにしか思ってなかった。ごめんなさい。

今度、カナさんと一緒にユウダイとエッチしてみよう!

「フー、終わったかな」

到著する頃には魚人系モンスターが全て倒されており、そのまま空の奧へ。

「うわ、機械扉。しかも……」

ここを開くには、カウントシステムのポイントが2000も必要らしい。

「寶箱じゃなくて扉ってのは、さすがに予想外だったね。中にいったいなにがあるのやら」

エトラの意見に、心で同意する。

「ここを開けるなら、カウントシステムのSSランクは諦めた方が良さそうね」

「じゃあ、マリナが開けちゃって」

「私? まあ、良いけど」

チョイスプレートを作して、2000P払う。

すると、扉が上に吸い込まれたのち、重厚な音と共に二枚目の分厚い扉が、左右に開いていく。

「ずいぶん頑丈そうな仕掛け……何あれ?」

機械だらけの部屋の奧に、天空跡にあったような巨大な水槽……その中に、綺麗な長髪のって眠っている?

○以下から一つを選択出來ます。

★モーラをパーティーに加える。

★運命の神のサブ職業を手にれる

★粘糸化のスキルカード・切糸化のスキルカードを手にれる。

「ここで隠れNPC?」

NPCの戦力は悪くないけれど……スキルはよくわっかんないな。

「あれ、これって私しか選択できないの?」

他の面子の前には、チョイスプレートが表示されていない!

「マリナがポイントを払ったからじゃないのか?」

エトラの言うとおりな気がする。

「……ねえ、サブ職業を選択で良いよね?」

隠れNPCと契約しちゃうと、私が々気を遣わなきゃならない気がして嫌だ。

「……契約したほうが良いと思う」

水槽傍で何かを見ているコトリから、ガチっぽい聲。

「どういうこと?」

「ここ、なんかのカウントダウンが表示されてる」

「殘り十三時間切ってる……てことは、明日の朝六時がタイムリミット?」

でも、いったいなんのタイムリミットなのか。

普通に考えれば、この隠れNPCと契約できるまでの時間制限だろうけど、まだクエストが丸一日近くある時間帯にタイムリミットが設定されている理由が判らない。

「ここ、災厄の化けを解き放つ……て書かれてはるね」

「災厄の化け?」

「災厄の化けってワード、隠れNPC、そして別の突発クエストの景品の仄めかし……これさ――隠れNPCシャドウ・グリードが発生するまでのカウントダウンじゃないかな」

「それって、第二回大規模突発クエストの終盤に現れたっていう?」

コセ達が死にかけたっていう敵。

「本を倒さないと実質無限湧き。しかも、その本が理不盡なほど強い」

「更に言うと、今回の大規模突発クエストはSSランクの回収以外では終われないから、ここにシャドウグリードを倒しに來てたら間に合わなくなるうえ、無視したら延々と狙われ続けると思う」

実際に戦った事があるケルフェとコトリの目が……マジだ。

「私が契約してしまえば、危険なシャドウ・グリードの出現を防げるかもと」

スキルやサブ職業を選択した場合、シャドウ・グリードの出現を防げるかはますます未知數。

安全策を取るなら契約一択……選択肢なんてないじゃん。ダンジョン・ザ・チョイスなのに。

「ちょうど“シュメルの指”もあるし、契約しちゃえ!」

「ハイハイ」

モーラをパーティーに加える、を選択。

「あれ? てことはこの隠れNPCって……」

レンやホイップ達と同じ……――水槽が割れて、彼が流れ出て來る!

「ぁ…………貴達……だれ?」

その虛ろな瞳には、不安と警戒心が滲んでいた。

●●●

「……なんだここ」

戦車や戦闘機が並ぶ……巨大地下格納庫?

り口から真っ直ぐ、戦車と飛行機の間を、凱旋するがごとく真っ直ぐ進んでいく。

「金持ちの車コレクションを見せられている気分だ」

「車コレクション……リエリアが持っているですか?」

トゥスカが言っているのは、指で呼び出すブループラズマ飛行車の事か。

「まあ、そうだな」

右側にも出り口。

「隅っこに建があり、その橫に別部屋への扉……今日はあそこで休みますか?」

ナターシャからの問い。

「……そうだな――今から疲れそうだし」

戦車や戦闘機の裏から出て來た六人がり口を固め、右側は白ローブのと使用人NPCの二人で守るのか。

そして……殘る出口扉から現れた二人は。

「隨分と待ち伏せの手際が良いな、ルーカス」

「ユウダイ・コセ……さすがはカナデ、お告げ通りだ」

今の視線、やっぱり白ローブのが観測者から報を貰っているっていう……こっちの報が筒抜けな事を考えると、あのの方がSSランク使いより厄介そうだな。

「ウォルター、あの男がコセです」

「なるほど、ムカつく面をしてやがる」

あのルーカスが、一応の敬意を払っている白人の巨漢。

「あの男、《スーパー・サタニズム》のレギオンリーダーだよ」

メルシュからの報……レギオン名、ダサくないか?

「彼の大剣、SSランクです」

ナターシャの言葉。

「SSランク使いが二人……」

策もなく待ち伏せているほど、バカじゃなかったか。

「三人は、後ろの六人の相手を頼む」

「了解」

「畏まりました」

「そっちは頼んだよ」

オールセット3を使用して、“名も無き英霊の劍”のコピーをトゥスカに投げ渡す。

「アレが、んな姿に変わるSSランクか」

「ウォルターさん、奴の相手は頼みます。必ず殺してください」

ルーカスの野郎、俺とは戦わないつもりか。

「というわけだから――俺と楽しもうぜ!!」

ウォルターがブラウンの剣を振るうと同時に、巖の杭を放ってきた!!

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