《最強の魔王が異世界に転移したので冒険者ギルドに所屬してみました。》第1714話 山の中腹に差し掛かり、警戒心を強める者達
ヌーがこの妖魔山では常にこれだけの『結界』が張ってある狀態なのかと、百鬼なきりに質問を行ってからそれなりの時間が経ち、更に山の中腹に差し掛かるかという場所まで登ると、これまでより開けた場所に辿り著くのだった。
「ここまでくれば、もう集落までは目と鼻の先だ」
道案をするために先頭を歩いていた百鬼は、背後を振り返ってそう口にするのだった。
「チビ助、気付いているか?」
「當然だよ、ヒノエ。でも殺気や殺意などはじられないね。まだこちらがどうくかを窺っているって狀態のようだし、こっちから何かしない限りは、あちらさんからは攻撃などはしてこなさそうにじるよ」
百鬼の言葉を聴いたヒノエとスオウの両者は、百鬼に頷いた後に小聲でそう話し合うのだった。
索敵を行う役目となるのが、この隊列の前衛を任されている二人の役目である為、流石にここまで來るとヒノエもしもおちゃらける様子はなく、真剣そのものといった様子だった。
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そして後列に近いところに居る『ゲンロク』と『エイジ』の両者もスオウ達と同様に見られているという事に気付いていた。
「ここからは流石に姿を稀薄にする『結界』はあまり意味を為さぬじゃろう。エイジよ、ここからは突然の攻撃に備えて軽減を目的とする守護的な『結界』に変えようと思うが、お主も協力してくれるか?」
「ああ、そうだな……。確かにその方が効率的だろうな。しかし『青い目』と共鳴させねば『軽減』の効力は薄いと思うが、ここからずっと継続させるとなると相當に『魔力』を消耗するのは避けられぬだろう。この先の事を考えれば小生達が同時に展開するのではなく、代で行った方が良いと判斷するが、どうする?」
「よかろう。ではまずはワシが先に『結界』を張るから、主はその代わりにいつでも攻撃に対して反撃が出來るように目をらせておいてくれ」
「心得た。ここにはシゲン殿やミスズ殿達、それにソフィ達も居る。し余裕を持って事にあたるとしよう」
エイジの返事に頷くと、ゲンロクはこれまでよりしだけ広範囲に自の『魔力』を屆かせるように広げると、効力を軽減の目的に変える『結界』を張り直すのだった。
エイジ達の『結界』が明確に変わった事を把握したスオウとヒノエは、ちらりとその背後に居るミスズとシゲンに視線を向けると、その両者から同時に頷きが返されるのだった。
それを合図と取ったヒノエ達は、百鬼に聲を掛けるのだった。
「百鬼殿、ここからは私達も百鬼殿の橫を歩くが構わないな?」
百鬼も鬼人としてそれなりにランクの高い妖魔である。直ぐに妖魔召士達の張った『結界』の効力が変わったことを悟り、中腹に差し掛かった事でこの一行が警戒心を強めたという事を理解して、ヒノエの言葉にすぐに頷くのだった。
「じゃ、引き続き道案を頼むぜ?」
「ああ、承知した。任せてくれ」
百鬼はそう言って再び集落に向けて歩き始めると、他の面々も気を引き締め直して前を向くのだった。
……
……
……
そしてヒノエやスオウがじた視線の主は、ソフィ達が居る場所からかなり遠くの崖のとなる付近に潛伏していた。
彼らは百鬼と同じ鬼人であり、近くにある集落を守るための見張りの者達であった。
「また人間達か……。先にここまで山を登ってきた人間共は、そのまま天狗の縄張りを越えて行ったようだが、こいつらも奴らの仲間だろうか?」
「い、いや、ちょっと待て! よく見てみろ、あそこにいるのは百鬼様ではないか!?」
「「!?」」
三人で見張っていた鬼人達のの一人が百鬼の姿を見るや否や、直ぐに聲を上げてると他の者達も百鬼に視線を向けて驚きの表を浮かべるのだった。
どうやら彼らはまず赤い狩を著た『妖魔召士』達である『エイジ』や『ゲンロク』に意識を向けていたようで、ヒノエ達と並んでいる百鬼には気付かなかったようである。
「ど、どうして百鬼様が人間たちと!?」
「もしかすると、人間共に『式』にされてしまったのかもしれない……」
「確かに百鬼夜行ひゃっきやこうの一件から、人間達は妙なを使う姿が多々目撃されている。百鬼様であっても大勢の『妖魔召士』共たちに囲まれてしまえば、力及ばずに強引に契約を結ばれてしまったのかもな」
どうやらこの見張り達もそれなりに妖魔ランクは有しているようだが、それでもそんな彼らよりも『百鬼』の方が力量は上であったようで、自分達よりも強い鬼人族の『百鬼』が妖魔召士の人間達に付き従っている様子を見て、妖魔団のの時のように、無理やり契約をさせられてこの場に連れてこられたのだと勘違いをしたようであった。
「くそっ、舐めやがって……!! お前ら、天狗の縄張り付近に固めた戦士達をこっちへ連れ戻してこい!」
「な、何……? それでは向こう側の見張りが手薄になるぞ!?」
「あれから相當に時間が経っている。それでも戻ってきていないのだから、もう奴らは天狗共にやられたに違いない。それよりも今は『百鬼』様を連れ戻す方が先決だ!」
「わ、分かった……!!」
短い話し合いの後、見張りの一人が迫ってくる人間達から悟られぬように、応援を呼ぶ為にこっそりとその場を後にするのだった。
……
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……
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