４

最初に見つけたのは、小さな掃除ロボットだった。端末部にり込み、埃を除去するためのマイクロマシン群団型。ほぼ全ての機が出払った中、充電エリアで一機だけ、それは殘っていた。

「もう一度訊くけど、Sample 9と會う前の記憶は？」

「だからないっていってるじゃん！あと源のことヘンなバンゴウでよばないで！」

調べてみると、バッテリーの不調で充電が不十分な機のようだ。

幸い、換用のバッテリーは割と近くにあった。

バッテリーを換させてからは、早かった。

「源のパエリアはね、すっごくおいしいの！」

「パエ？何？それは」

復活したはぐれ者をり、仲間を説得ハッキングしていき、やがてアリのコロニーほどの數を味方に引きれた。

「えいようざい？それしかたべてないの？」

「経口摂食は基本的にしない。消化に割くリソースを運エネルギーにした方が効率的だから」

さて、ここからだ。絶対閉鎖空間スタンドアローンにアリの一を抉じ開け、堤を崩す。