になったら人生イージーモードだと思ったけど案外そうでもありませんでした。》&160

「あからさまに敵対もしませんし、ラーゼ神を脅すようなこともしませんよ。なにせその二は上位の神が集まっても倒す事は葉わないほどの存在でしょう」

そういって顎? というか、その芋蟲部分の下の部分に手を持って行ってカリカリとやるそいつ。そして「ふむ」とさらにいう。

「なので貴方なのですよ。実際、あの二が何故に、一人の神についてるかも謎ですが、貴方はかなりラーゼ神に気にられてのでしょう? ですが貴方はラーゼ神に反旗をもってる。貴方はこれまでも何度かラーゼ神を亡き者にしようとしてるんではないですか?」

「それは……ないとは言わない」

なんか言い當てられるのは癪だった。だから私はあいまいに答えた。けどそれを聞いて芋蟲人間は「ふふふ」とわかってますよ――と言いたそうな含み笑いをしてる。

「別に特別な事をしてもらいたいわけじゃないですよ。ただ貴方には私たちの仲介役になってもらえればいいのです。彼がすることを伝えてくれて、必要なら、々と仕込んでほしい……それだけですよ」

「それがばれないとでも思ってるの?」

スパイみたいな事をやってほしいと芋蟲人間は言ってくる。危険すぎる。実際できなくはないような気はする。ラーゼの奴は抜けてるからね。

「バレない? ふふ、ばれてもいいのですよ」

「どういう事?」

バレたら困るじゃん。ラーゼがその二に言っちゃったらあんたら終わるよ? 実際ラーゼが止めるだろうとか考えてるのかもしれないが、あの二はラーゼに本當に危機が及ぶのなら、事後報告でいいと思ってるだろう。

つまりはあんた達を潰してそのあとにいってしまえば、どうすることもできない。ズラララバライトやヴァラヴァレレイドにとっては神なんてのはラーゼ以外はいくらでも替えなんて利くような、そんな程度の存在だ。

まだここの神が上位なら……神の中でも上位數パーセントしかいないみたいだし、貴重は高いからもしかしたら恩赦があるかもしれない。でも……中位の神程度じゃ、きっとそんなのない。

「どれだけ自分たちを高く見積もってるのかしりませんが……あの二の龍を甘く見ない方がいいですよ。あれが甘い顔をするのはうちの神の前だけです」

とりあえず私はそういう風に脅しておく。これをいうと引き下がると思ったからだ。けど……

「そうでしょうね。ズラララバライト様など、古龍の中でも厳格な方だと聞きますしね。だからこそ、貴方の協力が必要なのですよ。

悪いことはしません。ただ私たちは貴方のお手伝いをするだけ。それに、ラーゼ神にも悪いことはしません」

「それって……」

どういうことなのかよくわからない。じゃあこいつは……いや、こいつの神は何をねらってるの? けどそのあとにさらにこいつはこういった。

「たとえ、最後にどうなろうとも」

――とね。

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