《最強の魔王が異世界に転移したので冒険者ギルドに所屬してみました。》第1788話 煌阿VS妖魔召士シギン
どうやら戦闘態勢の準備が整った様子の『煌阿こうあ』は、乗っ取った『殿鬼でんき』の巨軀をかしながらシギンに向かっていく。
すでにシギンのには『魔力』が纏われており、その周囲には『スタック』が用意されていたが、煌阿は全く怯む様子もなく、完全に『スタック』を無視してシギンに襲い掛かっていく。
その『スタック』がどういった意味合いを持っているかを知らない筈がない煌阿ではあったが、お構いなしに毆りかかったという事は、影響など何も問題はないと判斷したようであった。
「妖魔を封じる事を生業とした俺達『妖魔召士』も舐められたものだな……!」
シギンは迫ってくる煌阿の速度をその両目で捉えると、あとどれくらいで自分の間合いにるかを図り始める。
(ここだな……!)
そしてしっかりと自分の間合いに煌阿がるであろう瞬間を見計らって、その僅かコンマ數秒前に後方へと跳躍をしながら右手だけを挙げる。
すると次の瞬間には、先程までシギンが居た場所の『スタック』が煌々とを放ち始めると同時に『魔法』が発されるのであった。
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――それはあの『悟獄丸ごごくまる』を封じ込めた赤い真四角で出來た『結界』であった。
完全に煌阿は四方を赤い真四角の『結界』に閉じ込められると同時、その頭上から更に別のが降り注ぎ始めて行く。
「馬鹿め、この程度の『結界』など、卜部うらべの奴のものに比べれば児戯に等しいっ!」
殿鬼の鬼人のに自の『魔力』を込めて、思いきり毆ろうと『結界』に向けて拳を振り上げた煌阿だが、その瞬間にシギンは高速で手印を結び始めていく。
そして煌阿が『結界』に手がれるかと思われたその瞬間、そのタイミングを見計らったかのように『結界』の側に大きな鏡が出現を始めた。
「ちっ! 貴様ら妖魔召士どもの考えなどお見通しだ。どうせこの鏡を割る事で効力が発して、俺の『魔』を封じるか、腕力を奪うような仕掛けが発するといったところだろう!」
そう言って『結界』を割る寸前であった煌阿は、その振り上げた拳を下ろすのだった。
そしてそれを見たシギンは笑みを浮かべた。
「ふふっ、ご明察と言ったところだが、その鏡を割らねばお前は外には出られない。そして『結界』の中で指を咥えて様子を窺っている間にも、お前の持つ『力』が失われていく事になるぞ――」
シギンは先程の結んだ手印の効果を、四方を取り囲む赤い真四角の『結界』の中で発揮させた。
その効力とは煌阿の周囲を覆う『魔力』そのものに干渉し、シギンの『魔力』の一部を送り込む事で煌阿の『魔力』を起點にして発を行う『魔』の技法、それら一切を封じようというのだろう。
そんな事が行われるなど分かるわけもない煌阿は、先程からじる気怠さを振り払うかの如く、右手に『魔力』を集約し始めた。
――そしてここから連続して『シギン』と『煌阿』の信じられない『魔』の応酬が展開される事となった。
(あの妖魔召士が作り出したこの赤い『結界』と、面妖なこの『鏡』を理的に割る事は不可能だろう。この『結界』に関しては耐久はそれなりといったところではあるが、それもあの妖魔召士が鏡を割らせる為に、あえて俺の力の配分を予測して割れると思わせられるギリギリの耐久にしているにすぎず、また割らせる為に『鏡』を設置したという事だろうが、こちらの鏡は見たところ『結界』ほどの耐久すらじられぬ。どうせ割らせる事を目的としたで出來たものなのだろう。そうであるならば、この覆っている『結界』と『鏡』に干渉せずに外側に居る奴を直接に攻撃する方法でしか、解除は不可能とみる……)
迫りくるシギンの手印で発された『』の効果が、煌阿のに降りかかるコンマ數秒の間に、その彼は思考を巡らせていく。
(鏡を割らせる為に耐久を低く設定してあるという事は、それはつまり卜部程の『魔力』が練られていない『結界』という事と同義の筈だ。この世に完璧という言葉はない。俺に合わせて『結界』の耐久を調節した事を後悔するがいい……!)
何と紫をした煌阿の『魔力』が、まるで尖った槍のように細く長い武のようなものを創したかと思うと、目の前の赤い『結界』に向けて、平面で出來た鏡ごと『魔力』で現化された細長い槍が突き刺さった。
しかし上手く『魔力コントロール』で調節されたその槍が鏡を割る事もなく、そして當然にそんな脆弱な『力』で突き刺せられた四方を覆う赤い『結界』にも傷一つもつけられてはいなかった。
――だが、煌阿はあくまで『結界』を壊すつもりではなく、自分のを『結界』に直接れることなく、その『結界』に『れた』という認識を脳で抱かせる事が目的だったのである。
――『過』技法、『魔力』干渉領域。
そして狙い通りに平面で出來た鏡と赤い『結界』に槍でれた瞬間、煌阿は一気に『魔力』を開放して、理的に攻撃の一切を加えることなく、シギンの『魔力』で出來たそれら二つの『事象』に対して『過』で干渉を行うのであった。
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