《転生したらロボットの中だった(ただし、出る事はできません)》盤上の迷宮航路にご招待 78
やっぱりどこに行ったか分からないフォルダを探すのなら最新だよね。勝手にそこに最近のダウンロードはぶっこんでくれてる……というのが私の頭にはあったのだ。
きっと前世の名殘だろう。けど実際、それで知らないフォルダが見つかったから良しとしよう。知らない検索結果……そのフォルダの名前は――
『カイル・デシリシア』
――となってた。人名だろうか? つまりはカイルさんが殘したフォルダということか? とりあえず私はそれを開けようとしてちょっと止まった。
「まてまて、あわてるな私。いきなり正不明のフォルダを開けるなんて愚の骨頂だよ。まずはウイルスチェックだよね」
私はフォルダを開ける前にウイルスチェックをすることにした。いやー常識だよね。正不明の何かを無警戒に開けてそれでパソコンがウイルスに染する……そんなのはよく聞いた話だ。
実際G-01ほどの高能さなら、大抵のウイルスなんて速攻で排除してくれそうだけど……この円盤はもともとがG-01と同じ……関係者ともいえる人たちの船みたいだからね。
つまりは危険という事だ。なにせ同じ技レベルなんだからね。下の方の、それこそG-01から見たら古いウイルスなら対策なんて既にあるだろう。けど同じレベルだとそうはいかないと思う。
だから事前に危険がないかをチェックさせる。
『ウイルスは検知されませんでした』
とメッセージが出て來た。なら大丈夫か。けど一応私はまずはプロパティを表示することにした。これがちょっとのデータ量なら、それこそ危険視をしなくても気軽に開ける。けど、アホみたいに膨大なデータ量だと流石になにかあるんでは? なるじゃん。
私の頭の中にあるわけだし、ウイルスというかそれこそ神をむしばむ系とかさ……まあそれが何メガ……何ギガ……何ペガ必要なのかしらないけど……プロパティによるとかなりのデータ量ということがわかった。
まあ拡張されてるからなんとか収まったというじだね。拡張前のまっさらな私の頭ではきっとこのフォルダをけとることもできなかった。それはいい事なのか……悪い事なのか……
「誰かにそうだん……」
しようにも誰もいないしな。通信もなんかつながらないし……
「仕方ないか。は度だしね」
そういう訳で、私はそのフォルダ。開いてみることにした。
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