《天使転生?~でも転生場所は魔界だったから、授けられた強靭なと便利スキル『創魔法』でシメて住み心地よくしてやります!~》第514話 ネッココパニック!
壊した壁あったところの外側へ木枠を立て、配線を敷き始めた。
「じゃあ、私はちょっとリーヴァントと打ち合わせに行って來るから、あとお願いね」
「はい」
◇
そして數時間後――
今度出來たと言う小學校の検へ行くための打ち合わせをリーヴァントとした後、戻ってくると――
屋は取り除かれて剝き出し、家の中はだらけになってました……
「こ、こんなだらけにして住み続けられるのかしら……」
壁が全て取り除かれ、柱と外壁で建っている狀態。間に木枠が沢山設置されてるから天井が落ちてくることは無いようだが……
その天井にも真ん中辺りにが開いていた。多分電燈を付けるためのと思われる。
カイベルがやることながら、今までより規模が大きい分ちょっと不安にじていると、庭で晝寢していたネッココが私よりし早く帰って來ていたらしく、部屋の中央辺りでウロウロと行ったり來たりしながら狼狽ろうばいしているのが目にった。
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『なに!? 何で壁壊れてるの!? 天井にも!? 誰がやったの!? 何者かの襲撃!? アルトラどこ行ったの!? カイベルはどこ!?』
何も知らされていなかったネッココ、家の中に誰も居ないため、大いにパニックである。
が、その焦りようとは裏腹に、小人のような大きさの彼のそのきは何だか可くもある。
ししてネッココの焦りの聲が聞こえたのか、
「私ならここです」
と、天井に開いたからカイベルが顔を覗かせる。
『何やってるの!? カイベルが壊してるの!? ご心なの!?』
どこで覚えてくるんだろう、こういう言葉……
ソロソロとネッココに近付き、後ろから聲をかける。
「ただいまネッココ。だ、大丈夫よ。今家をバージョンアップしてる最中なの」
心配している私が言うのもなんだけど……
『アルトラ!? どこ行ってたの!? それホント!? ホントに大丈夫なの!? どう見たって壊してるように見えるけど!? さっきからメリメリメリメリ言ってるわよ!? 私追い出されたりしないよね!? 追い出されたら私はどこへ行ったら良い!? ああ……追い出されたらどこで生活しよう!! 捕まってり下ろされたりしないかしら……!?』
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不安な未來をめちゃくちゃ早口で捲まくし立ててる……
『メリメリメリメリ』ってのは木を剝がす音とかかな?
「大丈夫、追い出すようなことにはならないから」
不安的な想像が飛躍しているネッココを宥なだめる。
心配なのかネッココが私の隣でカイベルの様子を観察し始めた。
「ところでいつもより帰って來るの早いじゃない。どうしたの?」
『そんなの! 自分が住処にしてる家から聞いたことない音が聞こえてるんだから心配になって目が覚めちゃったのよ!!』
リディアは遠くへ行ってるからともかく、ネッココは庭で寢てたんだから出かける前に言っておくべきだったかな……
『それで、バージョンアップって何してるの!?』
「うちでも電気使えるようにしようと思ってね、今その設備を整えてもらってるの」
『ふ~ん』
何か反応薄いな。どうでも良いのかな?
「特に気にならないじ?」
『だって電気ってアレでしょ!? 役所とかで建がってるヤツ! あんなのアルトラがいつもやってるを天井まで浮かべるのと大した違いないじゃない!』
ああ、ネッココにとってはそういう認識なのか。
「でも私が帰るの遅くなったら、家の中真っ暗でしょ? 電気使えるようになったら自分たちで明かり點けられるようになるのよ?」
『そうなの!? 暗くなると元気出ないから、自分でも明かりが點けられるなら凄く有りだわ!!』
植だから暗くなるときづらくなるのかな? だから真っ暗になってきづらくなる前に家の中にって來るのか。
でも、魔界なんて常闇の世界なのにきづらい生態をしてるのか?
そういえば、ユグドの大森林ってを咲かせる花ライトブルームのお蔭で大分明るかったから、この子らも暗さが苦手なように進化したのかもしれないな。
「それにね、電気って明かり點けるだけじゃないから、生活が変わるかもよ?」
『何ができるの!?』
「エアコンとか扇風機とか使えるようになる」
『それはなに!?』
「涼しい風を起こしてくれる機械よ。夏にあると涼しいよ」
『夏に? 私、ここに居て暑いとじたこと無いけど!?』
そういえば……夏はずっと熱バリア張ってるから、私も暑かった記憶無いな……
町に出れば暑さをしていたけど……
「じゃ、じゃあ冷蔵庫使えるようになったりとか! オレンジジュースだって冷えてて味しくなるかもよ?」
『冷蔵庫って、今だってあるじゃない! アルトラが質魔法と氷魔法で作った箱が! アレが冷蔵庫なんじゃないの!?』
「ん? う~ん……」
考えてみれば確かに……魔法で作れてるんなら別に買う必要も無いしな……しかも私が作ったヤツは電気使わんし。
「じゃ、じゃあコタツは? 冬は暖かいよ!?」
『私、まだその“冬”っての経験してないから分からないのよねぇ……去年の冬はどうしてたの!?』
「そういえば……普通に魔法でコタツを作って……」
『………………うちに電気って必要無いんじゃない?』
「いやいや、料理とかにも使えるし!」
『カイベルじゃダメなの!?』
それ言ったら、『全部カイベル一人居れば良い』って結論に収束しちゃうし……
と思っていたら思わぬところから援護撃が。
「私も電気があれば便利になって助かりますね。特に料理と洗濯と掃除は電気があると無いとでは大きく違いがありますので」
と答えるのは、いつの間にか天井から降りて來ていたカイベル。
そうは言ってるが、私は知っている。料理にしても掃除にしてもカイベルには多分電化製品は必要無い。
この援護撃は、多分私を擁護するために言ってくれたことだと思う。
料理は絶妙な火魔法をり、電気コンロやオーブンレンジ・トースターを必要としない。
掃除も絶妙に風魔法をコントロールして、竜巻のような魔法に掃除したゴミを吸い込んでゴミ箱へ捨てているのを見たことがある。掃除機無くても掃除機のような吸引力をっているのだ。そのため掃除機も必要としない。
唯一洗濯だけは、洗濯機にかけて放置して別のことができるからカイベルの助けになるかどうかってところ。
まあ、要するに彼一人居ると電気で便利になる部分の大部分が必要無くなるらしい。
「ま、まあカイベルがこう言ってるくらいだから、電気は無いよりあった方が良いのよ」
と、一応援護撃に合わせておく。
『ふ~ん……まあ、私たちが明かりを點けられるようになるってだけでも凄く良いわ! いつ完するの!?』
「一週間ほどかかると思います」
『一週間ね! 今から明かり點ける時が待ち遠しいわ!』
「でも、一週間後に電気が通ってるかどうかはまだ分からないけどね」
『どういうことなの!? 電気ってもう使えるもんじゃないの!? 役所の電気ってどこから來てるの!?』
「あれはあそこだけで使えるように設備を整えてあるの。一週間後にダムが稼働しててくれれば、うちでも使えるようになってるよ」
日が落ちてきたため、リディアが帰って來た。
「ただいマ……うわっ! 何だコレ!? 何でこんなんなってんダ?」
壁が取り払われ、だらけになっていることをリディアにも説明。
「ふ~ん、遂にうちにも電気が來るんだナ!」
◇
その日の晩――
いつものようにクリューが夕飯を食べに來た。
「…………アルトラ……何ですか、あのブルーシートで覆われてる場所は? しかも家中に」
「今電気工事中でね、今日の作業を中斷したからブルーシートで覆ってるの」
「…………ああ、アルトラの家でも工事してるんですね。今、アルトレリアの町中で電気工事ブームですからね……私も何でも屋の従業員なんで駆り出されてますよ。しかし、んなところが剝き出しで、そんな中でご飯食べてると変な覚に陥るのですが……何だか出先の作業現場で食べてる覚がしますよ。隙間風とかどうしてるんですか?」
「家の周りに風バリアで……」
「雨降ったらどうするんですか?」
「雨は降らない予報らしい。仮に降った場合は水バリアで……」
「…………カイベルが規格外ですけど、アルトラも十分便利な生ですよね」
「“便利”って言葉には引っかかるけど、褒め言葉としてけ取っておくわ」
「ところで、風も雨も魔法で防げるなら、あのブルーシートって意味あります? あれって風雨から守るためにかけておくものですよ?」
「う、うん……見た目がだらけだから一応隠しておこうかなって……」
「で、どれくらいこの狀態が続くんですか? 二週間ですか? 三週間ですか?」
「一週間くらいらしい」
「一週間!? 私も電気設備の敷設の手伝いに行きますけど、普通一週間でなんてできませんよ!?」
「そこはまあ……」
と、カイベルへ目配せする。
「あ、ああなるほど。彼ならたった一週間で終わるんですね。流石カイベル……」
一家に一カイベルしいですね!
次回は10月17日の20時から21時頃の投稿を予定しています。
第515話【ダム稼働開始】
次話は木曜日投稿予定です。
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