《小さなヒカリの語》84ページ目
自己暗示。自分を鋼だと思い込む。鋼のには鋼の心が必要だ。何をされても揺しない神が戦いには要ると、知らないなりに分かろうとした。自分がぶれてちゃ何も出來ない。
そして槍など恐れず前に突っ込む。オウムのインパクトの瞬間だけ後方に跳んで、
「ゼロ距離撃、ここなら外さねぇ!」
このしの時間で閃いた、確実な勝利方法を実行する。恐れを捨てた、攻撃的な弓のスタイル。簡単に言えば、超近距離撃。矢から手を離す。
赤い炎を纏ったの矢はオウムの黒い心臓を貫き、そのままの勢いで青空を駆けた。中心部から広がるようにして、黒がかった青のが放出され、數秒後には欠片さえ殘らなかった。
ふーっと悪い空気を肺から押し出す。張り詰めた心の糸を積極的にたるませる。そうでもしないとがもたない。ほっとするとどっと疲れが出てきた。時間自はあまり経ってないが、なんかこう神的に疲れた。息をする度に力が抜けていく。へたっとその場に座り込む。
「やった、やったぞ……」
強く握った右手を太にかざし、喜びをかみ締める。が、そうしている己の愚かさに気づいた。オウムは倒しても、ヒカリはまだ倒れたままだ。急いでヒカリの元に駆け寄る。
「ヒカリ、しっかりしろ!」
腹部からは大量のが流れ出ていて、見るからに危険な狀態だった。顔面蒼白で生気がじられず、目から白い流れの筋が出來ている。
「……こーちゃん……」
ヒカリの口が、搾り出すように自分の名を呼んだのが聞こえた。
「ヒカリ? そうだよ俺はここだ」
「……こーちゃん……」
「もう大丈夫だ。心配すんな」
「……こーちゃん……」
「……?」
ヒカリはうわ言のように名前を呼んでいるだけでどうやら意識はない。揺り起こしでもしないとこのまま一生目を覚まさない気がした。俺は制服の黃のタイをつかみ、
「目を覚ましてくれ! お願いだ、早く」
意識を取り戻してしくてヒカリのを揺らした。々強引でもいい。ほんのしでもいいから俺は安心したい。ヒカリは生きてるってことを確認したい。と、
「う、ううっ」
一瞬ヒカリのがびくっとなって、それからヒカリの目が徐々に徐々に開かれ、黒い瞳が覗き込む俺を見た。
「……こー……ちゃん?」
「良かった目を覚まして。待ってろ今すぐ救急車呼ぶからな」
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